お金をかけない旅の方が、本当の地元の人が食べる様な美味しい物が食べられる…
もちろんセレブ中のセレブになれば違うでしょうが、中途半端にお金をかけた旅で「中途半端に高級な旅館」で食べる地元料理は、地元民からしたら「そんな物にそんな金額払ってるのか!」というのはどこの土地でもあります。
僕がカツオのたたきという物を始めて食べたのはチャリで全国を旅していた時の(30年近く前の)高知県「桂浜」の観光客向けの食堂。
「名物カツオのたたき定食1500円」と並ぶ中一軒だけ「カツオのたたき定食1000円」のところがあり、入って食べた。
僕が育った北海道ではカツオは獲れないけど、新鮮な魚を食べられる環境なので「新鮮か鮮度が悪いか」の判断はつきます。
感想は…
不味かった。
鮮度が悪くて、薬味とタレをたっぷりつけても臭かった…
読者さん、まだ話は先があります(笑)。
僕は「ああ、所詮名物料理なんて物はこんなものかなぁ」と不味い一食に千円も使って少し後悔した。
次の日海岸沿いに西へ向かう。桂浜から西に20キロ程走った辺り(走行距離すくねー。午後にゆっくり出発したし)に、野宿に向いたバス停小屋(北海道はドア付きのバス停小屋は環境上当たり前にある。ここ高知県も海沿いは風が強い日のためにドア付きのバス停小屋がある)があったので少し早いけど今日の寝床をここに決めた。前の日の夕飯は、たいして美味しくない物に千円も払ってしまったので、この日はちゃんと飯ごう炊さんすることに。
米を研いでから近所の小さなマーケットに行き食材を物色。
なんか見覚えあるものが…
カツオのたたきだ(笑)。
しかも前の日食べた5倍くらいの量が入っていて160円☆
「まあ安いし、そんな美味しく無くても、今日はこれでごはん食べよう」くらいの気持ちで買い、ごはんを炊いてカツオのたたきをオカズに食べた。
おやっ?
んっ!
……
いやいや!美味いじゃないですか(驚)!
そうか地元では普通に食べている物。中途半端に観光客向けの食堂(しかも一番安い店)なんか入らなくても地元民が利用する商店や魚屋で買ったほうが美味しくてしかも安い。考えてみれば当たり前ですよね♪
それから毎日カツオのたたきを夕飯のオカズにしました(笑)。どこのスーパーで買っても200円以内で買えた。
ある漁村にて「今日は本当に漁村の人や漁師が食べる最高のカツオのたたきを食べよう」と、魚屋でカツオを一柵買って「カツオのたたきはどうやって作るのですか?」と尋ねると「作ってあげるよ」と言ってくれた。調理費と薬味込みで250円☆
超、チョー、 美味しかった~♪
足摺岬近くでは漁師が一晩泊めてくれて、目の前でカツオのたたきを作ってくれた。
食べると…
チョー! チョー! チョー!
秀樹還暦 !!
オヤジかよ……
なんと!藁を焼いてその煙りと炎で燻焼きするんですね~♪
漁村の魚屋で「作り方教えて下さい」と安易に聞いたのが恥ずかしくなった(笑)。
そうして僕は「カツオのたたきの虜こうじろう」になりました(笑)。
オカハセ。