2011年3月27日(日)10時0分配信 日刊ゲンダイ
地震発生時は携帯電話がつながらず、イライラした人も多かった
と思うが、国会議員の携帯電話は、いつでも使えることはあまり
知られていない。
「2003年に十勝沖地震、04年に新潟県中越地震が発生した
ことを受け、国会で議論されました。被害程度の確認や、
関係機関と素早く連絡を取るため、国会議員の携帯電話は1台に
限り、災害時でも優先的に使えるようになったのです」(政界関係者)
携帯電話会社に1日預ければ、中のチップを特殊なものに
かえてもらえる。議員の他に病院や警察、電力会社など命を預かる
人も、一部優先電話となっている。
「全体の5%ほどです」(携帯業界関係者)
ちょっとうらやましい気もするが、国民の生命と財産を預かるのが
国会議員だ。有効活用してもらいたいものだが、今回の大地震では
一部の議員が“不適切な使用”をしていたようだ。
「被災地とは関係ないのに『これから電車に乗りたいのだが、いつに
なったら電車が動くんだ』とキレて電話をかけてきた人がいました。
地元で予定があるため、どうしても帰りたかったようです」(鉄道会社
関係者)
「うちのセンセイは、家族に電話をかけ、無事を確認しただけでした」
(野党秘書)というから勝手なものだ。
中には「愛人に安否確認の電話をかけた」「地元秘書に『ガソリンを
確保しておけ』と指示した人もいる」などのウワサも飛び交っている。
●家族の無事だけ確認した議員も
携帯電話各社は「今回も適正に使用されたと思っている」とコメント
しているが、ITジャーナリストの井上トシユキ氏はこう話す。
「全議員を優先登録する以上、使用内容については調査すべきです。
『後援会幹部に頼まれ、大人気タレントのコンサートチケットを簡単に
取った』というウワサも以前聞いたことがあります。無料で支給される
JRパスで不倫旅行した人もいたぐらいですから。落ち着いた段階で
しっかりと検証し、襟を正してもらいたい」
発信先は3カ月間、携帯会社に残っている。議員のみなさん、
お忘れなく。
(日刊ゲンダイ2011年3月24日掲載)

