さて続きです。

途中の展示にこれぞMANIACといった感じにクモバエや昆虫以外のウデムシとかリュウジンオオムカデの液浸標本とかありましたが写真が無いのでスルーです(あっジュウシチネンゼミ撮るの忘れた。)

 

性的二型の続きの甲虫。

 

年始に探していたウォレスシロスジカミキリ。雌もやっと展脚しました。

こうして並べると雌雄の形態の相違は顕著ですね。

 

クワガタなどで雌雄の形の相違は皆さん気が付くと思いますが、ヤンソニーテナガを含めたテナガコガネ属の雄も前脚の発達具合は凄まじいものがあります。

 

そしてようやくクワカブ達へ。

カブト標本ぐるり。横にはクワガタぐるりもありました。

このネプチューンはかなり大きくて余裕で140以上ありそうでした。

 

そして見たかったちょっと変わったクワガタ。

 

プリモスマルガタクワガタ。

 

南アフリカのテーブルマウンテンに生息している飛べないクワガタであるマルガタクワガタ属はワシントン条約保護種という希少種なのです。

形態の特異さから私も興味があるクワガタで欲しいのですが、プリモスは確か10年くらい前に20万か30万近くしたのを見ましたね。最近は50万いくオークションも見たのでもう手は出せません。

 

いや、数十万のコイン買っていてなんだという話ですが駄目なものはダメです(いや、ほらねあまり希少すぎる標本は後の行先まで責任を持たないといけないので面倒くさいというか。)

 

こちらはイザルドマルガタクワガタ。前脚の湾曲が絶妙ですね。

 

ちょっと展示の順番が合っているか自信がないのですが次はプラチナコガネの仲間。

中南米のコスタリカとかに生息する鏡面的な輝きが美しい有名なコガネムシですね。

 

他にホウセキカミキリやカタゾウムシの箱とか昆虫関係の本を沢山出しておられる丸山先生のコレクションでした。

 

中央の赤金のコガネムシはプラチナコガネの最高峰カニンガムプラチナコガネ。先生も著書でお気に入りと書いていましたね。

 

こちらも著書で紹介されていた好蟻性昆虫のシロアリコガネやマンマルコガネの標本。クピドは本当に小さいですね。

 

ここからは寄贈された個人コレクションの標本。

 

国内の博物館は標本の収蔵量や管理の問題などでなかなか個人コレクションの寄贈というのも難しいみたいですが、科博には貴重な個人コレクションも多数保管されているそうです。

 

南米のオオキバウスバカミキリのコレクション。

 

この標本は160以上ありそうで巨大です。見ている方達もすごい、すごいと言っていました。私も欲しいカミキリだったので冷静に見れなくなりそうな箱です(笑)でも大丈夫。

 

私もオオキバ入手しちゃったから。ぐへへ160あるんだぜこれ(例によって入れる箱は無いんですけどね。)

 

ルリヒゲノコギリカミキリも南米の代表的な美麗種ですね。

 

私も南米の近縁種であるキンオニノコギリカミキリの仲間が好きで集めています。

これも緑~青、赤や紫と色彩変異と大顎がすごいカミキリ達です。あまり珍しい色は無いのですが大型個体を揃えてみました。

 

しかし、最近は南米の昆虫もだんだん入り難くなっているそうで今後の入手が心配ですね。南米の昆虫は買える内に買っておいた方がいいとも聞きます。

 

これも好きなケブカフトタマムシのコレクション。

 

以前の再掲ですが無数の毛束が生えた種類もいるモフモフタマムシ達です。この仲間はアフリカからイランやアフガニスタンといった、乾燥した採集困難な地域に生息しているのもいて希少な種類が多いのです。

 

と、ここまで書いても終わらなーい!

まだ続きます!

 

 

お盆は過ぎてしまいましたが私も何とか連休が取れたので夏休みという事で科博の特別展へ行ってきました。

 

特別展昆虫MANIAC。

うーん、MANIACてそっち方向に宣伝したいんですかという感じのポスターですな。

しかしお盆過ぎても夏休み期間ですので人は多いですね。でも並ぶこともなくすんなり会場へ。

 

研究者セレクトである展示の概要は正直良く見ていないのですが、とりあえず私的に目を惹いた展示標本を紹介していきましょう。

スマホカメラであまり良い写真は無くて申し訳ないので、合間に手持ちの標本で補足もしていこうと思います。

 

まずは世界最大のトンボ。オーストラリアのテイオウムカシヤンマ。

 

日本にも生息しているムカシヤンマと同じムカシヤンマ科になりまして、国内種と同じように幼虫は他のトンボのような水中ではなく湿った水辺の半水生生活だそうです。

原始的なトンボというとオーストラリアには他にベニボシヤンマなんて種類もいますがオーストラリアの昆虫はどれも入手が難しい希少種なんですよね。

 

これも最大種シタベニオオバッタ。

バッタの仲間の直翅目の標本は退色しやすいので私はあまり手を出しておりません。しかし大型種はそそられますね。

 

ご存じ最大の蝉テイオウゼミ。

 

こちらは手持ちのテイオウゼミ。下は隣の展示にあったフランスのトネリコゼミ。

並べると巨大さが凄いですね。

 

世界のカマキリ各種(あれっ?それ両方メダマカレハでいいの?)

