キリンシマウマ担当です。


いつもキリンの話ばかりなので、

たまにはシマウマのお話を。

おびひろ動物園には、

二頭のチャップマンシマウマがいます。


シャンティー18


7/21 当園生まれ

特徴は、

リオに比べて模様が太い、縞模様の数が少ない、胸の縞模様がキレイにくっついてないこと。

ふさふさの冬毛が生えるようになり、

夏にはその冬毛が少し茶色がかって見えて、そのうち抜け落ちるが、最近は歳のせいか、なかなか換毛が進まず、お尻のほうに茶色がかった冬毛が残っている。

基本的にクールで、ひとりが好き。

リオが来てからは賑やかな毎日だが、それはそれでまんざらでもなさそう。



リオ3

8/8   王子動物園生まれ

20179月下旬に帯広に来園。

特徴は、

左眼の近くに黒い点模様があり、胸の縞模様がキレイにくっついてること。

シャンティーより身体が大きい。

よくオナラをして元気に走り回っている。砂の上でゴロゴロしてることも多い。

とにかくキリンのメープルも、シャンティーも遊び相手で、甘噛みしながら遊んで、自分が嫌になったらすぐに走り去る。

飼育員が来ると、すぐに駆け寄ってきて餌をおねだり。


キリンもそうですが、

シマウマも模様が個体それぞれで、個体識別に役立ちますので、是非二頭を比べて観察してみて下さいね!


チャップマンシマウマの特徴は、

お尻のほうの縞模様の間に、

薄い影縞があることと、

足先まで縞模様が続かないことです。

シマウマにもグラントシマウマやグレビーシマウマ、ハートマンヤマシマウマなど、色々いるのです。


またシマウマは走り出して、柵や柱にぶつかる死亡事故の例があり、あまりブレーキのきかない動物です。

警戒心が強く、聴覚が優れています。

大きな音や聞いた事ない音にはかなり敏感で、びっくりして走り出すこともあります。

今のところ、リオは柵ギリギリまでダッシュして急ブレーキをかけて止まりますが、内心ヒヤヒヤしています。

元気なことはいい事なんですが(^^;


私が今、頭を悩ませているのは、シマウマの獣舎です。

キリンもシマウマも、獣舎は築50年経とうとしています。床はコンクリートで掃除はしやすく、衛生面はとても良いです。

その反面、動物たちにとっては決して良いとは言えない環境です。

コンクリートは、座ると固くて、関節を折り曲げて寝たり、立ち上がるときに、関節に負担がかかったり、タコができたり、炎症がおきたり、蹄が滑ってうまく立てなかったり

何かにびっくりして、バタついたときに、床が滑り、転ぶ危険性があります。

身体の重い動物は、転んだら、自分の体重で骨が折れます。本当に危険ですね。


どうにか滑らない床をそして掃除もキレイにできるような解決策を探っております。

なんせ床材を変えるだけで、警戒して中に入らないことが予想されるため、もし中に何か敷くことになれば、予め外で見せて慣らすことが必要だろうと思います。


リオが身体を痒そうにしているのを見て、先日、放飼場に身体をこするための木を付けました。

そんな木へも警戒心100%で、リオはすぐに慣れましたが、シャンティーは2日かかりました。

木が怖くてそばを通れない状態でした

木ですよ!木!

でも今までなかったものがあるとゆーことでこんなに警戒するのだから、床材変えたら何日も部屋に入らないだろうな〜と



キリンは3ヶ月前に、室内に砂を入れて関節に優しい床になりました。

しかし、尿の臭い、砂が日中乾かない、排水口に砂がたまるなど、課題が多くあります。砂の入れ替えもどのくらいのペースがいいのか検討してる段階です。


それではシマウマに砂はどうか。

二頭いる上、尿量がすごいので、キリンであれだけ尿が乾かないとなると、シマウマでは厳しいかなーと。


獣舎の寿命よりも動物の寿命のほうが長いため、今ある獣舎を少しずつ改良しなければ動物の未来を繋げませんね。


頭を悩ませる毎日です(^^;