『タモリカップクルージング』(松山→福岡 その4) | なんちゃってオーシャンセーラーのブログ

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オーシャンセーリングに憧れて。。。
今は、実現に向けてヨットの整備と身の丈より少しだけ背伸びをした活動をしています。

『タモリカップクルージング』(松山→福岡 その3)http://ameblo.jp/oceansailor/entry-11765760187.html からの続き。。。



さて、平郡水道を出たもののどこに行こうか。。。


松山を出港するときには、とりあえず大分県の『姫島』には日没までには入れるかなと思って出港してきたけど。。。


鉄板コースとしては『松山→姫島→新門司(福岡)→福岡(博多湾)』だと思うけど。。。


ちょっと不安材料として、以前姫島に入港したときはすごい干満の差があり、干潮の時に海底の海草に一面覆われたことが。。。水深は大丈夫だったはず、だけど、海草を巻き込みたくないし、ロープも擦れ止めもフェンダーボードも持ってきてるけど面倒。。。約10マイル、日没前後の暗くなる前には間違いなく入れるだろうけど。。。


その次の新門司マリーナまで一気に行くことも考える。。。が、入港は真夜中になる。。。港湾案内やヨット・モーターボート用参考図があって、海図に航路も示されているとはいっても、真夜中の牡蠣筏の間を入っていくのは不気味。。。入港するならすぐに連絡しないと。。。でもお金かかるしな~。。。


などと、考えながら、関門海峡の潮流の時間を確認。

『姫島に泊まってそのまままっすぐに行くと次の潮は、、、』

『新門司マリーナに泊まったら次の潮は、、、』


『・・・このまま行くと次の潮は、、、』


おおっ!ぴったり次の潮で追い潮で抜けれるではないですか!!


ということで『松山→福岡』はノンストップで行くことに。


LINEには

17:15『ちょっと広いところで電波怪しいかも』。

とだけ入れたけど、その後周防灘では問題なくスマートフォンは使えました。。。


こちらは大分県の『姫島』。車エビの養殖で有名な島ですね。前回は廻航のお手伝いだったし、今回はパス。。。誰かエビ食べさせて~~。。。一人で寄ってもエビは食べないだろうな。。。一人でクルージングして贅沢をできない性分なので。。。


周防灘に入ってレーダーワッチで少しは休憩できるかなと思ったけど、それほど多くはないけど常に3マイル以内くらいには他船がいるみたい。。。


徳山下津港へ入港する大型船や漁船みたい。。。とりあえず航路ブイから北へ3マイルほど離してのんきに進みます。。。


でも、日没の時間と日の出の時間ってなんでかすごく眠たくなるんですよね。。。


そんなときはシャワー!!


水しか出ないけど、すっきりさっぱりするためにスターンでシャワーを浴びます。

アンカリング中や係留中はサイドデッキに腰を下ろしてスターンのハッチの上に足を置いてシャワーを浴びるのですが、一人で航行中は怖い。。。なぜって?ハッチはバウハッチと同じリューマのハッチが付いているから。。。ここが濡れて石鹸でも付いたらツルってスターンパルピットの隙間からすべり落ちそうだから。。。シャワーの後で洗い流すのには最低限の水で済むのでベストな場所なんだけど。。。


やっぱりシャワー用のライフジャケットの付いていないハーネスがほしい。。。持っていないのでコクピットでもワンワンわんわん鳴きながらドキドキして移動します。。。


人には見せられないすっぽんぽん(///∇//)


で、シャワースポットはスターンに搭載したライフラフトに腰掛けて前向きで。。。ここなら足元はノンスリップ塗装をしたデッキの上、お尻が滑って横に落ちてもどちらもリューマのハッチの上。でもここでシャワーを浴びたらサイドデッキでシャワーを浴びるより3~4倍洗い流すのが大変なんだよね。。。


でも、一人すっぽんぽんで落水なんてしたら発見されたときに恥ずかしいよ!!って恥ずかしく思える状態で発見されればいいけどね。。。

とにかく落水しないように、コクピットの中で艇の端には行かないようにさっさとシャワーを済ませる。。。


少し肌寒くなったけどすっきりして目も覚めたグッド!


