ナンバー2願望 | a depressed and fragile mechanical engineer

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うつ病患者として、機械技術者として生きる小市民が、仕事や治療の日常生活、裏話、ウンチク、経験談、失敗談を綴ります。それと並行して読書で出合った本の紹介と論考を披露します。

 こんばんは、機械技術者「おだぐ」です。


 昨日のタイトルと若干かぶっていますが、内容は若かりし頃からのお話です。
昨日の記事は→こちら

 いつの頃からかは定かではありませんが、子供の頃から学生時代くらいまで、ナンバー2というポジションに憧れていました。王様がいたとしたら、その参謀役ですね。頭の切れる冷静な参謀役ってやつが格好いいと思っていたのです。そのために仕える王様を探したい心情もありました。

 ですが、そもそもが「頭の切れる冷静な」性格ではなかったのです。どちらかというと静かに野望を秘めているような、寡黙だけど熱いバカヤローだったのです。これは参謀役というよりもむしろ王様寄りの性質だと思います。

 実際、自分が望まなくても、リーダーシップを発揮するよう要請される場面は多々ありました。本当はアドバイザーが良いのに…、などと思っていました。実際には、行動する者よりもこのアドバイザーの位置に留まりたいという願望があったのかもしれません。

 そんなある日、何がきっかけかはよく覚えていませんが、「競争社会の中ではナンバー2を目指して努力していたら、ナンバー2にも届かない」と感じたのです。その日から私の努力は王様になることを目指したものになりました。ナンバー1志向に転向したのです。

 その頃は大学院で研究に明け暮れる毎日でした。大学の教員になるつもりだったので、その道でナンバー1になってやるぞ!という野心は私の生活にとってプラスに働いたと思っています。人生、がむしゃらに働く時期も必要だと思います。

 そしてその後、思うところがあって大学教員の道をあきらめ、民間企業に就職しました。幸いなことに学生時代に学んだ事柄をほぼそのまま生かせる職場だったので、ここでも「王様になるぞ!」という野心を抱いて働きました。

 しかし、現実には人一人ができることには限りがあります。私はその限度を超えてしまったようです。結果として過労で病を患ってしまいました。今も治療中です。

 今現在、どういう心境かというと、「王様もいいけど、参謀でもいいよね」です。
 ある意味での諦めです。ナンバー2を目指すのではなく、ナンバー1に固執するのでもなく、なるようになれ、というある種投げやりな態度です。無責任だと非難される方もおられるでしょう。

 けど、病気になって仕事量もこれまでのようにはこなせなくなった今、自分には「病気」という宿題が与えられたのだと思っています。この宿題はナンバー2を目指して、その後に更にナンバー1を目指し、そのまた更にその後でないと背負うことのできない宿題です。私は特定の宗教を信仰していませんが、神や仏がおられるのならば、必要性を感じてこのタイミングで宿題を出されたのだと思います。

 「王様もいいけど、参謀でもいいよね。」

これに付け加えるならば、

 「平民だって案外いけるかもよ」

というのもありかもしれません。

 過剰な上昇志向は下を見ることを忘れさせます。下にも自分の知らない世界が広がっているかもしれませんよ。いや、それ以前にその世界が「下」だって誰が決めたんですか?ただの思い込みに過ぎないのかもしれないですよね。

 努力を否定しているわけではないんです。ただ努力にはリスクが伴うこと、努力の方向が常に正しいとは限らないと言うことを主張したいだけなのです。

 というわけでナンバー2を目指していた男は、今はのんびりと仕事をする会社員になっています。これを堕落と見るか、達観と見るか、判断は読者にお任せします。