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    おび内科・漢方クリニックのブログ

       鎌倉で内科、漢方、胃カメラ、大腸カメラのクリニックをしています。診療の合間につれづれなることを発信していきます。

おびクリニュース2025年9月号より転載いたします。

 

Q. マイナ保険証より、「さくらネット」に登録した方がハイレベルな医療連携ができると聞いたのですが、どういうものですか?

 

 

 

A.「さくらネット」をご存知でしょうか。

 

 

 

結論から言いますと、湘南地域にお住まいの方は赤ちゃんからお年寄りまでご登録いただくことをお勧めします。

 

方法は医療機関で申込用紙に記入する方法と、インターネットからとあります。

 

スマホの操作に慣れた方はインターネットから、スマホが苦手な方は病院やクリニックの窓口で用紙に記入して申請してください。

暗証番号も特別なカードも必要ありません。

 

申し込みだけして頂けばOKです。

 

そもそも、「さくらネット」は横須賀市の医療機関同士が中心になって始めた医療連携システムです。

 

救急医療の際に他の医療機関での診療内容が詳しくわかるため、大変有用であることが口コミで広がり、いまでは鎌倉市、逗子市、藤沢市、横浜市とさくらネットの活用地域が広がっています。

 

さくらネットの運営には神奈川県から補助金がでていますが、基本的には加入している医療機関(病院、クリニック、薬局、訪問看護ステーション、介護施設)がシステム利用料を負担して運営しています。

 

患者さんは無料ですのでご安心ください。

 

 

「さくらネット」の優れたところは登録された患者さんのお薬、血液検査、レントゲン、CT、MRI、入退院記録などが、登録医療機関であれば、病院でもクリニックでも薬局でも、どこでも参照できる点です。

 

しかも、常に最新の情報が反映されます。

 

具体的にどういう場面で有用かといいますと、救急受診した場合です。

 

例えば、金曜日の夜、大船駅で階段から落ちて意識を失い、湘南鎌倉総合病院に救急搬送されたとします。

 

すかさず救急外来の医師は「さくらネット」で1週間前にクリニックで行った血液検査や薬の内容を確認します。

 

救急では時間がない中でシビアな判断が求められるため、患者さんの最新情報がとても重要です。

 

もし血栓を防止する薬を服用中なら、脳出血のチェックが必要ですし、もともと貧血があれば、輸血が必要になるかもしれません。

 

幸い、「さくらネット」のおかげで最新情報が把握できたので最適な対応ができました。

 

もし1か月以上前のデータしかわからないマイナ保険証であれば対応が後手に回っていたでしょう。

 

政府主導で無理やり始めたマイナ保険証と違い、「さくらネット」は医療機関同士の垣根を払って、患者さんを中心としたステムをつくろうという理念で設計されていますので、利便性、迅速性、情報の質、すべての点でマイナ保険証を凌駕しています。

 

 

今後、「さくらネット」に登録される方が増えると、あらゆる面で神奈川県全体の医療のクオリティがあがります。

 

機能も逐次改良されており、将来性があります。

 

残念ながらマイナ保険証は誰の役に立つのか分からないまま迷走、低迷しています。

 

あえて言います。

 

「マイナ保険証のことは嫌いになってもいいですけど、「さくらネット」は嫌いにならないでください」

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。