わたくしごと | おどるおばはんのブログ

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懲りない踊る中年女、安田理英の日記

公演の準備が始まって、その宣伝作業も始まっている。
ブログやSNS にも情報を載せた。

日時とか場所とか、そういう必要情報はもちろんだけど
なんか、伝えたいこととか宣伝につながる文章とか書いた方がいいのだろうか、などと思ったり。

て、どんなの?
作品のテーマとか?
公演することの社会的意義だとか?

そういうのが書けるなら、そりゃ書いた方がよかろうな。
しかし、うまいことが書けない。
あ、こういうこと書きたい、
と思ったことは、
自分の個人的な事情でしかなく
お客様に知らせても仕方がない。
むしろ、逆効果。

そして、書くのをやめる。

でもなあ…
気持ちとして、自分にとってはとても大切なこと。



今回の舞台には、というか
今回の舞台に至るまでには
この5年間のことがはずせない。
というと、震災がらみみたいだけど、そうじゃない。
たまたま時期は重なったけど。

一人になった5年前。
踊り手は、身近にいる信頼できる踊り手にお願いして、ささらほうさらをやり直し始めた。
舞台をやる甲斐性はなかった。
毎年呼んでくれたイベントがささらほうさらの舞台。
でも、イベントは仕事だから、色々ある。
やりたいことが必ずしも出来ない中で
それでも踊りたい気持ちを萎れさせないために
自分の作品である、という気持ちを強く持って挑戦していくときめた。

そんな稽古のある日、
ずっと音楽をやってきてくれているバッキーが
一人のモヒカン男を連れてきた。
今回の楽隊は彼らとやる、と。
熊坂義人、スパン子との出会い。

なにをどうしたか、彼らは面白がってくれた。
一緒にツアーなどするようになる。

ささらほうさら海山川を飛び回るの巻スタート。

そこで出会ったたくさんの人々。

木崎湖のユッキィ。
今回のタイトル、

は、彼女のお店の20周年の祝いの舞を
ささらほうさらが踊った時にうかんだ。
彼女の言葉から。
もう、2年も前だ。




書ききれないたくさんの人。
その人から受け取った力。

私の行動がほんの少し違って
誰かの行動がほんの少し違って
何かがかけ違っていたら
すべてなんにもなかったかもしれない。

5年前のあの時の私がいなかったら。
5年前に一緒に動き出してくれた人々がいなかったら。


今度の公演はなかったかもしれないし
全然違うものになってたかもしれない。

過去を振り返る、反芻するというのでなく
たしかに自分の中に積もってしまったものがあるから。

その積もってしまったものをかかえて
この先を進んでいくから。



大切な、今回の公演を踊るのに
絶対はずせない、
わたくしごと。




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ささらほうさら公演『有(ゆう』
踊:安田理英 加藤知子

2016年4月19日(火)20日(水) 19:30開演
@プロト・シアター(高田馬場)
問 sasarahousara.odori@gmail.com