夜桜心中
湿る風、春の夜に、貴方を待ち侘びて
路地裏に佇む私、一途な恋
したためた手紙の数は貴方なら覚えているでしょう？
待ち焦がれて、待ち焦がれて、此方はもう壊れそうです
見上げれば桜吹雪
逢えぬ時間に比例する程燃え上がるの
待つばかりじゃいけないわ
明日はきっと貴方のお部屋に迎えに行くから
朧月、二十五時、雨の香りがして
最愛を今すぐ届けに参ります
生乾きの白いシャツは綺麗にして置いておきます
だけど少し寂しいから一枚だけ借りていきます
窓からは桜吹雪
起こしたいけど気が引けるから止めておくわ
結ばれない恋ならば
いっそ二人で終わり迎える、同じ気持ちでしょう？
舞い落ちるは桜吹雪
月が照らす水面に浮かぶ二つの影
今夜限りで散るならば
貴方連れて永遠となる、それも素敵でしょう？