LINEで

18:14 泡まみれのひよこのスタンプをパートナーに送信。


このひよこは『サリー』っていう名前が付いているらしい。。。最近知った。。。(・・。)ゞ

で、よく使うウサギのスタンプは『コニー』っていう名前で実は女の子。

熊は『ブラウン』という名前で、まんまる頭の男の子は『ムーン』っていうそうです。。。

金髪の男の子は『ジェームス』君。

まあ、適当に表現として使えばいいかな。別にルールなんてないだろうし、パートナーと無料メール&通話のために使っているだけだし。。。


話がそれかけたけど、


こちらはまたまた『姫島』。。。車エビ~~~しょぼん

大体、航路ブイに沿って関門海峡に向かう大型船とこの程度離して我が艇を進めます。。。


太陽さんおやすみなさい。。。


さて、定番になってきたLINEのやり取りの抜粋。。。


19:12 『シャワー?』とパートナー。

19:13 『どこかに着いたのね』とパートナー。

19:13 『今日暑かったもんね。』とパートナー。

19:14 『ヨットで』と僕。

19:14 『えっ?どこにも着けず?』とパートナー。

19:14 『デッキですっぽんぽん』と僕。

19:15 『誰かに見られてない?』とパートナー。

19:17 『人は見えなかった』と僕。

19:18 『広いとこなの?』とパートナー。

19:21 『まーまー、横は大名行列(航路ブイに沿って航行中の本船、僕は3マイルほど北側を航行中)だけど』と僕。


19:21 『半分行った?』とパートナー。

19:22 『土曜日雨みたい』とパートナー。

19:24 『12日の予想天気図に熱帯低気圧できてたよ。だいぶ南だけど。』とパートナー。

19:30 『僕のせい』と僕。

19:30 『半分は来た』と僕。

19:31 『明日の夕方には着くと思うよ。』と僕。

19:31 『この前も大丈夫だったから。今回も大丈夫!』とパートナー。

19:32 『関門海峡は?抜けた?』とパートナー。

19:37 『抜けるまで8時間くらいかな?』と僕。

19:38 『もうちょっとだね。頑張って!!』とパートナー。

19:43 『そこから10時間』と僕。

20:02 『頑張って』とパートナー。

20:03 『やだ!』と僕。


僕は『頑張れ』って言われたら絶対に『嫌だ』と答えます。

一人で頑張っても良い結果は生まれないと考えています。無理をすると事故につながると思っています。あと8時間で関門海峡を抜けて、さらにそこから10時間。。。『頑張る』には先が長すぎます。疲れたり眠たくなったら、頑張らず入れる港に入るなり、安全なところでアンカリングするなりして寝ます。とにかく自分にはとても甘~い僕なのです!(・・。)ゞ


熱帯低気圧・・・、どこで台風になって、どこに向かってくるんだろう???

とにかく無料係留できるタモリカップの泊地で安全に停泊するまでは来ないで!!



周防灘を3分の1を過ぎたころにはどんどん漁船の数が多くなってきました。。。


山口県の宇部港の辺りはいい漁場なのでしょうか?


レーダーと目視ワッチで大忙し。。。ずっと3マイルくらい離していた航路ブイにも近づいて行かないと、宇部港の南東の『亀ケ瀬』『本山ノ瀬』などもあり関門海峡までショートカットできません。。。

まあ、本山ノ瀬は浅くても2.6mなので大丈夫なんだろうけど、海図で青くなっているところは避けていきます。。。


この辺りになると本船が『関門マーチス(関門海峡海上交通センター)』と連絡を取っているのがわかります。でも、本船からの発信のみ。まだ、関門マーチスの声は聞こえません。


が、しばらくするとキャビンの中から声が!!


そうです、ハンディーの5W機のVHFでコクピットで聞いていると近くを通る本船の声は聞こえるけど、関門マーチスの声は聞こえていませんでした。


ですが、船内に備えている25W機のマストトップにあるアンテナが、ハンディーの5W機では捕まえれなかった関門マーチスの声を先に捕まえたのです。。。


関門マーチスまではまだ直線で15マイル以上離れているけど。。。コンディションが良ければマストトップのアンテナに繋がったVHFは30マイルくらい離れたところと交信した過去もありますけどね。。。

ということは聞こえる前までは北九州にある『戸ノ上山』が電波を遮蔽していたということになるのかな?



