「その楽器良い音してますね」… | オカハセのブログ

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「いい音ですね~♪」と言って下さるのは素直に嬉しい事です。

ただ、同じくオカリナやる方とかの中には「そのオカリナ良い音してますね~」という方が少なくないです。

誤解するといけないので説明しますが、例えば僕がその方に自分のオカリナを試奏してもらったあとに「このオカリナ良い音してますね~」なら普通なのです、もちろん。

そうではなく、僕の吹くオカリナを聴いて「そのオカリナ良い音してますね~」なのです(笑)。

確かにオカリナは一本一本音に特性はあります。そして他の管楽器の様な音色のバリエーションを一つのオカリナで使い分けるのは少々無理のある楽器です。
そして実際にとても良い音のするオカリナ(良い悪いは人それぞれではありますが)は存在します。

しかしだから言って【そのオカリナが勝手に良い音を出してくれているわけではない】のです。

オカリナがそういう楽器の特性上の理由で「そのオカリナ良い音してますね」と言われる方が多くなるのかなと思うと、どうやらそうではないようです。
それはサックスを路上で吹いていた頃にも「その楽器良い音してますね~」とか「そのマウスピース良い音してますね~」…(笑)とまで言われる、漫画みたいにステレオタイプな同楽器愛好者は少なくありませんでした。
あらゆる管楽器の中でも、サックスという楽器は「同じ楽器を吹いても、一人一人全く違う音になる楽器なのにもかかわらず」です。

悪気はないのでしょうが、よくよく考えてみると(いや、よく考えなくても)「演奏者に対して、その楽器良い音してますね~と言うのって失礼な発言」と思います。

僕は「その楽器良い音してますね~」と言われても全く不愉快にはなりません。
「またか~」って笑えてしまうのです(失礼、笑)

あまのじゃくで自分を不利な状況に追い込むのが好きな僕は(笑)路上ライブの時ポポロスタンダードやティアーモスタンダードで演奏したりもします。これらの楽器も、これはこれで僕には好きな部分がある楽器だからでもありますが、楽器愛好者の偏見に対するあまのじゃく精神(笑)でもあります。

サックスを吹いていた頃も、玄人はほとんどセレクトしない「ヤマハの入門モデルに付属するマウスピース」でしばらくの間練習も本番も吹いていた事があります。
それは自分をリセットさせて、音作りの基本から見直したい」という立派な理由(笑)での事でした(プロ奏者から、「リセットするにしても、もう少しまともなマッピを使ったほうがいいよ」とアドバイスされる事もありましたが…)。

だけどそういう理由だけではありません。

路上ライブの時「そのマウスピース良い音してますね~。何のマウスピースを使っているんですか?」と聞かれて「ヤマハの初心者用です」と言うやりとりも楽しんでいました。
そういうかたは「ヤマハの初心者用っていい音するんですね~」と、どこまで行ってもそういう考え…(笑)
「その楽器良い音してますね~」と言われる方の多く(全てではない)が「良い楽器と良いマウスピース使わなければ良い音は絶対に出ない、と思い込んでいる」ので、やはり信じられない顔をするのです。
そして中には「じゃあその楽器本体がそうとうにいいんですね~」とのたまう【デリカシーっていう外国のお菓子食べませんか?】と言いたくなる(笑)人もいるので
、たまにサブとして買った安物のサックスで吹いたりもします(笑)。
するとやはり信じられない顔(笑)。

そういうステレオタイプの人達のビックリした顔が見たくてやっている部分があります。性格悪くてすみません(笑)。


皆様、ある人の演奏後に「そのオカリナ良い音してますね~」とコメントするのは、デリカシーという外国の高級お菓子を買わされると思うので控えましょう(笑)。

僕には言っても良いですよ~楽しいですから(笑)
ただ、高価なオカリナ吹いていた時に言われたら、ちょっと悔しいかも(笑)。


前に見たある教本に「作家さんは良い音のオカリナ作りを、そして奏者は自分の楽器で少しでも良い音を出す努力が大事」と言うような事が書いてあったのを覚えています。

僕自身は「その楽器いい音してますね」と言われても不愉快にならないのは【それだけ楽器にこだって、自身との相性の合うパートナーにアンテナを張っている】からだと思うからです。それは大事な事です。でももっと大事なことがあるのではないですか?と言う事を書きたかったのです。

【良い音】のオカリナの特徴を奏者がどう引き出すかは大事です。
吹いてる本人はそれぞれのオカリナに明らかな違いを感じることは確かです。聴いているほうからすると「弘法筆を選ばず」ですが、奏者は「筆を選ぶ」。ただ、それを感じさせないだけ。だけど鋭い感性で聴けば聴き手もわかります。

とにかくオカリナ愛好者の多くが、僕を含め「楽器のせいにするかた」が多過ぎると思いましたので書かせていただきました。

楽器の試奏の時に(玄人でも)陥りがちなミスを書きます。
昔札幌の、某楽器店で純銀製のテナーサックス(100万くらいします)を試奏したら【必要以上に(笑)重圧な音】がするので「おっ」と思ったんだけど、隣りで聴いてた友人は「なんだか出来過ぎた音で、3分聴くと飽きる。まあ、吹いてる本人はうまく引っかかるんだろうなぁ…」と言った(店員の前で言うな!いや言っていい、笑)。それで「はっ!」と我に返った。
高級品を試奏すると知らず知らずに自分にマインドコントロールかけてしまうのかもしれませんね。
オカリナでも高級品ありますが、高級品ほどマインドコントロールかけずに慎重に試奏した方がいいと思う。これは誰もが陥りがち、何故なら向こうも商売ですからね。




最後に、「良い音」を求めてオカリナを買い漁ることは決して間違いではないけども【今持っているオカリナで「トーンクオリティ」を上げる練習をみっちりする】事も、決して無駄にはならないのでオススメします。





オカハセ。