くら寿司 AI養殖魚を令和6年秋に出荷へ。 | ★マエちゃん噴泉記★【大阪DE農業】

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回転ずし大手のくら寿司は4日、オンラインなどで記者会見を開き、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)を活用したスマート養殖事業で愛媛県宇和島市の養殖業者3社と契約し、令和6年秋からマダイの出荷を始めると発表した。「くら寿司」の店舗で提供する養殖マダイの3分の1をまかなう出荷量を目指す。

 

会見で同社の田中信副社長は「漁業の共存共栄に微力ながら貢献する。協力が得られれば、どんどん魚種を広げたい」とし、スマート養殖を複数の魚種に展開する考えも示した。

 

スマート養殖は、適時に適量のエサをまく「スマート給餌機」により、給餌や食いつきをスマートフォンで遠隔モニターできる仕組み。えさの量を抑えながら、魚の肉付きを良くする効果も期待できるという。省力化により養殖業の担い手不足の解消につなげる狙いで、昨年4月に始めた愛媛県宇和島市での実証実験で生育させたマダイ20トン分を使った握りずし(1貫110円)を、今月11~15日の期間限定で売り出す。

 

2年12月に施行された改正漁業法により、養殖分野への企業参入が規制緩和されたことなどを受け、同社は3年11月に養殖業の子会社「KURAおさかなファーム」を設立。世界で発展途上国を中心に水産物消費が急増する中、安定した価格と供給を維持したい考えで、養殖魚はすしネタへの活用に加えてスーパーなどへの卸売りも計画している。