関門海峡まで約15マイル。メインセールに程よく風を受けながら後2~3時間くらい。。。

関門マーチスと交信できそうだったので、キャビンに入ってレーダーワッチをしながら関門マーチスと交信。何と言っても2度目の関門海峡通過。しかも一人なので。。。


『関門マーチス、関門マーチス、こちらヨット○○』と僕。

『ヨット○○、こちら関門マーチス、チャンネル○○へお願いします。』と関門マーチス。


チャンネル○○へ移動するとすかさず、


『ヨット○○、こちら関門マーチス。』と関門マーチス。

『関門マーチス、こちらヨット○○、現在東から関門海峡を目指しています。到着時間は2~3時間後、航法の再確認をお願いします。』と僕。

『了解しました。どちらへ行かれますか?』と関門マーチス。

『博多湾へ向かいます。本船、対水速力7ノットがマックスで巡航速力が6ノットです。関門海峡は航路の一番外側、緑の航路ブイに沿って航行すれば大丈夫でしょうか?』と僕。

『はい、早鞆の瀬戸は対地速力4ノット以上を保つことになっていますが、その時間なら問題ありません。』と関門マーチス。

『了解しました。航路に入る前にまた連絡します。16チャンネルに戻ります。』と僕。


・・・

???

『4ノット???』

???

海図には3ノットって載っている。。。4ノット???関門マーチスが言うんだから間違いないはず。。。


コクピットへ戻り、レーダーを見ながらスマートフォンでチェック。キャビンとコクピット両方にレーダー画面があると楽。というかコクピットに25W機のコマンドマイクが欲しいな。。。VHF25W機とGPSを連動させればこのコマンドマイクにも緯度経度が表示されるみたい。税込20790円・・・保留。スタンダードホライゾンの25W機の『マトリックスAISプラス GX2150J』がもっといいかも・・・コマンドマイクも入れると10万円越え・・・夢。



関門マーチスとの交信を終え、宇部港の入港航路の沖に差し掛かると風がどんどん上がってきてアビームで9ノット越え。。。


なにも考えず楽しんでいたけど、、、


LINEには

22:37 パンダがてんやわんやしているスタンプを僕が送信。

22:59 『忙しいのね。』とパートナー。

パンダがてんやわんやしているスタンプを僕が連続送信。

23:43 『大丈夫?』とパートナー。


あ、いや、ワッチが大変だけどセーリングは楽しんでいました。。。

ワッチが大変なのは高速で帆走っているのに陸と灯浮標と漁船を見分けるのが大変なだけで、まあ、まだLINEで連絡できる程度だったけどね。本当に大変な時、特に夜は携帯の画面はまぶしいので見ることもありません。。。


はっ!!!楽しんでいたらダメじゃん!!早く着きすぎると追い潮マックスになってしまう!!


ということで、No3灯浮標の手前でメインダウン。。。


で、ポジション確認と潮流確認。。。


関門海峡の2013年9月10日11日の潮流は

10日23:56 +6.9

11日02:44 転流

11日05:45 -8.5


まだ、関門海峡を航行するには追い潮がきつそうなので、航路から離れて北へ寄せギアだけ入れた状態で漂います。。。

とりあえず、気になっていた4ノットについて調べます。レーダーで回りを確認しても、関門海峡へ向かう本船と数艇アンカリングしている以外はほとんどいなくなっていました。


どうも平成24年5月1日に法改正が行われ、関門海峡の一番狭い部分である『早鞆の瀬戸』では追い越しが禁止になったようです。それとともに今までは3ノット以上の対地速力をキープとしていたのを4ノットに引き上げたようです。対水速力が4ノット以上でない場合は航路外に退避して潮待ちをしないといけません。

ヨットマン・ヨットウーマンのみなさん、とりあえず前に進むからと言って早鞆の瀬戸を通過しようとしてはいけませんよ!『対地速度4ノット以上』の速度になるように信号所の潮流速度の表示を確認して進みましょう!!

