暑いですねー。

海の日に水族館の話でも書こうかと思っていたのですが、前日のAWに集中していてすっかり忘れておりました。

という事で暑中見舞いを申し上げるついでに水族館と夏の写真をペタペタ。

ナルトビエイ(Aetobatus flagellum

以下サンシャイン水族館で撮影。

 

ツマグロ(Carcharhinus melanopterus)

 

トゲチョウチョウウオ(Chaetodon auriga)

 

サントス・バタフライ(Chaetodon xanthocephalus)

これは和名は無いみたいですね。

 

コブダイ(Semicossyphus reticulatus)とマイワシ(Sardinops melanostictus)

 

ミズクラゲ(Aurelia aurita)

 

日本の川魚って夏ですよね。

 

以下その辺の写真。

 

 

 

最近は昆虫関係のブログの方々に触発されて昆虫も見かけたら撮るようにしているのですが、近所なので大したものはいないですね。

またイベント関係は難しい状況になってきましたが、夏はほとんど暇がないので遠出できる夏休みが欲しいです。

 

…やっぱり暑いので家でコイン見ています。

 

 

 

それでは、まだまだ暑い日が続きますので皆様も体調には十分お気を付けください。

 

前回のエウクラティデスが好評だったようで、アメブロ以外の方も見ていてくれるのが分かるのはちょっと嬉しいですね。

という事でバクトリア繋がりで本の紹介もしてみます。

 

西域の古代貨幣 : アフガニスタン蒐集品図録

渡辺弘 編著

学習研究社

 

ちょっとセピア色がかった写真が昔の学研の昆虫図鑑とかを思い出して古き良き時代の本と言った感じですね。

 

内容は以前に紹介したシルクロードのコインと似た内容ですが、こちらはアフガニスタンで見つかったコインのみの内容となります。昭和48年の出版ですのでだいぶ古い本ですね。

カラー図版もありますが、大部分は解説とともにコインの拓本のページとなります。国内貨幣の古い本などは読んだことが無いのですが、かつてはこういう形式の図版が一般的だったのですかね?

 

この本はバクトリアのコインに興味を持ち始めた時に丁度見つけまして、これも何かの縁かと入手してみたのですが、古い本ですので写真の解像度やコインの状態は最近の本やオークションカタログには及ばないものの、前回紹介したエウクラティデス1世の名品や、プラトンのヘリオス図柄の物、アンティオコス1世の角飾りを付けた馬勒の馬の図柄のコインなど、入手した時代を考えると素晴らしい物が紹介されています。

他にもササン朝、クシャン朝、ちょっと変わった所ではヴェネツィア共和国のゼッキーノ金貨も紹介されていて、持ち込まれた経路が興味深いです。

 

そして、こちらの収集品は著者である渡辺弘氏が昭和13年から6年間、アフガニスタン駐在日本公使館医師として同地の滞在中に集めた物となるそうです。本の序文で触れているのですが、このコレクションを日本に持ち帰るまでがもう凄い!

 

帰るといっても当時は世界大戦も日本の負けが見えているであろう戦争末期。海路など使えるはずも無く、アフガニスタンのカブールから山路を抜けてソ連領トルキスタン、鉄道でシベリア、満州、朝鮮半島の釜山から連絡船で日本への帰路となり、もうこれだけで一冊本が書けそうな大陸横断をしてコインを持ち帰ったそうです。

帰り着いた東京も空襲の危険の中、コインは東洋文庫への引き取りと疎開と、遍歴を重ねて守り抜かれ、終戦後に日本銀行標本貨幣室へ保管されることとなり、こうして図録の出版に繋がったそうです。

 

戦中の研究者の中には危険な海路も顧みず、台湾や海南島、さらにボルネオやパラオと熱帯の研究に渡った方々もいるそうですし、コレクター兼研究者の執念というか、国内の一般の方や軍属の人々とはまた違った戦争当時の側面を見たように感じました。

 

アフガニスタンというと日本からは遠い地になりますが、戦前からこうして交流があったり、現在もNGOが活動しておりますので意外と日本とも関係が深かったりもするようですね。

 

ギリシアコインよりかは西域という事で、シルクロードゆかりの中央アジアのバクトリアのコインの方が興味が向いて集めやすいのかもしれませんが、上記の事を考えると国内の美術館や、なんでも鑑定団とかAWの出品でバクトリアのコインを集めている方が出てくると、そういう日本の活動の結果で国内にもある程度コインが集まっているのかなと思ったりもします。

 

そういえば日本銀行というと貨幣博物館がありますし、展示は国内中心だと思って私は行った事が無かったのですが、こうして記事を書いてみるといつか行きたくなってきますね。

 

ではこんな所で。

 

突然(でもないかな…。)ですがバクトリアのコインが手に入りましたのでその話を。

 

お金無いんじゃなかったの!

