-新内駅跡(15:30発)-
※この全駅間歩きは2015年に歩いたものです。
狩勝峠を下り、5合目付近で国道を外れると、SL列車が見えてきました。
この場所は…?
ここは根室本線の新内駅跡です。
1966年の旧線廃止とともに駅としての役目は終えました。
今となっては観光施設以外の建物がありませんが、
かつては数百人の開拓移民が暮らしていたとか。
いかにも旧駅舎を再利用しています然とした建物ですが、
残念ながら、写真の建物は現役当時の駅舎ではありません。
土日はカフェとして営業しているそうですが、
残念ながら今日は水曜日…。
ここの名物は、かつての駅構内を利用したエコトロッコ。
仁宇布のトロッコほど時間かからなさそうなので、ちっくら体験してきました。
今回は珍しく自分の写真付き。
これはレアですよ…って、誰も興味ないか。
終盤は新内駅の旧ホームに入線しちゃいます。
現役当時から使われていたホームですよ。
自転車だからそんなにスピードは出ないと思っていたら、
意外と出るんですよ、これが。
ま、出し過ぎちゃったから、機械に注意されましたけど。
管理人の方に話を聞いたところ、
新狩勝トンネルを経由する「新線」は当初、
新得は経由せずに羽帯駅の手前まで直行する計画だったとか。
本線から切り離される新得町民が猛反発して、
180度カーブを2度切って新得へつなげる現在ルートになったとか。
新内駅跡からは、この道を歩くことにしました。
根室本線旧線跡「ポッポの道」です。
「ポッポの道」は新得駅の手前まで続いています。
管理人の方から「オススメだけど、クマに気をつけて」と言われました。
と思っていたら、
こんな落とし物がありましたよ。
…これはクマのフンに似てるような。
乗馬体験の人達も通るっていうから、
ウマのフンということにしておきましょ、怖いから。
さらに歩くと、橋りょうに注意という標識が。
ここは列車脱線事件が起きた「まりも橋」。
下を覗いてみると、小さな沢が流れていました。
上を歩いていると橋の雰囲気が無いですから、
標識が無いと素通りしてしまいます。
線路が無くなれば、交差点の優先権もありません。
そうそう車が来る道とも思えませんが。
国道が見え隠れするようになりました。
いよいよ本格的に南へ下ります。
しばらく進むと、右手にこんな鉄塔が見えてきました。
これは無線鉄塔の跡です。
1966年に根室本線が現在線に切り替わった後、
新得駅から新内駅までの旧線は「狩勝試験線」として使用されました。
実車で試験が行われ、新型車両や瀬戸大橋線の設計などに活用されたそうです。
レールを切ったり曲げたりして、実際に列車を脱線させる実験も行われたそうで。
そんな危険な実験に人を乗せるわけにはいかず、
列車を外部からコントロールするために、
このような無線鉄塔が設けられたそうです。
(その25へ続く)
新内駅周辺のGPSログ(1/56,000)です。
地図中央少し上でログ線が鋭く突き出ている場所が新内駅跡です。
新内駅跡から先は「ポッポの道」を歩いています。
これは旧線の跡ですから、ログ線そのものが線路跡といえます。