加藤紘一オフィシャルサイト より (平成20年5月19日)
『来週、自民党に「食料戦略本部」というものを設立して、私が本部長になります。現在は、農業問題が国内的に複雑な様相を呈していると同時に、ギョーザ問題のような食料の安全性をゆるがす出来事が消費者を襲ったり、さらに一層大きい問題として世界で食料事情が逼迫してきて、「お金さえ出せば大豆、麦、トウモロコシはいくらでも買える」という状況に黄色信号が灯り始めました。
だったら日本で自給率を上げればいいじゃないかという声が消費者も含めてあちこちから一斉に出てきていますが、実際にはそう簡単な話ではありません。もし私たちが、昭和40年頃の質素な食事(ごはん、味噌汁、納豆、豆腐、サンマの開き、月に1回くらいの肉食といった内容)に戻れるのであれば、今でも日本の自給率は74%くらいになります。その代わり、豚肉も霜降り牛肉も、滅多に見られません。みなさんは、そのような食卓の実現を目指して戦略を考えてほしいと思うでしょうか。
日本に可能な自給率とは、日本で作ることのできる農作物の限界とは、という国内の農業の現実を考えると同時に、より豊かな食生活を楽しめるよう、諸外国との国際市場における穀物の輸入の可能性を探り、そのために必要な対策などを含めて、総合的に議論していく必要があります。
食料戦略本部は、これまでのように農業問題を農林関係者だけで考えるのでなく、外務省や外交関係の国会議員等も前面に出てきてもらって議論していきます。
意見集約はかなり難しいと予想されますが、ぜひダイナミックな、視点を世界に向けた食料戦略を立てたいと思っています。』
思います。
「3丁目の夕日」の時代の、どこが悪いのでしょうか。
「飽食の時代」は終焉を迎える時期に来ています。
無いものは無いのです。(食料)
世界の流れは、「自国の自給率増加」に転換しています。
加藤紘一ともあろう人が、座長を勤めて、さらに食料輸入を考えるとは・・・。
ワタシが以前から言っていますが、
日本の百姓は、「笑って農業を捨てる覚悟が出来ています」
いつでも、止められます。(採算が合わないのですから)
ただ、今、百姓がそれなりに残り、これからも残るとしたら、
それは「究極の趣味・道楽の世界」です。
高価な機械を購入し、安い農産物を生産するのですから。
でもね、もし食糧不足の時代が来た時、
それは、百姓の責任ではないと思います。
消費者が、それを選択したのですから。
加藤氏は言います。
>簡単な話ではありません
簡単な話です・・・無いものは無いのです。
輸入しようと思っても、無いものは無いのです。
それだけの話です。
それを複雑にしているのは、政策です。
>穀物の輸入の可能性を探り
おおいに、探って下さい。でも、無いものは無いのです。
輸入が出来なければ、「3丁目の夕日」の時代も
選択肢の一つです。
経済が限りなく成長するとは、思いませんが、どうですか?