本格的な中国茶って、飲んだことがありますか
きちんと淹れた烏龍茶やジャスミン茶はとても美味しくてつい驚いてしまうほど。
初めての方も楽しめる中国茶の世界をご紹介します!
高級茶芸師の岩田晄幸(はるこ)さんは、
静岡県・牧之原と東京・二子玉川で教室を開催されています。
中国に5年ほど在住経験もあるので、現地ならではのお茶のお話も伺えます
今回は初めてでしたが中国茶会にお邪魔しました
茶芸師とは中国の国家資格で、お茶を淹れる知識や技術を身につけた人のこと。
高級茶芸師はそのトップクラスの知識と技術を持つということです。
2013年初めてのお茶会だったので、毒をだし美しくなるお茶を作ってくださいました!
●六宝茶●
6種類の材料を使ったお茶。一般には八種類の材料を使って「八宝茶」といい、
中国や台湾で健康養生のお茶として親しまれているそうです。
レシピはお店などによって少しずつ異なり、ティーバッグなどで売られていることもあるとか。
今回は先生オリジナルのレシピで、
菊花・棗・枸杞(クコ)・茶葉・薔薇・ジャスミン・キンモクセイの6種類を土鍋でじっくり煎じたもの!
棗のあま~い香りがして、濃厚な味わい。
棗の自然な甘さに加え、植物の苦味もすこし感じてちょっと漢方薬のよう。
じっくり味わえる美味しいお茶でした
菊花は体の熱やほてりを取る、棗は臓腑機能を強化し気と血を補う、クコは肝腎を滋養する。
薔薇などのお花は気の巡りや流れを整えるなど、6つの材料それぞれに意味がありました。
中国や台湾では、こういった滋養に良いお茶もよく飲まれるそうです。
一杯いただいているうちに体がぽかぽかして、
お腹も温まって気持ちよくなったところで、次にジャスミン茶をいただきました
本格的な茶芸のセットはもちろん、それを使ってお茶を淹れるところを見るのも初めての体験
道具がどれも可愛らしいですね!蓋のついた蓋椀(がいわん)を急須がわりに、
茶海(ちゃかい)という壷のようなものをピッチャーのように使うそうです。
●ジャスミン茶●
日本でもおなじみのジャスミン茶。
お茶の葉がくるくるっと丸いのは、茶葉とジャスミンの葉を蒸して手で揉むため。
蒸す回数が多いほど高級なお茶になるそうです。
淡い色の透きとおったお茶は、ふわりとジャスミンの香りが立ってとてもリラックスできます
北京など北の地方はとても寒いので、
寒さを紛らわすためにこうして香りの良いお茶を楽しむ習慣があるそうです。
写真のように親指・人差し指・中指で支え、片手でいただくのがお作法とのこと。
続いて先生が茶芸を披露してくださいました!お茶を淹れる一連の動作を美しく見せてくれます。
道具の紹介に始まり、茶葉の紹介、動作の一つ一つの紹介など、
お茶を淹れる過程を説明してくださいます。
一杯のお茶がこうして丁寧に淹れられていると知ると、大事に味わっていただきたくなりますね。
お茶を淹れる動きは無駄がなくなめらかで、とても綺麗でした
中国には茶芸館という喫茶店のようなお店があり、
茶芸セットでお茶を淹れながらゆっくり話ができるそうです。
お客さんには男性も多く、ビジネスマンがお茶を淹れながら商談する姿も見られるそう。
また企業の重役の部屋などには茶芸セットがあって、お茶を淹れながら仕事の話をするそうです。
お茶と一緒にお手製のお茶菓子(揚げ胡麻団子・人参クッキー)と、
バーツァンというご飯もいただきました
こちらも胡麻、人参や生薬などを使って滋養を考えて作られています。
茶芸館でもこうしてお菓子やご飯をいただきながらお茶を飲むそうです。
烏龍茶の大きな産地はざっくり分けて中国・福建省の南部、北部、広東、台湾とあるそうで、
こちらは福建省南部のお茶、安渓鉄観音。
●安渓鉄観音(あんけいてっかんのん)●
烏龍茶といえばペットボトルのようなお茶をイメージしていたので、
この淡い色合いと優しい香りに参加者の皆さんも驚き!
烏龍茶がすべて茶色いわけではなく、発酵の度合いによって色も味も違うそうです。
今回のお茶は発酵が30%程度で、緑茶を思わせる若々しい緑の香りがしました。
また苦味はまったく感じず、ほんのりとお茶の甘みを感じます。
安渓鉄観音の二煎目。少し色が濃くなり味もはっきりしてきましたが、
やはり苦味はほとんど感じずまろやかな美味しさ。
烏龍茶のイメージがガラッと変わりました
煎を重ねると、最初はくるんと小さかったお茶の葉がどんどん広がっていくのが分かります。
三煎ほど淹れたあとは、きれいに元の形に広がっていました。
ふたつめの烏龍茶は福建省北部のお茶、岩茶。
●岩茶(いわちゃ・ガンチャ)●
こちらは発酵が80~90%のもの。
よくイメージされる烏龍茶と同じような茶色ですが、味はとってもまろやかで香ばしい!
そしてこちらも苦味はほとんど感じませんでした。飲んだ後の茶杯にはほんわりと甘い香りが。
これらの烏龍茶が苦くない理由は、標高700Mくらいの高地で栽培されていて、
霧に包まれやすいため直射日光に当たらないことなどが関係しているそう。
緑茶の玉露も覆いをして日光に当てないようにし、甘みがでるようにしますが、
同じようなメカニズムなのですね。
先生は中国に住んでいたときに茶芸師の資格を取得されたそうです。
実際に住んでいた方ならではの、習慣や暮らしとお茶のお話も伺うことができます。
また参加者やテーマに沿ってぴったりのお茶をセレクトしてくださいますよ
お茶会はホストのナビゲートのもと、
美味しいお茶の世界をゆっくりと知ることができる贅沢な時間
世界お茶まつりでもいろいろなお茶会の出展があるのですが、
中国茶のお茶会も過去にご来場いただいた方にたくさん体験していただきました。
他にもお教室を開いているところは色々あるので、探してみたり、
中国茶カフェにお茶を飲みに行くのもいいかもしれません
気になったらぜひお近くの情報を探してみてください
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高級茶芸師・国際薬膳師
岩田晄幸(はるこ)
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【記事作成 広報田渕】