【9月の読書】 150億円を生み出した人の独創発想術 | 2代目設計屋・仕事っぷり

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金型設計屋の2代目の日々、思うこと・気になること

モノづくりで150億円を生む独創発想術/中西 幹育
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今回の著者の中西さんは
あの曲面印刷 キュービック・プリンティング
衝撃吸収素材 アルファゲル
生み出した開発王です。
(こういう言い方はご本人はお嫌いでしょうけど。。。)

あの曲面印刷、衝撃吸収剤と書いて
『すぐ、あぁアレね!!』
という人も少ないでしょうから、軽く説明を

曲面印刷 キュービック・プリンティングとは
曲がっている曲面や立体に対して印刷をする技術。
携帯や自動車なんかに施されている
曲面印刷
(株式会社タイカ キュービック・プリンティング のサイトより)
こんな、印刷技術です。
今では、当たり前ですが、当時はかなり画期的だった様です。

衝撃吸収素材 アルファゲルとは
そのままですが、衝撃を吸収する素材です。
特筆すべきはその吸収能力。
22メートルの高さから生卵を落としても割れないそうな。。。
スポーツシューズの底や、ペンのグリップ、
医療・介護用品などなど
ものすごく、多岐に渡って使われている素材です。

前振りが、思いっきり長くなってしまいましたが、
そんなすごい開発をされてきた中西さんの
発想方法から、それをビジネスに昇華するまでの
ノウハウを惜しみなく紹介してくれている1冊。

いつか、自分で何かを作ってみたいと
思っている方(私か。。。)は必見です。


【目次】
プロローグ だれでも発想の達人になれる!
第1部 発想力は、どうすれば身につくのか?
第2部 発想力を、「形」にするには!?
第3部 発想力を、ビジネスにするには!?
第4部 特別補講
発明にゴールなし、「生涯現役」で恩返し―あとがき




本書でポイントとなるのは『発想力』です。

『発想力』を身につけ、形にし、ビジネスにする。
その一連の流れを体験談を踏まえて説明してくれてます。

『発想力』が身についたって、
形にならなければ意味はないですし、
仕事として生かせなければ
それは単なる趣味で終わってしまいます。
やるからには、仕事として成立させたいですからね。


とはいえ、まずは身につけるところからはじめなければ。。。
発想力は『つけるもの』ではなく『おのずからつくもの』
つけたいと思っても、つくものでは無いようです。

『発想力』とは、
感性、観察力、自問力、気力、体力、知力の総合力。

それぞれを鍛えることで、自然と発想力が身についてくるわけですね。
もちろん、各項目についても本書では触れられています。

ちなみに、全部を鍛えるのはちょっと。。。と思ったら、
全部が満点である必要はない、あくまでも『総合力』。
という事なので、一安心。


そうして、身についた発想力を形にするわけですが、
この発想力という奴は、潜在的な能力だそうで、
『能あるタカが、爪を隠している』状態
普段は表に出てこない厄介な奴な様です。

その爪を出させる為にする事の一つが
テーマをつくること。
確かに、闇雲に探すより、絞った方がいいですよね。

もちろん、このテーマもなんでも良いわけではなく、
色々な観点から決めていかなければならないわけですが。。。
例えば、よく聞くのが、
人が不満、不便に思っている事。
なんかは、テーマに向いているようです。


こうして、いい発想から何らかの形になったとしても、
それが必ずしも仕事として成立するとは限らないわけで。。。
いかに市場に受け入れてもらえるか
実はここが最後にして、最大の難関のような気がします。

もちろん、そのことについても色々、書かれています。


本書でも書かれていましたが、
開発というと、理系や技術畑の人の
専売特許に思う人も多いかと思います。
しかし、そういう人は、結構頭が固いです。(自分も含めて。。。)

文系だったり、主婦だったり、専門外の人の方が
意外と奇抜な発想をしたりして。。。
専門家と専門外の人がタッグを組んだら
結構、いいかも知れません。

世に何かを出したいと思っている方は、是非!!



【関連】
キュービック・プリンティングについて
アルファゲルについて
この二つの製品を取り扱っている 株式会社タイカ



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