 

あっいえ、バクトリアは別腹と言うか…狸の皮算用予算といいますか…。

コインを買ったらお金が無くなっちゃうんですよ不思議ですね!

……

 

バクトリア王国 紀元前170-145年

エウクラティデス1世

テトラドラクマ銀貨

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バクトリア王国というと、ギリシア人の王国という事でグレコ・バクトリアとも呼ばれますが、私は知識が乏しくてちょっと説明するのは難しいのです(詳しくはアジア古代コインさんのブログを見てね!でお茶を濁します…。)

 

ギリシア人国家としての始まりは、アレクサンドロス大王の遠征から多数のギリシア人が入植して、太守(サトラップ)により統治を行い、大王の死後、バクトリアはセレウコス朝の領土として統治を継続していましたが、地中海側で他のヘレニズム国家との戦争が始まった事によりアジアの地は放置され、その隙を突いての独立という形でバクトリア王国が作られます。

謀反という形での独立になりますが、大王の遠征でもアジアの僻地に取り残された兵士達が反乱を起こしてギリシアへの帰還を試みた事もありますし、各地の太守達もギリシアから遠く離れた地で王に蔑ろにされたと思ったらそれぞれの道を考えるのも理解はできますね。

 

その後、セレウコス朝への領土復帰の試みもされましたが、バクトリアは独立を保ち続け、パルティア王国の出現によりギリシア世界からは切り離されつつもインド側への領土拡張も行われ、インド・グリーク朝と呼ばれる国家も作られます。

 

紀元前170-145年頃のグレコ・バクトリアとインド・グリーク

とりあえず書いてみましたけど参考程度で。ソグディアナも入れていますが、おそらく早期に遊牧民の侵入により失われたと思います。インド側もエウクラティデスの支配はどの程度か判らないのでインダス河までにしています。

 

ここでようやくエウクラティデス1世も登場するのですが、当時弱体化したインドのマウリア朝へ領土拡張を行ったデメトリオス1世の弟であるアンティマコス1世がインド側にいる隙にバクトリアで蜂起を行い、王位を簒奪。

バクトリア王となった後はソグディアナやヒンドゥークシュ山脈を越えてインド側への侵攻を行ったり、バクトリアへ侵入したパルティアへの対処など戦いの連続だったようです。

度重なる戦争によって領土拡張を試みたようですが、それゆえ国としては疲弊して後のバクトリアの滅亡に繋がる一因を作ってしまったとも言えるのかもしれません。

 

さて、バクトリアのコインとしては最も良く見かける代表的な物になるエウクラティデスですが、特徴的な兜が目を惹きますね。

マケドニアの騎兵や指揮官が使うボイオティア式兜と構造は似ており、アレクサンドロス大王の征服した地として装備が受け継がれていたと考えると面白いですね。

オークションの説明とかでは近代植民地時代の探検帽的なんて表現も見ました。

 

特徴的な肖像といい、エウクラティデスのコインは名品が多い事もありますし、バクトリアのコインを入手するとしたらやはりこの方だと決めておりましたので、ハイレリーフな打ち出しも素晴らしい物を手に出来てもうバクトリアはこれ一枚で良いかなと言った感じですね。(その代わりお値段はもう大変でしたけど。)

 

しかし、最後は悲劇的で、インドの征服行からの帰還時に息子であるヘリオクレスの曳く戦車に轢き殺され、遺体は埋葬もされずに放置されるという最後になってしまいました。彼の死後から十数年と経たず紀元前140~130年頃にバクトリア王国は遊牧民の侵入により滅亡。有名な遺跡であるアイ・ハヌムもこの時に破壊され、インド側に残されたインド・グリーク朝が唯一のギリシア人の王国となりました。

 

裏面は双子神ディオスクロイ。あまり見ないモノグラムですけどどこだろう?

ちょっとこだわりとして、双子の持つ槍が碑文と重なって短くされている図柄もあるのですが、槍が長く先端まで打ち出されているタイプが欲しかったので、裏面の図柄も気に入っております。

 

アフガニスタン中央銀行のエンブレムにも使われている図柄ですが、アフガニスタンも加えたかつてのバクトリアが存在した中央アジアの国々は、政情や治安が安定していない国も多く、コインも含めた遺跡の盗掘や鉱物などが武器購入の資金源となっているとも聞きます。

私が好きな昆虫も魅力的な種類の多い所でもありますし、平和になって趣味が楽しめる時が来てくれればとコレクターとしては考えてしまいます。

 

ではこんな所で。