あっというまに今年も後一ヶ月なのですね。

 

久しぶりに鉱物関係の即売会へ行こうと思ったり、年末年始は何かと出費が多くなるので、何とかコイン以外への予算も捻り出さなくてはと思っていたりします。

 

コインの方は、ちょっと年始めのヘリテージを考えているので、年内のオークションはどうしたものかと悩んでいるのですが、ちょこちょこ購入したコインはありますので、写真が撮れたものから紹介したいと思います。

 

さて、今回はローマのデナリウス銀貨の話です。

古代コインと言えば、私はギリシアコインとローマコインなのですが、ローマはあまり手持ちがないので、とりあえずギリシアの合間にでも紹介していきたいと思います。

 

帝政ローマ カラカラ帝 198-217

デナリウス銀貨

 

NGC評価はCh XF Strike5/5 Surface4/5

 

カラカラという名前は愛用していた服からの綽名で、ローマ皇帝としての公式名はカエサル・マルクス・アウレリウス・セウェルス・アントニヌス・ピウス・アウグストゥスと長ったらしい名前の方だそうです。

陽気な響きの名前ですが、正直に言いますとちょっと怖い顔に見えます。

実際に怖い人だったようで、仲の悪かった弟を母親の前で殺害して彼に関する記録を抹殺したりしているようです。

私も弟なのですが怖い人ですね…。

 

 

うーん、デナリウス銀貨は小さくて撮り難いです…。

 

暴君として有名な方ですが、ローマ人が大好き温泉ランド・カラカラ浴場を作ったり、アントニヌス勅令といわれる、ローマ帝国の全属州民へローマ市民権を与えた政策でも有名ですね。

さらにコイン収集面から見ると、現代でも数が多くてお手頃価格で手に入る、デナリウス銀貨二枚分の価値を持つ、アントニニアヌス銀貨の発行を始めたのもカラカラ帝です。(実際の銀保有量は1.5倍程。デナリウス銀貨の方も軍事費などの増大から保有量50%近くにまで低下していたようです。)

 

いろいろと政策を実行した方ではあるのですが、期待とは裏腹に財政の悪化や、公共心の低下など、あまり結果は良くなかったようで、コインの肖像もなんだか不機嫌そうな感じですね。

 

裏面は戦いの神であるマルス神

 

好戦的な方らしく軍事面では、ライン河からドナウ河までの国境で攻勢に出て防衛線の強化を進めましたが、パルティアへの遠征中に暗殺されてしまいます。

 

そんなカラカラ帝の銀貨ですが、ローマコインはやはり有名な五賢帝のものを集めたかったので、なぜカラカラ帝?かというと外国からコインを購入した際に送料が安くなるのでついでに買って一緒に送ってもらったからなのです。

 

ついでのカラカラさんからは怒られそうですが、有名な方なので一枚は持っていたいと思っておりましたし、肖像も打刻が鮮明で特に悪い所も無いコインですのでしばらくは我が家でゆっくりしてもらいたいと思います。

 

今回はこんな所で。

 

他の方々のブログで紹介しているように、コイン本の話もしてみようかと思います。

ちょっと前に購入しました古代ギリシアコインの大型本です。

 

New York Abrams社の「GREEK COINS」という本です。

内容はギリシアコインの名品集的内容で、初期のリュディアのスタテル金貨からヘレニズム末期のクレオパトラのテトラドラクマ銀貨まで、地中海世界のギリシア文明圏の各都市で発行されたコインを図版で紹介しています。

 

 

 

 

こんな感じでシチリアのデカドラクマや、プトレマイオス朝のオクタドラクマの名品コインを大判の写真で見る事ができます。

 

出版は1966年と古い本のようで、カラー写真は別に印刷したのを貼り付けて製本されています。こういう作りの本は初めて見ましたが、白黒印刷も結構鮮明でコインの細部まで確認できますので、今の印刷とも見劣りはしないと思います。

