(その6からの続き)
-月ヶ岡(12:33発)-知来乙(13:16着・13:30発)-石狩月形(14:43着・14:55発)-
月ヶ岡駅に着きました。
駅前はこんな感じ。
左手に見える建物はお手洗いでしたが、待合室もついてたみたいです。
駅に近い扉からはお手洗いしか行けない罠設計…。
右側のスペースは駐車場になっていて、
札沼線のパークアンドライド利用も狙っていたのかもしれませんが、
実際どれだけ使われていたのやら…。
ホームは1面1線の単式ホームです。
昼食休憩したレストランは駅のすぐそばだったので、
写真を撮ったらそのまま出発しました。
…3分歩いて忘れ物に気づいて戻ったのは内緒。
気を取り直して出発です。
国道歩きはつまらないので、踏切渡って北西方向に進みました。
突き当たりを右折。
この道はどうやら「札幌稚内線」の旧道のようです。
道なりに歩くこと10分ほど。
遠くに踏切が見えてきましたが、手前の角を左折しました。
水田の先に知来乙(ちらいおつ)集落が見えてきました。
突き当たりを右折すると歩道付きの道が続いていました。
このあたりが知来乙集落の中心部みたいです。
先ほど近くに踏切が見えていたのですぐ踏切かと思いきや、ありません。
直線の道を10分ほど歩いて、ようやく踏切が見えてきました。
踏切渡ったところに知来乙駅がありました。
ホーム入口に待合室が設けられていました。
こちらも単式ホームです。
駅の周囲は一面の農地です。
引き戸が素敵な待合室でちょっと休憩して、
次の駅へ向かいました。
引き続き東へ進みました。
国道が見えてくる頃には民家も増えてきました。
国道に合流しました。
須部都(すべつ)川を渡りました。
月形の中心市街地に入りました。
まもなく国道を離れ、役場へ向かう道に入りました。
目指す「月形樺戸博物館」は役場に隣接していました。
この建物は樺戸集治監(監獄)の本庁舎として使用されていました。
集治監はいわば刑務所の祖先です。
死刑・流刑中心の行刑から懲役刑という仕組みを取り入れた…といえば聞こえはいいのですが、
囚人を用いて道路建設などの過酷な強制労働が行われていたことが知られています。
ちなみに、ここ樺戸集治監は北海道最初の監獄で、
有名な網走刑務所(当時は釧路集治監網走分監)よりも10年早くできました。
月形のまちは樺戸集治監とともに始まりました。
町名も初代の典獄(いわゆる監獄長)・月形潔に由来しています。
開監とともに監獄職員等を相手に商売する商人等も集まり、街が形成されたようです。
周辺には樺戸集治監に縁のある土地も多く、
先ほど通過した知来乙も集治監の農場として開拓が始まったそうです。
つまり、月形は網走を越えるプリズンタウンだったわけです。
1919年に樺戸監獄が廃監にならなければ、こちらが有名になったかもしれませんね。
荷物を預けて早速見学しましたが、30分ではとても足りませんでした。
ゆっくり見るなら2時間くらいかかるかもしれません。
また見に行かなきゃ。
さて、駅へ向かいます。
線路や駅用地も含めたこのあたり一帯はすべて樺戸監獄だったわけです。
まもなく石狩月形駅に着きました。
非電化区間唯一の駅員配置駅です。
昔は常備券をいろいろ売っていたのですが、
今売っているのは札幌中心部へ向かう片道乗車券だけ。
入場券すら販売していません。
ここからバスで岩見沢駅へ抜けることができますが、
こちらも運行本数は1日8~9本程度。
列車使うのと大して変わらない…。
ホームは交換可能な1面2線です。
駅舎側に側線もあります。
石狩月形駅は列車行き違いができる最後の駅で、
ここから終点の新十津川駅までは1閉塞です。
それゆえここから先の区間にはスタフ閉塞が採用されており、
列車が到着するとタブレット交換のような光景を目にすることができます。
次は札沼線の秘境駅・豊ヶ岡駅です。
博物館を見学している間に雨は止みましたが、怪しげな空模様です。
どのみち少し寒いので、雨装備は解除せずそのまま歩き続けることにしました。
駅を出て、国道へ向かいました。
国道に合流して、北へ向かいました。
頭上には今日の宿でもある月形温泉の看板が立っていますが、
ひとまず無視して先を急ぎます。
しだいに民家が少なくなってきましたが、
ありがたいことに歩道は続いていました。
さらに10分弱進んで、月形刑務所が見えてきました。
この刑務所は1983年に月形町が誘致してできた刑務所です。
かつての樺戸監獄とは全く繋がりがないそうですが、
プリズンタウンゆえに抵抗が少なかったのかもしれません。
場所が場所だけに寄り道できないので、先へ進みます。
(その8へ続く)
月ヶ岡駅手前から石狩月形駅先までのGPSログ(1/60,000)です。
月ヶ岡駅から今回のルートで歩く場合、
途中で左折せずに区間途中の踏切を渡ると国道に合流してしまい、
遠回りになってしまうので注意が必要です。