生きている時は本当はもっと鮮やかな色彩なのですが標本にするとどうしても色が残りませんね。

学術標本としては問題ではあるのですが販売されている直翅目の標本の中には着色されている物もあります。

 

展示のケンランカマキリは結構黒ずんでいましたが本当はこのくらい美しいカマキリです。

 

サカダチコノハナナフシやホンコノハムシ。

 

手持ちのオオコノハムシとコノハムシ。オオコノハは多分着色されています。

 

世界の蛾各種。

 

ヨナグニサン。国内品じゃないですよ。

最大の蛾はヘラクレスサンとも言われたりしてどっちだか良く分からないのですがとにかくデカい蛾です(標本箱のスペース的にも。)

 

世界の蝶各種。

右側上の大きい蝶はドルーリーオオアゲハというアフリカのアゲハチョウの最大種。

 

一般的に蝶の雌というのは採集し難くて、アフリカに生息するドルーリーともう一種、ザルモクシスオオアゲハは雌が長年発見出来ずに懸賞金が掛けられたほど希少だったりしたそうです。今は少数ながら両方とも雌も発見されていたと思います。

 

ザルモクシスオオアゲハ。

 

雌雄で形態の違う性的二型の展示。さすがゴライアストリバネの雌はデカいですね。

 

ヘレナモルフォの雌は地味ですが大きいです。モルフォも雌は捕り難くてザルモクシス程ではないですけど雄よりも貴重とされています。

 

ちなみにモルフォの標本でよく腹部が無い物を見掛けますが、これは腐敗しやすいお腹から出た油で翅のブルーの構造色が染みになってしまうので標本の過程で取ってしまうのです。こちらの標本も一度外した腹部を再接着しています。

 

なんて巨大なウスバキチョウ…。

 

本物はモンシロチョウくらいの大きさの可愛い蝶です。これでもアゲハチョウの仲間にして北海道の大雪山に生息する天然記念物様ですね。

 

雌雄型(ギナンドロモルフ)のナガサキアゲハなんかもありました。

 

ここまで書いて写真が多すぎる!甲虫まで辿り着かーん!!

続く!

 

夏なのでまた何か昆虫でもと思ったのですが、標本の話はまだ書けていないので適当に雑談的な話でも。

 

未展脚箱を漁っていたら幾つか面白そうなヨーロッパミヤマが出てきたのですが、展脚したりし直したりとしておりますので紹介はまた後程。

 

話を戻して、先月なのですが去年の秋に拾ったアオスジアゲハの蛹が羽化しました。

我が家の前にはクスノキが生えておりまして、毎年夏の間は沢山のアオスジアゲハが周りを飛んでいて幼虫も育っているのです。

ここに住み始めて5年以上になりますが、普段はあまり気にしていなくても下に糞が落ちてるのを見ると、よしよし今年もいるな、といった感じで家から出かけています。

 

大きく育った幼虫は蛹になる場所を探して歩き回り、たまに踏んづけられたりしているのも見るのですが、こちらの蛹は埃だらけの塀の下に蛹を作っちゃいまして、あーあこんな所で…と思いながら帰ってきたら案の定、蛹を固定する胸部の糸が埃ごと剥がれて逆さまになってブラブラしていました。

 

ほーら言わんこっちゃない、という事で回収してきて冬の間は家の中に転がしておいたのでした。

 

そもそもアオスジアゲハっていつ羽化するんだっけ?と思いながら暖かくなって春が過ぎてそろそろかなと枝を挿した瓶の底に入れておいたら無事羽化となりました。

 

新鮮な成虫は美しいです。

 

アオスジアゲハの名前の由来である翅の透けた青緑の線がステンドグラスみたい。

 

普通種ですが、子供の頃は採集しやすいナミアゲハと比べてアオスジアゲハはスピードが速いのでなかなか捕れなくて、ヤブカラシの花の前でずいぶん粘って採集した記憶があります。蝶屋の方も子供の頃にアオスジアゲハに憧れた方が多いのではないでしょうか。

その時の標本を見ると少しスレてる個体でしたが初めて採集した時は嬉しかったですね。

 

もう少し昔の話をすると国内の南の方には近縁種のミカドアゲハという種類がいまして、私は生息しているのを見た事が無いのですが、標本は1頭だけ持っています。

 

こちら、台湾産です(うう…展翅がヘタすぎる…。)

 

子供の頃のアオスジアゲハの採集に前後して、渋谷にあった志賀昆虫店へ標本作成用具を買いに行った時に台湾産蝶の未展翅標本セットも買いまして、確か数千円でミカドアゲハと一緒にワタナベアゲハとかタイワンカラスアゲハとかの台湾のアゲハチョウ種が何十頭か入っており、流石に戦前や戦後のように台湾の昆虫に憧れるという時代ではなくとも初めて見た蝶と展翅にワクワクしましたね。

 

そのせいか夏の炎天下でミカドアゲハに近縁のアオスジアゲハの飛翔を見ているとなんとなく南の雰囲気を感じるのです。

 

その後、特に標本はいいかなだったので、ひとしきり撮影させて頂いた後は枝ごと外に出しておいたら夕方には飛んで行ってました。

 

ではこんな所で。