両国燃ゆ | 珈琲にハチミツ

珈琲にハチミツ

プロレスの話などをつらつら綴るブログです。

感想やご意見気軽にどうぞ★

7月7日の両国大会セミファイナル

異種格闘技戦
橋本真也対小笠原和彦

プロレス対空手?ゼロワン対ジェット?
否、これは男と男、切った張ったの喧嘩である。

選手入場。橋本がロープをくぐった瞬間から早くも一触即発…選手コールを終えるまで一切目を逸らそうとしない両者。この殺気立った雰囲気に呼応するように会場のボルテージも止まることを知らない。大・橋本コールと小笠原コールが交錯するなかゴングが鳴る。
距離を測りながら先ず仕掛けたのは小笠原。広いスタンスの独特の構えから威嚇するかのような上段から回し蹴りを数発放つ。その迫力にオォーとどよめく両国。橋本は動じず、じっと小笠原にプレッシャーを掛けていく。タックルのフェイントを交えながらじりじりと距離を潰しコーナーへ詰めていく。狙いはロープへ詰めての密着戦、所謂定石である。が、そんなことは折り込み済の小笠原は体を入れ替え中央へ。

今度は威嚇ではない下段蹴りを数発。ならばと橋本も重いローで応戦するが、これこそ小笠原曰く「ハエが止まる蹴り」か。橋本の蹴りを早くも見切った小笠原は右、左と下段のラッシュを仕掛けてなんと先に橋本をコーナーに詰めてみせた。
これには苦々しい表情になった橋本。しかも唇を切った様子。この展開に面白くない橋本はしゃらくさいとばかりに強引に払腰を決めて横四方固めに取ってみせる。
橋本も自身のルーツである引き出しを開けてきた。+スーパーヘビー級の体重を浴びせかけて小笠原の体力を奪いにかかる。一見地味だがこれが相当効く。しかしこの戦法も折り込み済の小笠原は払腰はしっかりと受け身をとり早々とロープエスケープ。流石に橋本対策は万全かに見える。

スタンドの展開では変わらず小笠原有利、下段蹴りを中心に攻めを組み立てる。橋本はガードもそこそこに懐に入るため被弾覚悟で前へ、再び捕まえて払腰から横四方固めである。
しかしこれはリスキーな選択であった。蹴りを受けすぎた左足にダメージが蓄積し体をぐらつかせてしまう。そのチャンスを見逃さない小笠原は正拳突きを交えたラッシュを受け再びコーナーへ追い詰められる。強引に流れを変えんとする橋本はラリアット気味のスイングで無理やり小笠原をなぎ倒す。
次の瞬間信じられない一撃が!なんと体を浴びせながら勢いにまかせて小笠原のみぞおち付近に肘を打ちおろす強烈な攻撃をお見舞いする。
さすがに疲れが見えてきたか?しかし、やや辟易した表情ながら小笠原は怯まず攻勢に転じる。
ついに回し蹴りを橋本の側頭部へ、これは入った!

一進一退のせめぎ合いが続くなか、今度は橋本が逆襲に転じる。ズドン!と普段とは違う類の袈裟斬りチョップで小笠原を切って落とす。両国に一瞬戦慄が走る。

なんとか立ち上がった小笠原はここで自らを鼓舞するかのように胴着を脱ぎ捨てる!
炎の男はまだまだ死んでいない!?


続く