2011年3月17日(木)0時6分配信
東日本大震災で、高い放射線が検出されている東京電力
福島第1原発の原子炉建屋内部を撮影するため、
米軍が17日にも無人偵察機グローバルホークを飛行させる
ことが分かった。日本政府関係者が16日明らかにした。
無人機であるため乗員が被ばくする危険性がない。
同機は高性能カメラと赤外線センサーを備えており、
破損箇所など建屋内の状況が把握できれば対策づくりに役立つ。
日本政府が対応に手間取り有効な対策を打ち出せずにいるため、
米軍は自衛隊が保有していない無人機の投入が必要と判断したと
みられる。原発トラブルでの日米協力の本格化ともいえそうだ。
東日本大震災を受けオバマ米大統領は「いかなる必要な支援も
提供する」と表明。米軍は航空機での物資輸送や、空母などによる
被災者の捜索に当たってきた。原発トラブルでも米軍の放水車を
提供している。
グローバルホークは約1万8千メートルの高高度を飛行し、
約560キロ先まで見通す偵察能力を持つ。夜間や悪天候下でも
目標の捕捉が可能。撮影画像は、ほぼ同時に地上の司令部で
見ることができ、地上からの操作のほか事前のプログラム飛行も
できる。今回は米領グアムのアンダーセン基地に配備している
機体を使用する。

