チョット | 珈琲にハチミツ

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プロレスの話などをつらつら綴るブログです。

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細部にこそ魂は宿る。

数あるスポーツの中からプロレスを選び、それを嗜む紳士淑女はきっと皆、想像力豊かなんだろう。(妄想力でも可) ではたった今からプロレスの試合を見るとしよう。まぁカードは何でもいいとする。大歓声のなか両選手が入場、リングアナのコールが終わりレフェリーがボディチェック。そしていよいよゴングの瞬間まであと何秒…

と、ここまでの間に去来するものは?
この試合の勝敗の行方。試合展開はたまた試合後の展開。おっとひとつ見落としていた!両選手のディテールに何か変化はなかったか⁇
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入場コスチュームだったり携える小物に目を向けると意外な発見があったりするものである。それら細かいディテールを通して、レスラーの試合に対する意気込みや本気度を垣間見る瞬間が…稀にあるのだ。ほんとごく稀に。それではいくつか思い返してみることにしようヽ(´o`;


白コスチューム(タオルも)/鈴木みのる
自身のターニングポイントに必ず着用するといわれる有名な白伝説。※でもけっこう負ける。
・1993年 モーリススミス戦
・2004年IWGPタイトルマッチ 佐々木健介戦
など

試合開始直前にマスクを取る/ベイダー
・1996年 アントニオ猪木戦
・2000年三冠ヘビー級タイトルマッチ 三沢光晴戦など

タオル/蝶野正洋
蝶野といえばブラックレインの松田優作風黒のロングガウンが定番だが、G1の決勝戦では黒とグレーのタオル(少し大きめ)を肩に羽織っての入場。連戦からの余裕のないなか若干手持ち無沙汰感がかえって新鮮。まさにここ一番ていうかもう見ることができない貴重な光景である。
・1996年G1優勝決定戦 長州力戦

哀しみの闘魂伝承ガウン/橋本真也
96年の髙田延彦戦以降、タイトルマッチでは必ず着用していたこのガウンも小川直也の登場とともに意味合いを変えてしまう。少年時代から猪木信者だった橋本にとって、アントニオ猪木とはいつまでも憧れの存在。しかし猪木は橋本はおろか自分の息子たちと言ってもいい新日レスラーに背を向け小川直也に熱を上げはじめる。猪木さんに裏切られた!そんな気持ちに打ちひしがれてもなお、憧れを捨てきれず健気に闘魂伝承ガウンを着て小川戦に臨む橋本。そしてその結果………
・1997年 小川直也戦
・2000年 小川直也戦

七三分け/中邑真輔
・2011年G1優勝決定戦 内藤哲也戦


さて、闘魂三銃士の2人の名前が出たというところで本命の武藤敬司である。だが今回はちょっと変化球を。

Tシャツ/武藤敬司
2004年10月9日、あの伝説の10月9日東京ドームからはや9年…選手の大量離脱、スターの不在、総合格闘技の侵食、K-1との不平等提携、そして外敵がのさばり全く定まらないリング内の方向性…そんなカオスまっしぐらの新日本プロレスに一筋の光?

武藤敬司、西村修VS棚橋弘至、中邑真輔

誰もが武藤を待っていた。退団してから2年がたち、新闘魂三銃士(棚橋弘至、中邑真輔、柴田勝頼)が体を張って奮闘するも、当時はまだまだ役不足感が否めず、千両役者武藤参戦の報には心が躍った。しかし試合前、休憩時間にある事件が起こった。

長州力、登場。
※長州も新日を退団した身であった。

控室の武藤「は?なんで長州さん来てんの?」

突如リングを堂々と闊歩する長州力に永田裕志、ライガーらが詰め寄りリング上は一触即発の状況
長州力「今度このリングの上に上るときはパワーホール全開で○×△□…‼︎」この日最大のサプライズに沸き返る両国国技館。

控室の武藤「オイオイ冗談じゃないよこの雰囲気。つうか聞いてないよ上井さん。あれ?上井さん…」

当時新日の外部交渉を担当しいていたのが土下座外交で悪名高い上井取締役。今回の長州力登場も彼の独壇で進めた話だという。
※ただこの両国大会を最後に上井取締役は辞表を提出。突然新日本プロレスから姿を消す。

控室の武藤「もういいや、ガウン、片付けちゃって。Tシャツで上がるわ。」


やる気のなさがディテールに現れる場合もあるようだ。

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