ゼロワン旗揚げ2周年記念大会にして、早くも佳境を迎えた感のある対全日本プロレスの大一番が始まった。
再び手四つの構えから武藤はフェイントを織り交ぜつつ一瞬の隙を突いてバックに回る。これは武藤の常套手段。が橋本は自ら倒れこみカニ挟みでグラウンドに引きづり込まんと罠を張る。しかしこれを察知した武藤は袈裟固め〜ヘッドロックで反対に橋本を捕らえる、ならばと橋本は体を入れ替え武藤の左腕をクラッチ…だが武藤の身のこなしは軽い。
前転でクリアしつつ足を掬いにでる。これを読んでいた橋本はサッとバックステップしイーブンの態勢。観客席からは拍手👏が。ここまでで2分弱、インサイドワークのみで両国の目を釘付けにしてみせた両者。
やはり実力が拮抗する者同士、この膠着状態を打破すべく両郡とも一旦パートナー交代である。
……
この一方的な展開に黙っているはずのない大谷はスパン!と張り手をお見舞い。ロープ際に詰めると顔面グリグリからスリーパーホールド、さらには首4の字固めで嵐の動きをキュッと締めてしまう。このあたりは負けん気だけじゃない曲者ぶりが伺える大谷。
この大谷の反撃に怯んでしまったのか。嵐はロープに詰めておきながらレフリーのブレイク指示に従うままノーアクションで下がってしまう。
「来いよオラー!」この不甲斐ない嵐に苛立つ大谷はすかさず張り手で激。するとカッとなった嵐は重いエルボーでようやく応戦。しかし重い!ガクガクっと膝をつきながらも燃えてきた大谷は両手の握りこぶしにも力が入ってきたが…
ようやく火がついた嵐だがまだまだ序盤戦だと言わんばかりの武藤がタッチを要求。新日本ファンには懐かしい武藤対大谷の旧BATT対決が実現か。と思いきや互いに深追いはせず、大谷は武藤を自軍コーナーに引きづり込みつつ橋本にタッチ。
二人の手が合わない?意思のすれ違いを感じさせる一瞬の出来事。気を取り直して大谷が武藤をコーナーに釘付けにしておいて橋本がキックの連携攻撃。さらに武藤のウィークポイントにストンピングを叩き込む。
これを嫌がった武藤はスルスルっと素早く場外エスケープで間を外す。
エスケープもほどほどにリングへもどる武藤。橋本はその様子をジッと凝視していたが、その間大谷は身を乗り出し嵐を徹底して挑発している。
これを嫌がった武藤はスルスルっと素早く場外エスケープで間を外す。
エスケープもほどほどにリングへもどる武藤。橋本はその様子をジッと凝視していたが、その間大谷は身を乗り出し嵐を徹底して挑発している。
…実はこの試合でもっとも腹に一物を持つ男が大谷。前年度から誰よりもいち早く対全日本に乗り出し、さらにゼロワン内部改革を訴え続けていたが、それら全ての流れを無視する今回のマッチメイクに組み込まれたことが、大谷の巨大な発奮材料であった。
そして再び嵐が登場。橋本対嵐の場面、しかし橋本は前述の大谷の憤りに気づいていない、暗に一対三の状況になってしまうのか?それによって「根絶やし」とは橋本の独り相撲になってしまうのか…
続く。