関門マーチスと交信しておいてよかった。。。

海図の校正では観覧車ができたことは書いてあったけど、法改正による注意書き改正は載っていなかったと思うけど。。。なので3ノットって海図に載っているまま。。。どこか見落としがあるのかな?(どなたかこの法改正は水路通報の○○号に載っているという情報は、法改正は水路通報ではなく○○をチェックしておかなければならないという情報を教えてください。よろしくお願いします。m(_ _ )m)

以前、関門海峡を通過したときは法改正直前のGW前だったかな?その時にお世話になっている業者さんにアルバイト代の足しにもらった海図です。。。


ちなみにこの3ノットというのも平成22年7月1日から施行された比較的新しい法律です。

『新たな制度による船舶交通ルール』

http://www.kaiho.mlit.go.jp/03kanku/h22houkaisei/sozai/1panhu_japanese.pdf#search='%E6%96%B0%E3%81%9F%E3%81%AA%E5%88%B6%E5%BA%A6%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B'

皆さんは知っていましたか?僕は4ノットになったのは知らなかったけど、このパンフレットはどこかでもらった記憶があります。。。どこだったかな???


法改正って周知方法どうなっているんだろ???

法律って『知らなかった』では済まされないのに、知らないことの方が多いんだよね。。。

自転車の法改正があったことなんて未だに知らない人がいるのか、車の正面から突っ込んでくる人はいっぱいいるもんね。。。


この法改正は平成22年7月に公布され、平成22年7月から施行されたものです。

これでも比較的新しいですよね。


で、4ノットで追い越し禁止の法改正は平成24年3月12日に公布、平成24年5月1日に施行されましたようです。


わずか2年で法改正って。珍しいんじゃないかな?で、どのような議論があったかは知りませんが、少なくとも海上自衛隊の護衛艦と韓国籍のコンテナ船の事故が繁栄されているのは間違いないと思います。


まあ、今回は一人で不安なので確認したからよかったけど。。。



LINEには

0:18 『早く来すぎた』と僕。

0:18 『漂流して時間調整中』と僕

0:19 『そんなこともあるんだね。』とパートナー。

0:20 『関門海峡追い潮だけど7ノットはちょっと。。。』

0:21 『潮に押されてるんだ』とパートナー。

0:21 『すごい潮だね。』とパートナー。

0:22 『どのくらいの調整がいるの?』とパートナー。

0:23 『マックス10ノットとかの時あるらしいよ。電光掲示板に7ノットって書いてある』と僕。

0:24 『あと1時間半くらいかな?』と僕。。。

0:35 『へぇー掲示板あるの?』とパートナー。

0:36 『潮流信号所っていうの』と僕。

0:41 『6ノットになった』と僕。

1:04 『寝てた』とパートナー。

1:04 『お休み』と僕。


僕が漂っていたのはNo39のブイの西側。なので『部埼潮流信号所』の電光掲示板を見ています。

ここから早鞆の瀬戸はわずか4マイルほど。少なくとも電光掲示板が4ノットを示すまでは追い潮と言えども待機します。

早鞆の瀬戸を抜けたとしてもそのまま流されて巌流島(舟島)に流れ着いて、宮本武蔵と佐々木小次郎の戦いに巻き込まれるのは嫌ですからね。(笑)


さあ、時間は忘れたけど電光掲示板は4ノットになりました。写真を撮った時間と距離などで確認すると1:30頃でしょうか?


ハンディVHFで関門マーチスを呼び出し、指定チャンネルに移り、

『関門マーチス、こちらヨット○○、現在ハンディーの5W機で交信中、

感度いかがでしょうか?』と僕。

『ヨット○○、少し弱いですが聞こえます。どうぞ。』

『了解しました。現在一人で航行中のため、船内に入って25W機が使えません。近づけば感度は上がると思いまのでこれで通信を行います。現在No39の航路ブイの東側を航行中。No37ブイから航路内に入ります。』と連絡。

『ヨット○○、こちら関門マーチス。了解しました。No37ですね。レーダーでの確認がしずらいですが貴船後方より大型船が2隻続いて航路に入ってきているのが確認できますでしょうか?』と関門マーチス。

『はい、2隻とも当方のレーダーと目視により確認できています。この2隻に続いて航行します。』と僕。

『了解しました。その2隻以降はしばらく続きませんのでご安心ください。』と関門マーチス。


通信通り2隻の本船の後ろを確認してNo37のブイを左に見ながら航路内に入り、No35→No33→No31を右に確認しながら進みます。

ナンバーが飛ぶのは、偶数ナンバーのブイは航路の反対側の赤いブイだから。。。

No31まで来たら少しだけ航路の中央によって『関門橋』の向こうに見える下関導標を頼りに進んで行きます。

『できる限り航路の右側を航行しなければいけません。』となっているものの、海図を見ると航路内といえどもところどころ2.5m以下のの瀬があるようなので確実な導標を頼りにしか進めません。。。


いよいよ『早鞆の瀬戸』の通過です!あれ?正確には早鞆の瀬戸ってどこからどこだろう???


進んでいると何やら本船が。。。レーダーにもはっきりと。。。

あー、一時関係通報に載っていた掘り下げ作業実施の作業船(浚渫船)かな?

って、写真に撮っても何がなんだか。。。


導標を頼りに進んで、今度は巌流島の向こうにある彦島導標を頼りに転進して『関門橋』を通過します。


ということで、見えてきたのは『関門橋』。

何枚も何枚も写真を撮って唯一の綺麗に撮れた写真。わかるかな?

なんとなく橋の影が写っていて橋脚の上には『航空障害灯』、橋の上の道路には街灯、橋の中央には航路の中央を示すライト、右には航路の左舷を示す緑のライト、左には航路の右舷を示す赤のライトが見えます。


なぜ『右』なのに『左舷』?なぜ『左』なのに『右舷』?という言葉が無資格者からは聞こえてきそうですが、海の上の左右の標識は『水源に向かって』という決まりがあるのでこういう表現になってしまいます。

つまり僕は『水源から外に向かって航行中』なので左右が入れ替わっています。

逆から『水源に向かって』航行すると、ね、左右が合うでしょ。

瀬戸内海(関門海峡含む)の水源は神戸港になっているのでこうなってしまいます。でも関門海峡を過ぎると水源は与那国島になるので反対になるんですよね。。。と、基準の水源は変わるので右舷浮標や左舷浮標を僕は意識せず、海図を見てその浮標のどちらを通れるかを確認します。そのほうが手っ取り早いし、間違いは起こりません。


瀬戸内海で活動しながら外にも出ていく人のほうが水源に対しては詳しいかも知れません。

まあ、普段路面電車が走っていないところで車の運転をしている人が、路面電車が走っているところでびっくりするような感じでしょうか?僕も路面電車が走っているところに車で行くのは怖いしね。。。


小型船舶の免許を取るときに

1、水源の基本は沖縄県与那国島

2、主要航路から港湾に接続する航路は港湾側。港湾の中では船を泊める場所が水源。

3、瀬戸内海の『宇高東・西航路』では水源は宇野港

4、関門海峡では海側は西側、水源は東側

5、3,4以外の瀬戸内海は神戸港が水源

と習っているはず。。。今は習わないのかな???

でも、こんなことをたまにしか行かない場所で悩むよりは常に海図を見ていればわかりますよね。


やっぱり壊れる可能性のある電子機器より紙の海図ですよ!!モニターより大きくて見やすいし大航海時代の船乗りになった気分も味わえるし!!о(ж>▽<)y ☆


と話がそれてしまった。。。


こちらは『火ノ山潮流信号所』。写真ど真ん中。ブレているけど矢印が下を指しているのがわかりますか?つまり瀬戸内海から外へ向かって潮流(西流)があるという潮流の向きを示す矢印。矢印と交互に数字が出ます。さすがにブレ過ぎて数字を読める写真がない。。。まだここでは4ノットを指したままでした。。。


