最近のある研究で、「オーガニック」と記載すると、実際は同一の

商品でも、記載された商品の方が美味しくて、よりヘルシー

あると考えられてしまうことが分かった。これは「ハロー効果」と

呼ばれるもので、ハロー効果がオーガニック食品をより多く摂取する

一因となっており、実際には健康に影響が出る可能性があるとも

言われている。



心理学者の間では「ハロー効果」は以前から知られており、人材を

評価する際、ある特性が際立っていると、他の特性の評価にも影響

を及ぼしてしまうことをいう。実際には他の特性が優れていなくても、

優れていると感じてしまうのだ。例えば、容姿が美しく魅力的な人物

は、単に見た目がいいことによって、知性的であると思われたりする。

そして、研究者らは同様のことが、「オーガニック」などと表記されて

いる食品にもあてはまると考えている。


ニューヨークにあるコーネル大学の大学院生、ジェニー・ワン・チェン・

リーさんによると、一般的なハンバーガーショップなどで食べる量と

比較して、「ヘルシーなメニューを提供」と謳っているファースト

フード店では、より多くのカロリーを摂取する傾向にあるという

調査結果があるそうだ。


また、ジェニーさんは地元のショッピングセンターで144名の被験者

に対して実験を行った。被験者には、それぞれ「オーガニック」と

「通常製品」と表示してあるチョコレートサンドビスケット、プレーン

ヨーグルト、ポテトチップスを比較してもらった。しかし、「通常製品」

と表示があるものも実は全てオーガニック食品であり、わざと表示

を変えて実験を行った。


被験者はこれらの食品について、総合的な味や、脂肪含有量の

イメージなど異なる10項目について、1から9の数字で評価するよう

に求められた。さらに、それぞれの食品のカロリー予測もして

もらった。その結果、「オーガニック」と表示がある食品では、

「健康」という項目については平均して9という高い評価であった。

また、「オーガニック」表示のある食品のカロリー予測は、

「通常製品」より平均して60カロリー下回った数値となった。


オーガニック食品に健康効果は期待出来ないといった調査結果や、

通常製品よりも味が劣るといった報告もある。オーガニックはいい、

とは一概に言えないようだ。        ロケットニュース24

参照元:Telegraph (英文)