フォークシンガー魂は~ | フォークシンガー「おだしょう」〜夕暮れ時は楽しそう♫

フォークシンガー「おだしょう」〜夕暮れ時は楽しそう♫

若い頃に戻りたいなんて、全然思いません。人生は夕暮れ時からが楽しい。
音楽を通じて、出会った素敵なエピソードを綴ります。

今朝のこと。


松葉杖をついて事務所まで歩いていると、後ろから声をかけられた。



「おはようございまーす!」


元気そうな若い娘の声だ。それから娘は俺の横にピッタリついて、こう言った。


「右足、お怪我されていますよね。毎朝みてました。もう・・・心配で・・・」



おおおっ!俺はまだまだいけるのか!若い娘っ子から心配されるほど好かれるんだ!


そう思った瞬間、その娘っ子。


「杖の使い方が心配でたまらなくて。で、このように使ってください。そのほうが転ばなくて安全です!」



な~んだ、娘っ子をよく見たら、近くの医院の理学療法士(PT:Physical Therapist)だった。


彼女はPTという職業上、杖の使い方が危なっかしい俺を、放っておけなかっただけなのだ。



バカな俺だ。それはともかく彼女にPT魂をみた。




俺の職業魂はあるのか。自信がない。





けれども、フォークシンガーとしての魂は・・・たぶんあるんじゃないか。あると思いたい。


人の心の機微を見つめ、世の中の潮流を捉えて、自分なりのメッセージをメロディーにのせる。


そして、自分一人で演奏する。



憧れのフォークシンガーは、反骨心があって、たった一人でステージに立って、自作自演するという潔さがある。



さて、先ほどのPTとしての彼女とフォークシンガーとしての自分に、勝手ながら共通点を見出した。


今度は俺から彼女に声をかける番だ。そしてこう言う。


「俺の歌を聴いてくれないか」



きっと迷惑だし無視されるだろうから、実際には言わない。しかし俺の歌を聴いてほしいと思うのも、押し付けがましいフォークシンガー魂なのだ!