おびクリニュース2023年11月号を転載いたします。
Q.共働きで中学、高校の子供を二人を育てています。出費が多くて、人生で一番お金がありません。心身共に疲れ切って涙が出てきます。心療内科へ行くべきでしょうか?
A.子育て中の皆さんには本当に頭が下がります。色々なご相談を伺っていますが、子育て中のお悩みを聞いている時が一番やるせない気持ちになります。
切り詰めて頑張っているのに誰にも感謝されず報われない日が果てしなく続くような心境に陥ってしまうからでしょうか。
心療内科に通っても本質的な解決にはなりません。
社会全体がもっと子育て世代の苦労を理解し、支援することが治療となるでしょう。
子供は社会の宝です。
国家の基盤です。
生粋の日本人が減っていく事に対する対策を怠ってはいけないはずです。
安易に移民に頼ると様々な問題を抱えることになります(※埼玉県川口市でクルド人問題が大変だと聞きました)。
それなのに自公政権の少子化対策は見当違いで国民に響いていません。
子育て世代から聞こえてくるのは教育関連費用の負担が重いという声です。
最善の少子化対策は公立学校の給食費、教材費、制服代、通学定期券代、部活費用などすべてを無償にすることでしょう。
加えて公立学校の教育レベル向上です。
公立学校に通うだけで難関大学に合格できれば親は安心です。
塾に通う費用は不要になります。
そのためには公立学校の教員を増員し 待遇アップをはかることが必要です。
そうすれば良い先生が集まり、教育レベルも上がります。
この教育無償化はロシアの侵略から独立を守った歴史をもつ北欧のフィンランドではすでに実現しています。
フィンランドの小学校教員は高学歴 高収入なので超人気職業(倍率5倍)です。
さらに国民の幸福度は世界1位、母親指数(母親に対する優しさ)も世界1位。
同じくロシアと国境を接する日本とは正反対です。
では、なぜ、日本で教育無償化ができないかと言えば、財務省が反対しているからです(ちなみに文科省は教員の増員を主張しています)。
現状、公立学校の教育レベルが高いとは言えず、親は不安に駆られ、塾に通わせ、市販の教材を購入します。
すると消費税収が増えます。
利益が増えた民間企業は天下り先になります。
つまり、公的サービスを削り、民間に移譲すると、財政赤字解消と天下り先がセットになって手に入る、財務官僚にとって旨味ある構造が形成されています。
彼らの本音は「国民からは厳しく徴税、公的サービスは問答無用で切り捨て。国民の苦しみなぞどこ吹く風」という事でしょう。
医療・介護も同じ扱いを受けています。
国民に負担させるだけ負担させ、サービスは削り続ける。
財政赤字解消を錦の御旗に、余力なき国民に冷徹な仕打ちを続けた結果が少子化とお母さんの涙であります。
優しさのかけらも感じられない稀に見るひどい話です。
ちなみにフィンランドの一人あたり名目GDP(国内総生産)は日本の1.22倍(2020年)です。
教育無償化をした国の方が高い経済力を誇るのであれば日本もそうすべきではないでしょうか。
https://www.fi.emb-japan.go.jp/files/100441210.pdf
では、財源はどうしましょう?
もしも
①食事・運動療法を頑張る人が増え
②検診を積極的に受け病気を早く治す人が増え
③健康で自立した高齢者が増えたら
⇒医療・介護費の削減が可能になります。
その分を教育無償化に充てることができます。
さらに岸田総理が「利権にまみれた自公政権が不甲斐ないせいで長年にわたる国民の皆さんの努力と忍耐を無駄にしました。生活苦と国力低下を招いた責任をとって内閣総辞職し自民党も解党します。こんなにも長い間ご苦労をおかけして申し訳ございませんでした」
と謝罪してくれたら、切り詰めた生活で涙しているお母さんも少しは報われるでしょうか。
少子化で心配なことがもう一つあります。
実はフィンランドはロシアの侵略に備え徴兵制(女性は志願制)を採用しています。
人口(554万)が少ないので志願制では兵員が不足するためですが、政府と国民の一体感が高いので国民は徴兵制に賛成しています。
さて、日本はどうでしょうか。
今後、日本が人口減となればロシアの脅威を大義名分に徴兵制を言い出す政治家が現れるかもしれません。
その時、お子さんやお孫さんが徴兵されることに賛成できますか?
つまり、少子化は将来の徴兵制につながる一大事であり、少子化対策に否定的な財務官僚の方がロシアよりもはるかに国民にとっての脅威であると言わざるを得ません。
消費税を3回増税しても、財政赤字は解消せず、少子化は進行し、GDPは世界2位から4位に転落したのですから財務省の見識の浅さは世界で嘲笑の的になっています。
増税で日本をダメにした財務省の妄言に惑わされることなく、各自が健康管理に努め、子育て世代を支援する事が我々の良き未来につながるのではないでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました