4.リチウムイオンキャパシタ
リチウムイオンキャパシタの原理と構成
リチウムイオンキャパシタは,正極に活性炭を,負極に炭素材料を使用し,負極にリチウムをプレドープした非対称型のキャパシタである。
5.リチウム銅電池
リチウム-銅電池は、金属リチウム(Li)の負極側に有機電解液、金属銅(Cu)の正極側に水溶性電解液を用い、両電解液を固体電解質(固体状態のままでイオンが流れる(移動する)物質)の分離壁(ガラス)で仕切る構造になっている。分離壁で2つの電解液を仕切ることで両者は混合しない仕組みで安全確保。また、この分離壁はリチウムイオン(Li+)だけを通し、銅イオン(Cu2+)は有機電解液に到達しない。
充電
① 負極反応: リチウムイオン(Li+)は正極側の水溶性電解液から分離壁を通り抜け負極に達し、配線から電子e-が供給される。
② 正極反応: 金属銅が銅イオン(Cu2+)として水溶性電解液に溶解し、電子e-が配線に供給される。
放電
③ 負極反応: 金属リチウムがリチウムイオンとして有機電解液に溶解し、電子e-が配線に流れる。リチウムイオンは固体電解質を通り抜けて正極側の水溶性電解液に移動する。
④ 正極反応: 銅イオンは正極側の水溶性電解液から正極表面に達し、そこで配線から電子e-が供給される
リチウム-銅二次電池の充電容量密度は約843 mAh/g(ミリアンペア時間:正極で反応した銅重量グラムあたりの放電容量)で、この放電容量は、従来型のリチウムイオン電池の正極容量(120~150 mAh/g)に比べると5倍以上増加している。100回の充電・放電後も、放電容量の低下は極めて小さい。また、電極は単純な金属リチウムと銅なので、電池の生産コストを低く抑えることも可能。
問題点:固体電解質の分離壁のリチウムイオンの伝導率が十分ではない、薄くすれば改善するが強度の問題が出てくる。
6.さまざまな次世代電池の仕組み
u 番外:新しい鉛系バッテリ
µ 古河製 ウルトラバッテリ
電気二重層キャパシタと鉛蓄電池の瞬時大電力負荷に適したハイブリッド蓄電池
鉛蓄電池と非対称キャパシタを同一セル内に組み込んだハイブリットバッテリ。鉛蓄電池は、正極が二酸化鉛、負極は海綿状鉛で非対称キャパシタは、正極は二酸化鉛、負極は多孔質カーボン。これらは共通の正極を持つため、同一のセル内に入れることができ、その結果キャパシタ電極は鉛電極の負荷の一部を負担するので、PSOC特性や大電流充放電用途に使用可能と成った。
キャパシタ電極の容量は放電電流密度が3Ag-1 と4Ag-1の場合は非常に安定であり、1Ag-1では容量が徐々に増加する傾向を示し、5000サイクルでも良好。また、1Ag-1はクランキング電流に相当し、この放電電流密度ではキャパシタ電極は鉛電極より遥かに優れた特性を示している。
一般に放電深度が深くなるに伴い、出力は低下し入力は増加するが、マイルドハイブリット車では、電池の放電深度が30%から70%の範囲で使用される為、PSOC領域における優れた入出力特性が要求される。ウルトラバッテリは鉛蓄電池と比較して、広い範囲で優れた入力と出力特性を示している。
µ カーボングラファイト蓄電池
Firefly Energy社が,鉛電極の代わりに,カーボングラファイト・フォームを使う新技術を開発た。コストを増大させることなく,軽量化,蓄電能力増大,寿命延長が可能。市場のひとつはハイブリッド車だが,自動車メーカはリチウムイオン技術を追求している。難点は,耐用年数中に2,3回バッテリ・パックを交換する必要があることや,この新技術を用いても鉛蓄電池はまだ重く,スペースもとること。
以上です。
これで電池シリーズは終了です。
次回から、Ⅶ.DC/DCコンバータ編 に成ります.









