次にこの制度を利用する際は、公的医療保険、年齢、所得、
支給対象項目などの要件を満たす必要があります。

●公的医療保険の加入者であること
 健康保険組合、協会けんぽ、国民健康保険、後期高齢者
 医療制度、共済組合などに加入していることが必要です。
 対象者は、健康保険の場合、上記医療保険の被保険者の
 ほか配偶者や子供などの被扶養者も対象となります。
 自分がどの公的医療保険に加入しているかは保険証の
 「保険者名称」で確認できます。

●1ヶ月単位で掛かった医療費をまとめて申請
 医療費の申請や支給は歴月(毎月1日~月末日)として
 います。月をまたいで治療した場合、合算しての申請が
 できないことはこの制度の欠点でもありますが、医療
 機関が公的医療保険に対して医療費を請求する
 レセプト(診療報酬明細書)が歴月単位にまとめられて
 いるため、公的医療保険もこの仕組みにあわせている
 ためです。

●自己負担の上限額は加入者の年齢や所得によって異なる
 まず年齢については、70歳以上と70歳未満に区分されます。
 所得については、2つの年齢区分毎に、「現役並み所得者」、
 「上位所得者」、「一般」、「低所得者」などに区分されます。
 所得区分の判定は、療養を受けた月が1月~7月の場合
 前々年、8月~12月の場合前年の所得が基準となります。
   
【70歳以上のケース】
   所得区分         1ヶ月の自己負担上限額
 外来       外来+入院
現役並み所得者※1  44,400円       80,100円+
  (医療費-267,000円)x1%
一般  12,000円                44,400円
低所得者※2  8,000 円      15,000円※3   24,600円※4
 ※1月収28万円以上、窓口負担3割の場合
 ※2住民税が非課税の場合
 ※3総所得金額がゼロ、年金収入のみの場合、年金受給額
   80万円以下の場合
 ※4上記※3以外の場合
  
【70歳未満のケース】
     所得区分    1ヶ月の自己負担上限額
       外来+入院
上位所得者※1  150,00円+(医療費-500,000円)x1%
一般  80,100円+(医療費-267,000円)x1%
低所得者※2        35,400円   
 ※1月収53万円以上の場合
 ※2住民税が非課税の場合

 所得区分については、国保の場合は居住している市町村
 役場、健康保険の場合は健康保険組合または協会けんぽ
 などで確認ができます。

●支給申請ができる医療費の項目
 窓口で支払った自己負担額、院外の処方代などは原則
 支給対象となりますが、「差額ベッド代」や「先進医療に関
 わる費用」などは対象外なので注意が必要です。
 特に先進医療費については民間保険会社などの先進医療
 特約などに頼らざるを得ないのが現状です。
 その他、「医療費控除制度」で適用されている市販薬や
 入院・通院時の交通費についても対象外です。

●医療費の合算ができる
 医療機関で複数の診療科で受信した場合、自己負担額の
 合計が自己負担限度額を超える場合は合算請求できます。
 自己負担額が70歳以上の場合は窓口で支払った額にかか
 わらず請求できます。また70歳以下は2万1千円以上
 医療費(つまり一回分がその額未満の場合は請求が
 できない)をまとめて請求ができます。

 (世帯合算は次回で説明)