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橋本真也を育てたのは間違いなく長州力ですよね!


このアステカイザーさんのコメントでハッとさせれました。犬猿の仲と思われがちなふたりですが…誰よりも橋本を買っていた長州。密かに長州に憧れていた橋本。これは90年代のミスターIWGP・橋本時代という結果を見れば一目瞭然ですね。

話を96年のG1に戻します。


長州力 史上初のリーグ戦全勝優勝

橋本真也 予選リーグ戦全敗


これ以上ない残酷なコントラストを叩きつけられた橋本はG1以降しばらく低迷を続けます。


続く9月のG1クライマックススペシャル日米対抗・スーパースターズトーナメントでは準決勝、越中詩郎のヒップアタックの当たりどころが悪くあっさりフォール負け。(G1で燃え尽きた長州はまさかの初戦敗退)トーナメント優勝は佐々木健介でした。


ちなみに健介はG1開幕前に橋本が「他を全部落としても長州力に絶対勝ちたい」発言に紛糾し不気味な予告をしていました。


「ふざけんな!…ふざけんなって、よりによって他を落としても。なんて言うか?橋本、G1が楽しみだな。」


実際問題、G1予選リーグ戦の最終戦で見事橋本からフォール勝ちをおさめた健介でしたが、何故かあまり話題にならず、このトーナメント優勝後に鳴りを潜めてしまいました。健介時代の到来はもう少し先の話…


一方で橋本はSGタッグリーグでスコットノートンと重量級コンビを結成、決勝戦で武藤敬司、リックスタイナー組を破り優勝を果たします。(今思い返すとなかなか豪華なカードです)再び上昇気流にのった橋本は翌1.4東京ドームのIWGPタイトルマッチで長州の挑戦を受けます。

新日本プロレス創立25周年記念ドームツアー第一弾のメインを飾ったタイトルマッチ。前年G1の両国国技館と打って変わってドームらしい重厚でダイナミックな試合展開のなか、橋本が長州の猛攻(この試合で放ったリキラリアットはなんと11発!)を全て受け止めたうえで垂直落下式DDT葬。見えないバトンが橋本に託された……


かのようにこの時は見えましたが、以降、橋本の新日本内部での増長、猪木介入に端を発するフロントの政争劇によってどうすることもできない不協和音が発生。99年の1.4事変を皮切りに橋本の会社不信がいよいよ頂点に達してしまいます。


一度狂ってしまった歯車は二度と噛み合うことはなく、橋本の新日本解雇からゼロワン旗揚げを経て2001年1.4にてふたりは最悪のかたちで再会を果たすことになります。



続く