エレガントなジャン・コクトーの《美女と野獣》 | 宝石★Wonderland

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こんにちは。

とても穏やかな気候の本日でしたが
いかがお過ごしでしたか?




いつもお読みくださってありがとうございます。




私は週末、永くお付き合いのあるお友達にお誘いいただいて、数人でお茶会する計画を立てました。


お茶会は今週後半で予定していますが、皆さんご高齢の親御さんのお世話でなかなか時間の自由が無い方ばかり。
コロナ禍ということもあって、殆ど個人的な楽しい時間を持つことができないようで、もう、絶対に楽しんでしまおう!と、すごい意気込みでした。

その反面、何としてでもコロナウィルスを持ち帰る事の無いよう、

皆さんものすごく用心しています。


気軽に友人との語らいをするのも大変な時代です。

こんな状況じゃ危険かな・・・?

忙しいから無理しない方が良いかな・・・?


などといういいわけはいくらでもできますが、

そんなこんなで誰とも会わずに1年があっという間に終わってしまいそう。

と言うことは・・・、この調子では人生もあっという間に・・・ガーン??



たくさんのハードルを越えてでも、

大切な人と楽しむ時間を作るのは必要なんだなと感じました。






ではでは。

今日は宝石キラキラにちなんだ物語をご紹介するというテーマでお話しいたします。



今日から始めるのは《美女と野獣》のコクトー版ものがたり。
1940年代に作られたモノクローム映画の物語です。
監督はジャン・コクトー。

時代、と言うこともありますが、オールドタイプの王子様ファッションが二周りほど回って、なかなか素敵。

 

こんな風なちょうちんブルマーの王子様


そしてベルのお姫様ファッションは文句なしのため息もので、隅から隅までエレガントでうっとりします。


ストーリーはディズニーアニメ版、現代実写版、それぞれ若干違うように、コクトー版もまた少し違うようです。
大筋は一緒だということと、民話を素にして作られたこのお話、かなり周知されてもいますので
今更ネタバレ?と言うほどのことも無かろうと思いますが、

知りたくない方はお気を付けください。




《美女と野獣・コクトー版①》
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あるお屋敷で若い女性が床を磨いていました。
彼女はたいそう美しく、近づいてきた男性は「おやめなさい、あなたはそんなことをするべき人では無い。」といいました。


女性の名はベル。
声をかけてきた男性はベルの兄、リュドヴィックの友達、アヴナンです。
ベルにはアデレードとフェリシエの2人の姉がいますが、二人とも貧乏な暮らしが納得できず、掃除や洗濯はすべて妹のベルに任せ毎日着飾って出歩いています。
兄弟たちの父親は商人でしたが、荷を積んだ船を無くし財産を失ってしまったのでした。

そんなある日父親は良い知らせを持って帰ってきます。
無くした船を取り戻すことができるというのです。
「明日になればすっかりもとの生活に戻れるのだから楽しみにしておいで。
3人の娘にはそれぞれお土産を買ってこよう。何が良いか?」
二人の姉はそれぞれに珍しくて豪華なものを希望しましたが、ベルだけは「私にはきれいなバラをお願い」といいました。
父親は3人の娘に約束をして、出かけていきました。

その頃、姉妹の兄とその悪友は遊びで使った借金の返済に困っていました。
とうとう「今後返済ができなくば、その父親が肩代わりをする。」との書類にサインをしていたのでした。

父親は、船を取り戻す手続きをするその時、リュドヴィックの交わした契約が実行され、船を手にする前に一瞬で家財もすべて失ったのでした。

一文も無く帰路につきますが、辺りは暗い森の中、道に迷ってしまいます。
あげくオオカミに追われ逃げ惑っていると、なんと森の奥に大きな館が見えます。
助けを求め、その館の入り口へ入っていきました。

館は、声をかけるも人の気配はありません。
父親を迎え入れるように扉は勝手に開きます。
導かれるように部屋に入ると、ダイニングテーブルには一人分の暖かい夕食の支度ができています。
父親は心労と疲労と空腹で、申し訳なく思いながらもその夕食をいただき、ベッドに横たわって眠ってしまいました。

翌朝、やはり人影の無い館を出た父親は、庭に美しいバラが咲いているのに気がつきました。
「夕べは暗くて気がつかなかった。ベルはバラの花を欲しがっていた。せめてこれだけでも持って帰ってあげよう」
そう思って父親はバラを1枝折って家路に着こうとしたところ、何やら館の方角から恐ろしげなうなり声が響いてきます。
驚いて振り返ると獣が追いかけてきています。
恐怖で身動きがとれない父親に、野獣が低いうなり声をあげながらいいました。
「なぜ大切にしているバラを盗むのだ?私はおまえに夕食を与え、ベッドを与え、もてなした。その恩を何と思うのだ?
恩を仇で返すような輩は食い殺してやる」
父親は

「末娘のベルがバラを欲しがっていて、お土産に持って帰ると約束したのだ。勝手に取ったことは謝るのでどうか許して欲しい」と頼みます。
野獣は「では、ここでおまえを食い殺すか、さもなくばおまえの娘をここへよこすのだ」といい、馬のマニフィスを貸し与え、父親を家まで送り届けるのでした。

 

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という、出だしではありますが、

 

 

 

兄弟の名前や、破産のいきさつなどが、いくつかのストーリーでの違いが存在するようです。

 

 

久しぶりにまたみたいと思う映画です。

次回をお楽しみに