一般衛生管理プログラム
使用水の衛生管理について
食品製造工場において使用する水は、原材料の洗浄・加熱・冷却・器具の洗浄・従業員の手洗い など、多岐にわたる工程で用いられます。水の衛生管理が不十分であれば、微生物汚染・化学物質汚染・異臭味の発生 などが起こり、食品の安全性に直結するリスクとなります。そのため、HACCPの前提条件プログラムとして、使用水の衛生管理を確実に行う必要があります。
1. 使用水の種類と用途
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飲用適水(上水)
→ 原材料の洗浄、製品への直接使用、機械器具の洗浄、手洗い -
工業用水・地下水
→ 製品に直接接触しない冷却やボイラー用として限定使用(要水質検査) -
再利用水
→ 洗浄水の再利用は禁止。必要な場合は工程管理基準を設けること。
2. 水質管理の基準
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使用する水は、水道法に基づく水質基準(飲用適水) を満たすこと
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微生物(大腸菌群)・一般細菌・残留塩素濃度・色・濁度などを確認
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年1回以上の詳細水質検査、月1回程度の簡易検査(残留塩素・一般細菌)を実施
3. 給水設備の管理
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貯水槽管理
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年1回以上清掃・点検し、記録を残す
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漏水・破損がないか定期点検
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配管管理
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配管の劣化や赤錆発生を防ぐため定期的に点検・交換
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飲用水配管と非飲用水配管を混同しないよう色分け・表示
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給水口管理
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給水口周囲の衛生保持、逆流防止装置の設置
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4. 運用管理
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毎日、始業前に手洗い場・製造用蛇口の水を流し、水質異常(色・濁り・臭い)がないか確認
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製品に直接触れる水は、使用前に残留塩素濃度を測定し、基準を満たしているか確認
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万一異常が見つかった場合は、直ちに使用を停止 し、原因調査・是正措置を実施
5. 記録と検証
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水質検査記録表:検査日、項目、結果、判定、確認者を記録
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貯水槽・給水設備点検表:清掃・点検の実施日と内容を記録
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管理責任者が記録を定期確認し、異常傾向があれば改善策を講じる
まとめ
「使用水の衛生管理」は、食品の安全性に直結する最重要項目です。
飲用に適した水質の確保、給水設備の適切な維持管理、定期的な水質検査、記録と検証 を徹底することで、食品汚染リスクを防ぎ、HACCP認証取得に必要な基盤を強化できます。