さあ、お待ちかね!『関門橋』に当たりかけながら。。。


『関門橋』に引っかかりながら。。。

早鞆の瀬戸を通過しました!!о(ж>▽<)y ☆


この写真が撮りたくてここまで来たみたいなものですかね。。。(・・。)ゞ


さて、早鞆の瀬戸を通過して『紅石山』のあたりでまた海図上の航路の赤線の辺りまで外に出ます。



早鞆の瀬戸を通過したことを関門マーチスに連絡。


『関門マーチス、関門マーチス、こちらヨット○○。』と僕。

『ヨット○○、こちら関門マーチス、チャンネル○○へお願いします。』と関門マーチス。


チャンネルを変えて、

『こちらヨット○○、関門マーチス聞こえますか?』と僕。

『こちら関門マーチス。ヨット○○どうぞ。』と関門マーチス。

『現在、関門橋を越えて航路に沿って対地速度8ノットで航行中です。よろしくお願いします。』と僕。

『了解しました。引き続き安全に航行してください。』と関門マーチス。

『16チャンネルに戻します。』と僕。


5分くらいしてから、聞こえた無線交信では、

『○○丸、こちら関門マーチス。現在ヨットが貴船前方を航行中ですので注意してください。』

と、3隻の後続船に知らせてくれていました。


で、そのまた5分後くらいにその1隻目がすぐ左側を追い越し。。。

航路全体の幅はこの追い越された辺りで500m位。早鞆の瀬戸より少し広くなっているとは言っても、航路の半分しか使えないし、基本どの船も『できる限り航路の右側を航行しなければいけません。』となっているので、我が艇ぎりぎりを追い越していきます。。。僕はほぼ航路の赤い線上を航行しているんだけど、たぶんその100mほど内側を進んで行った大型船の大迫力といったら。。。(@_@)

この大型船は彦島導標に向かって航行しているんだろうけど。。。

で、追い越して行ってその大型船の1艇身も離れていない場所でその大型船が残していった引き波といったら。。。。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。


東京湾の浦賀水道や、明石海峡の航路や他の主要な航路のほとんどは小型船にとって広いその外側、つまり航路外があるけど、ここはもっと怖い。。。追い抜いて行く大型船が近すぎる。。。ここは昼のほうが視覚的にはっきりとわかってもっと怖いかも。。。夜は不気味だけどね。。。


早鞆の瀬戸を進んで行くと、次の転進ポイントは『下関区』の前。灯浮標も何もないところ。。。

ここから先、西へ向かう側には導標はなし、なので導標代わりに、No29・No27・No25の3つの灯浮標が重なったことを確認してから転進します。って、確認してから転進すると遅いんだけどね。。。

でもここは多少オーバーランしても『下関区』という本船も入港できる場所。

3つのブイの内側を航行したければ本来なら、見通しが確認できる前に転進を始めないと船舶は絶対にオーバーランします。しかもここにはまだ3~4ノットの追い潮。それでも多分1艇身半くらいのオーバーランですぐに元に戻れました。


ここからはまた、航路ブイを右に見ながら航行します。


後ろを振り返ると、関門橋を通過した後続船が2隻確認できます。まだ彦島導標を目指して進んでいるようです。。。


一番後ろの大型船が針路を変え、我が艇の真後ろから向かってくる向きになりました。マスト灯2つと舷灯が両方綺麗に見えます。すごい操船技術です。ナビゲーターと舵取りのコンビネーションが抜群なんでしょうね。あんな大きな船を!僕とは大違い!こういう場所に馴れているんでしょうね。


その前の船は針路をまだ変えません。。。下関区に入港するのかな?と思っていた数分後、すごい勢いで転進しました!!


えっ!?僕は既にNo29を通過しようとしています。。。我が艇どころかNo29見えてる!?後ろからも本船来てるよ!!!さっきまで左舷灯が見えていたのに一瞬で右舷灯が。。。

えっ?えっ!?ほんとに大丈夫??


完全に航路外に潮流に運ばれた上に巌流島のところにある導標も、我が艇が導標代わりに確認した3つのブイも確認していなかった感じ。。。

この船と後ろの船も関門橋を超える前に関門マーチスと連絡取り合っていたのも知っているし、目視でも確認をずっとしていたのでこっちもびっくり!!


僕は既に少しNo29を行き過ぎていますが、この船は航路に直角に近い角度でNo29を交わし、すぐにまた針路を大きく変えこちらに向かってきます!!!


やめてくれー!!!!((((((ノ゚⊿゚)ノ


残された道は僕がNo29を盾にNo29のブイを回り込んで戻ること!!ここなら何とか戻れる!!


と思っていたらピカー!!っとサーチライトで照らされました。。。なんとか我が艇を発見してくれたみたいです。。。でも、サーチライトで照らされたので目がくらんで僕にはどうすることもできません。。。何も見えなくなりました。。。このまま進めば巌流島の0,8mの浅瀬表示のある辺り。。。しかもサーチライトの照射が長すぎ!!


サーチライトが消え、何とかその船を再び確認できたのはその船の真横。。。たぶん50mもなかったと思う。。。既に前部のマスト灯は見えませんでした。。。

すぐに後部のマスト灯と右舷灯も見えなくなり、船尾灯だけがポツンと。。。なんとかすぐに我が艇がNo29とNo27の見通しライン上にいることを確認。


こっちか、さっきたどたどしい英語で関門マーチスと受け答えしていたのは!!(`ε´)

海図持ってる?英語理解してる?


後で関門マーチスのホームページを見ていたら、

『不慣れな通行船舶に御注意を!』http://www6.kaiho.mlit.go.jp/kanmon/toukei/hatsu.htm というページがありました。。。

『不慣れな船舶の中には突然、航路内外で迷走を始める船舶があります。』って書いてあった。。。

まさにこいつだ!!\(*`∧´)/


皆さん、今回のことは昼夜を問わず起きる可能性があると思います。なので、自艇の位置と周りの状況を常に判断して不審船から逃げれる余地は残しておきましょう!!昼間は特に海面があれば広く感じるけど、実際には自艇が航行できる水深のところでしか避航はできないのは当然です。なので、今回のことは決して夜だから起こった出来事ではありませんので!!


皆さんももし関門海峡を通過するなら関門マーチス(関門海峡海上交通センター)のホームページhttp://www6.kaiho.mlit.go.jp/kanmon/ を見ておくことをお勧めします。

小型船にはVHFの聴取義務もなければ通報義務もありません。対地速度4ノットをキープして右側通行と追い越し禁止区域を守るだけです。

でも安全のためにはVHFでの通報や聴取はしたほうがいいと思います。通報や聴取をしてはいけないという決まりはありません。通報さえすれば、今回のようにサポートしてくれます。

VHFがなければ電話でもいいですよ。このブログを読んでくださっている方はネット検索ができる方だけなので各連絡先は割愛させていただきます。



こいつもちゃんと大きな引き波を残していってくれました。。。


ドキドキした~。。。絶対向こうはナビゲーションミスで潮を計算に入れずにパニックになっていたんだと思う。。。


その次の船は100mほど離れたところを何事もなかったかのように追い抜いていって、一番大きな引き波を残していってくれました。。。

Y(>_<、)Y


その後は、No27・25・23・21・19・なぜか飛んで15・13・11から数m離して通過し、No11から『関門第2航路』の『和合良島』の南西のNo1までまっすぐに進み、『片島』の南西のNo5を回って西に針路を変えました。。。


ただし、No23と21の間は漁船が多し!!大型船も漁船は避けないといけないんじゃなかったっけ?こんなところで漁?肝が据わってないとここでは漁師できないだろうな。。。

そこから関門海峡航路を抜けるまでは比較的広いので、周りに船がいないのを確認してキャビンへ降り、眠気覚ましのお菓子をいっぱい持って上がってきました。グミやガム、飴など口の中に長くあるお菓子は眠気覚ましにはぴったり。ヾ(@^(∞)^@)ノ


皆様も、自艇が航法を守っていても、他艇が守っている(知っている)とは限らないと思って安全なマリンライフをお過ごしください。当然、自艇が逆の立場になることもあるかと思います。ヒヤリハットがあれば復習しましょうね。航法を理解していても僕のように帰路でトラブル?とトラブルで航法に従えないこともありますけどね!!(帰路までこの一連のブログが続けばご紹介します。。。)


『タモリカップクルージング』(松山→福岡 その5)http://ameblo.jp/oceansailor/entry-11767384912.html に続く。。。