 

この本は以前に国内のコイン販売サイトで見かけて、図鑑系な本が好きな私としては良さそうな内容でしたので欲しいと思ったのですが、残念ながら販売済みで購入できなかった本でした。

その後いろいろと探して、外国のオークションだと300ドル前後くらいの値段のようでしたが、半値以下くらいで売っている物がありましたので購入してみました。

 

ただ、表紙は見てのとおりヨレや破れがありましたので、手元に来た時はまずブックカバーを買ってきて取り付けました。古い本なので大事に読んでいこうと思います。

 

こういった本は普段は枕元に積んでおいて、夜寝る前に横になって見るのが好きなんですよね。良い夢が見れそうな気がして。

 

もう少しリュシマコスのテトラドラクマ銀貨に付いて話したいので、手元にあるもう一つのリュシマコスの話です。

 

前に記事にしたのはペルガモンミントでしたが、今回はランプサコスミントの紹介です。

私が最初に購入したリュシマコスがこちらとなります。

 

発行地のランプサコスは小アジアのエーゲ海沿岸の都市。ペルガモンの上辺りですかね。

リュシマコス銀貨のスタンダードな発行地らしく、良く見かける発行地です。

グレードはCh XFのStrike4/5 Surface4/5

 

見て覚えている方もいらっしゃるかもしれませんが、AWの第13回オークションで出品されていた、私が一回だけ落札で利用した時がこのコインです。

このコインを購入する時は結構悩みました。最初は春先の即売会で見かけたのですが、XFグレードからAU以上で集めるのに変えるか考えていた頃でしたので、せめてどちらか満点であればと結局その時は購入せず。

それ以前から国内では良いリュシマコスに出会えずモヤモヤしていたので、「セールでなら安くなるかな…それとも売れちゃったかな。」と悩んでいたらAWで出品されたのを見てしまい(在庫品で出品されたんですかね?)、悩むより買っちゃえ!と落札。

 

元値よりかは安く落札できたのですが、やはりStrikeが満点でないので一部打ちが浅い箇所にモヤモヤしてしまい、その後はペルガモンミントの購入の話になるのでした…。状態に妥協しちゃだめと言うお話ですね。

 

それでもデザインは良いので XFグレードでも特徴は良く出ていると思います(良かった探しをしないとコインに悪いですしね)。

 

 

少しコインのデザインの話を。

表面の神格化されたアレクサンドロス大王のデザインの特徴として、一番目を引くのが頭に生やしたアモンの角ですかね。

アモンはアメン神とも呼ばれるエジプトの主神の事で、アレクサンドロスがペルシアの支配からエジプトを解放して、神託によってアモン神の息子と名乗るようになった為、神格化されたアレクサンドロスもアモンの角である牡羊の角を生やした姿でコインとなったそうです。

 

ちなみにアモンは化石のアンモナイトの名前の由来でもあります。

私は化石や鉱物も好きなので、古代コインの出会いも鉱物の即売会で売られていたローマの銀貨を見た事から収集を始めたのが最初となります。

アンモナイトは特に美しいロシア産が好きでいくつか集めているのですが、古代コインもリュシマコスの銀貨が一番好きなので、古代の化石と古代の銀貨はエジプトの神様を通じて好きな趣味同士が繋がっていたりします。

 

裏側のアテナはコリント式の兜を被り、片腕を盾に置き、ゆったりと腰掛けた姿でデザインされています。さらにアテナが掲げた手の上の勝利の女神ニケは、リュシマコスの名に月桂冠を捧げている大変すばらしいデザインです。

 

あまり近代コインには詳しくないのですが、ゆったりと腰掛けて盾に手を掛ける女神の姿は、イギリスのペニー銅貨や中南米の銀貨とかで似たようなデザインを見かけますが参考にしているんですかね?

女神のデザイン繋がりで近代コインを集めるのも面白そうですね。

 

今回はこんな所で。