日本の新たな主力ロケット「H3」の初号機が7日午前10時37分、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられましたが、2段目のロケットが点火せず、その後、指令破壊の信号を送られ、打ち上げは失敗しました。JAXA=宇宙航空研究開発機構が詳しい状況を調べています。とのこと
前回の延期は、地上設備とロケット間の信号ケーブルの繫ぎを一遍に切断した為、想定外のノイズ(逆起電力)が発生してロケット側のシステムが停止し指令を出した。
この時の対策が、何か所か有る信号線の切断をずらしてノイズの重複を無くして対応した。
要するにノイズの信号レベルを分散することでシステムのノイズ対策範囲に下げて対応した。
今回の対策は、ここだけだったようです?
普通の対策は、不具合を改善するで良いのですが・・・これでは駄目なのです。
自動車業界では、不具合が有った場合は同じ様な問題が他にもないか精査し対策します。
今回の場合は民生電子部品(特にIC)を使ったため、宇宙用電子部品との性能差による誤動作が原因です。
宇宙用ICは民生から比べたら何世代も前の物です。
反応速度と電源電圧(低電圧で早い)ので、宇宙開発で養ったノイズ対策では不十分だったことが前回露見されたわけです。
今回の失敗は、全面見直し(と言っても切り離し周辺の信号レベルの確認と対策)を行わなかった為と推察します。
そもそもJAXAには品質保証部が無いことが問題です。
民生部品と言っていますが、多分自動車部品を使っていると思いますのでトヨタか日産の品質保証部から人材を引き抜いて対策組織(品質保証)を構築することを推奨します。
緊急には、応援要請して派遣社員には絶対的な権限を与える。
さて、永岡文部科学相は「原因究明のための対策本部」を設置するとのこと。
どんな対策本部(誰も責任を取らない組織)に成るやら???
それに、時間が掛かり過ぎです。
品証では専門家は専門馬鹿と揶揄しています。
不具合対策は、素人で使い物に成らないのです。
但し品証の主導で対策に当たった場合使える人たちに成ります。
品証の発想と開発技術者の発想は違うのです。
それに自分が開発した物が不良だとは思いたくないです。
これ立場が違うと、同じことをします。私開発と品証を両方(織機では製造も)経験しているので自分で実証済みです。
そもそも、ここまでシステムが新しいのにダミー衛星で空打ちしないのは疑問を感じます。
日本の宇宙開発は、予算がとっても少ないのでこんな無理な計画を作らざるを得なかったのでしょう?
でも結局は、観測衛星だいち3号の280億円がパーに成りました。
1基の計測器を積んだロケットの打ち上げをケチった為に数年間の開発の遅れと信用を無くしました。
次の打ち上げは、相当遅れます。何しろ実機が無い。
多分誤動作だと思われますので電気システム全てを再検討しなくては成りません。
点火指令は有ったが点火しなかったのなら噴射装置の問題で対策は簡単なのですが・・・。
電気の場合、ハード(実装基板&回路)とソフト両方の調査と再現試験が必要に成ります。
再現出来れば80%完了ですが、今回は2度同じような条件で失敗している為要因全て洗いなおす必要が有ります。
産業ソフトの場合、半分以上(1/2~2/3)誤動作させないためのソフトと言われています。
H3の制御ソフトは知りませんが、それより少ない場合ソフト検討不足(素人ソフト)と思われます。
※素人ソフト:品証の揶揄表現です。(私だけかな?)
最後に、私は織機の開発で織機を如何に止めないか躍起に成って開発していました。
水で飛ばす織機は、1日(24時間)に1回停止するかしないかの世界です。
誤動作で停止していたら無駄停止と言われ購入していただけません。
空気で飛ばす織機は、水よりは多いいですがそれでも数回です。
自動車の場合は、誤動作を避けることは重要ですが停止させることが出来るので開発者は停止することで安心する傾向にありました。
要は、織機(産業機械)の様にいかに動かすかの考えが足らない様でした。
お陰で、私でも自動車の品証を務めることが出来ました。
但し、自動車の試験は尋常ではないほど金を使っていますので日本車の安全が保たれているのです。
例えば、EVで電池からの火災が問題に成っていますが、日本車で電池火災は起こっていません。
何故だと思います。
日本車は、火災が起きない様に電池を作り制御システムから火災要因を排除しているからです。
又、日本の法律も電池には串差し試験を実施しても燃えない事を規定していますが、世界基準化には失敗しています。世界基準は国数で決まる為日本や米国は弱いのです。圧倒的にEUが強い。
ですから、輸入車は日本基準では無いので注意してくださいね。
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以上です。