オーディブルで聴きました。

 

田口ランディさんは『アルカナシカ』のなかで苫米地さんのセミナーについてこんなことを書いています。

 

『「覚醒することで、自分が思うがままに生きよう。金も名誉も地位も思い通り……」という謳い文句で若者が集まる。しかし、そのなかで教えている内容は「世界はすべて幻想であり、君らは洗脳されている。まずは幻想から覚醒して、自分の幻想を創ろう」である。(略)彼らは、欲しいものを手に入れるために欲しいという欲望を消しなさい、といわれていることに気づいているんだろか?』

 

苫米地さんってどんな本を書いているんだろう? と気になっていたところオーディブルにあるのを発見。というわけで聴いてみました。

 

最初に「この本を読めば宗教に頼らなくても幸せになる方法を教えますよ」みたいなことをいっていて思わず笑ってしまいました。それって「わたしの宗教に入れば幸せになる方法がわかりますよ」と同じじゃんって。胡散臭いぞ。

 

わたしがこの本から受けとったメッセージはたったひとつ。

 

「目を覚ませ!」

 

神、宗教、スピリチュアル、占い、霊、祟りを信じるなんてどーかしていると馬鹿にするひとのなかにも、ある価値基準が絶対だと盲信しているひとはいるんじゃないですか。あなたが使っている価値基準は一体どこからきたんですか。

 

例えば経済的に豊かなひとはなんかすごいとか、有名人、いまだったらフォロワーが多いひとはなんかすごいといった思い込み。そういうことだって宗教を妄信していることとなんら変わりないですよ。あなたが持っている基準はひとから思い込まされたのかもしれませんよ。そんなものは幻想。ひとつの価値基準を絶対だと思い込むのはもうやめましょーよ。ひとはもっと気楽に生きられるのだから。

 

いろいろな興味深い話題(なぜアメリカはドイツに原爆を落とさなかったのか、なぜケネディ大統領は殺されたのか、なぜ数学者は "全知全能の神" はいないと証明できたのかなど)に触れながら、このようなメッセージを繰り返し伝えているとわたしは読みました。

 

宗教や神から自由になることを軸にしながら、あらゆる思い込みから自由になることができると伝えている本。

 

ひたすら神を否定している本ですけど、『この世は空である』『神はいない』と『すべては神である』はわたしのなかではまったく矛盾しないです。苫米地さんがどう思っているのかは、この本を聴いただけではわからないけど、わたしはそう。

 

 

・『神は存在しますか?』

クリシュナムルティの素晴らしい講話です。YouTubeで「Krishnamurti God exist」と検索すると出てきます。自動翻訳で日本語選択できます。