「温州(うんしゅう)ミカン」の全国的な産地として有名な和歌山県有田市には、一般的にはあまり知られていないもうひとつの地域自慢がある。細長い魚体でおなじみの「タチウオ」の漁獲量が市町村で日本一なのだ。「有田市はミカンだけじゃない」と、地元では「タチウオのまち」を積極的にアピール。さまざまな取り組みに近年、力を入れている。 (西家尚彦)
黒潮流れ込む好漁場
年の瀬を迎えた昨年12月23日。紀伊水道に面した有田市の箕島漁港には、この日のセリに合わせて午後3時ごろ、小型漁船が次々に帰港した。
地元の漁師、藤尾康起さん(26)の底引き網には、大量のマナガツオに交じり十数匹のタチウオが入った。「サイズは小ぶりですが、銀色の魚体が輝いているでしょう」と笑顔をみせた。
○ワタシ想います。
個性を強調する地域が今後増えると。
「差別化」が地域PRの力を生むと。