マッチングアプリ大流の影で広がる、顕著な「疲れ」とは。 | ★マエちゃん噴泉記★【大阪DE農業】

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消費者の傾向、若者の価値観、働き方の変化――このコーナーでは、ビジネスパーソンの働き方や企業の戦略立案に役立つようなさまざまな調査データを紹介していく。

 

 マッチングアプリを利用する人が、年々増えている。コロナ禍で出会いの場が減ったこともあり、その勢いはさらに加速。リクルートが2021年8月に発表した調査によると、恋愛・結婚意向のある、恋人のいない独身者の5人に1人以上(21.8%)がマッチングアプリを主とするネット系婚活サービスを利用している。

 

 しかし、その一方で「マッチングアプリ疲れ」という新たな課題が浮き彫りになっている。

 

●9割以上の女性が「疲れ」を実感

 メディア工房の調査によると、「あなたは、マッチングアプリの利用に疲れたと感じた経験はありますか」との質問に、「ある」と回答したマッチングアプリ利用経験者の女性は91.5%(498人)に上る。

 

 「ある」と回答した女性がマッチングアプリを利用して疲れを感じるときは、「メッセージのやりとりが面倒くさいとき」が79.3%で最多(複数回答)。「メッセージの返信を考えるのが面倒に感じる(27歳)」「同じようなやりとりを複数人とすることになるので飽きてくる(26歳)」といった理由があるようだ。

 

 他の回答としては「いい人が見つからないとき」とした女性も69.5%いた。「相手を選別することが面倒くさいとき」(53.0%)、「出会った男性とうまくいかなかったとき」(48.6%)、「デートをするまで時間がかかるとき」(34.5%)といった回答が続いた。

 

 興味深いのは、メッセージをやりとりしていたときのイメージと実際に会ったときのギャップを経験したという意見が多かったことだ。テキストのやりとりだけでは双方の人柄が伝わりづらく、関係性を深めて良いものか、不安になる女性が多いようだ。

 

●「自然な出会い」への根強い願望

 また、マッチングアプリ疲れを感じた経験のある498人に「恋愛相手や結婚相手とは『自然に出会いたい』と思いますか」と質問したところ、「非常にそう思う」が45.0%、「ややそう思う」が43.2%という結果となった。マッチングアプリをはじめとするネット系の婚活サービスが市民権を得る一方で、そうしたサービスを介さない「自然な出会い」への願望は根強いことが分かる。

 

 メディア工房では今回の調査について「マッチングアプリの利用経験がある女性のほとんどが出会いを求めて利用を始めたものの、メッセージのやりとりに疲れ、自然な出会いを求めるようになることが分かった」としている。マッチングアプリを提供する企業は、今後こうした課題に向き合う必要があるだろう。

 

 調査は3月1~3日、インターネットで実施した。調査対象は3種類以上のマッチングアプリの利用経験がある20~30代の女性で、有効回答数は544件。