飯田線全駅間歩き3(天竜峡-辰野) 最終回・最後は荒神山温泉で | 駅から駅まで・旅のあしあと

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鉄道路線全ての駅間を歩く全駅間歩きを10年以上続けています。
今は東海~北海道エリアを歩いていますが、目指すは全国全路線全区間踏破!
そんな壮大な目標、たぶん一生レベルでかかるので、長い目で見守っていただけるとうれしいです。
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その10からの続き

 

-沢(15:35発)-羽場(16:07着・16:10発)-荒神山温泉(16:32着・17:30発)

-伊那新町(17:43)-宮木(18:07着・18:20発)-辰野(18:39着)

 

 

踏切を渡って、次の駅へ向かいました。

西日を正面に受けつつ、なだらかな坂を登りました。

 

実は、この斜面が田畑-北殿駅間で登った段丘の境界に相当するはずなんですけど、

このあたりまで来ると、段丘の境界は不明瞭になっています。

 

 

 

中央道のガードをくぐったところから、北へ向かいました。

水田に混じって、新しい住宅が建てられていました。

 

 

 

こんな景色を眺めながら歩けるのも、あと少しです。

 

 

 

最後の町・辰野町に入りました。

今回は飯田市に始まり、たくさんの市町村を経由してきました。

 

羽場の集落に入ったところで右に折れ、

羽場駅を目指しました。

 

 

 

羽場駅に着きました。

 

 

 

ホームは2面2線です。

1番線から2番線へは沢駅寄りにある構内踏切を渡ります。

 

次の駅・伊那新町駅との間に荒神山温泉(日帰り温泉)があります。

温泉がルート沿い、しかもゴール近くにあるというのに、寄らない手はありません。

せっかくならゴールに着く前に汗を流して、気持ち良くゴールしたいところです。

温泉滞在時間を稼ぐべく、休憩もそこそこに次を目指すことにしました。

 

 

 

踏切を渡って、線路の東側にでました。

緩やかな坂道を下り、そのまま天竜川を渡りました。

今回の全駅間歩きで天竜川を渡ったのは、実はこれが初めてでした。

 

ゴールの辰野駅は、右写真奥に見える山の麓です。

いよいよゴールが見えるところまでやって来ました。

 

 

 

しばらく進むと、右手に小高い丘が見えてきました。

 

もちろん、ここがゴールではありません。

この丘が荒神山っていうんだそうで、

荒神山温泉はその麓にありました。

 

GWの最終日だから混んでるかな。

入場制限とかかかってないといいんだけど…。

 

 

 

荒神山温泉「湯にいくセンター」に着きました。

少し混んでいましたが、入場制限がかかるほどではありませんでした。

 

さっそく温泉に浸かって汗を流しました。

この日は5月5日ということで、湯船には大きな菖蒲が浮かんでいました。

湯船の中に水流ができているらしく、

自分のもとに菖蒲が次から次へと流れてきました。

別の方向に送っても、しばらくすると自分のもとに帰ってきました。

 

風呂から上がったら、別の服に着替えて出発です。

あぁ、さっぱりした!

 

 

 

まっすぐ伊那新町駅へ向かいました。

山に隠れそうな西日が、ものすごくまぶしかった…。

 

 

 

もう一度、天竜川を渡りました。

川の向こうは、新町の集落です。

 

 

 

伊那新町駅に着きました。

 

 

 

ここが飯田線内最後の交換可能駅です。

 

 

 

伊那新町駅から少し進んだ踏切で一枚。

3日間かけて、この谷をずっと歩いてきました。

 

 

 

辰野の住宅地に入りました。

 

 

 

宮木駅の手前で広い道に合流しました。

一気に町っぽくなりました。

 

 

 

宮木駅に着きました。

町中の駅だけあって、数人の乗客が列車を待っていました。

 

 

 

当たり前のように見続けてきたJR東海の駅名標も、これが最後です。

 

伊那市方面に向かう列車が来る時間になりましたが、踏切はだんまりしたままでした。

結局、列車は5分ほど遅れてホームに入ってきました。

このまま遅れが続いたら、後で自分が乗る列車も遅れてしまうかもしれません。

そう思うと、ちょっと不安になりました。

 

 

 

さぁ、泣いても笑っても、飯田線最後の駅間です。

辰野駅へ通じる「駅前通り」へ向かいました。

 

 

 

天竜川支流の小野川を渡って、飯田線の線路も越えました。

線路はこの先で中央本線と合流します。

 

 

 

辰野駅前の商店街にさしかかりました。

閉まってる店が多いのは…やっぱり時間のせいですよね。

お土産買って帰らなきゃいけないんだけど、ちょっとここでは買えそうにありません。

 

本町交差点を越えると、歩道が無くなりました。

ここから先は中央本線の時に歩いたコースを逆にたどりました。

 

 

そして、いよいよ…

 

 

ゴール駅・辰野駅に着きました!

飯田線全駅間歩き、これにて完成です!!

太平洋から日本海までの旅路(仮称)は、豊橋から塩尻まで結ばれました。

(※辰野-塩尻は、中央本線歩いた時に歩きました。)

 

 

 

辰野駅はJR東日本の管轄なので、駅名標はJR東日本仕様です。

 

 

 

ホームの宮木寄りには行き止まり式の0番ホームが設けられています。

この0番ホームを使うのは飯田線の電車に限られていますが、

現在は、辰野止まりの最終電車と辰野始発の始発電車だけが使用しています。

0番ホームに立つと、不思議と飯田線を歩ききったという思いにひたることができました。

 

 

 

やがて接近放送が流れると、帰りの岡谷行き電車が入ってきました。

予想に反して、列車はほぼ時間通りに到着し、ほぼ時間通りに発車しました。

中央本線が遅れていたせいで、岡谷駅の到着は5分ほど遅れてしまいましたが。

 

 

岡谷で中央本線の特急に乗り換えました。

10分ほど時間があったので、駅構内にあるコンビニでお土産を買うことにしました。

 

と・こ・ろ・が…

 

「本日の営業は終了しました」

 

ちょ、去年はもっと遅くまで開いていたのに!!

 

アテにしていたのに、完全に裏切られてしまいました。

結局、職場向けのお土産は、特急の車内販売で売ってたチョコサブレになってしまいました。

自由席は鬼のような混雑だったらしいし、買えただけ良いと思わなきゃ。

 

 

最後までご覧いただき、本当にありがとうございました。

 

 

(おわり)

 

(※辰野-塩尻(松本方面)はこちら

 

 

5月5日(木・祝)  天気:晴れ  歩行区間:駒ヶ根-辰野  日出時刻/4:51 日没時刻/18:40

鉄道距離:約30km  歩行距離:36.6km  総歩数:56,961歩  所要時間:11時間09分

宿屋(7:30発)-1.6km-大田切(7:47)-2.7km-宮田(8:18着・8:30発)-1.4km-赤木(8:46)-

-3.2km-沢渡(9:23着・9:40発)-1.3km-下島(9:54)-3.8km-伊那市(10:43着・11:00発)-

-1.2km-伊那北(11:15着・11:55発)-2.5km-田畑(12:24着・12:40発)-2.6km-

-北殿(13:15着・13:25発)-3.0km-木ノ下(14:00)-2.0km-伊那松島(14:27着・14:45発)-

-2.9km-沢(15:22着・15:35発)-2.5km-羽場(16:07着・16:10発)-1.7km-

荒神山温泉(16:32着・17:30発)-1.1km-伊那新町(17:43)-1.7km-宮木(18:07着・18:20発)-

-1.5km-辰野(18:39着・19:09発)=<235M>=岡谷(19:25着・19:45発)=<あずさ34号>=三鷹(21:58着)=

 

総歩行区間:天竜峡-辰野  鉄道距離:79.5km

総歩行距離:98.2km  総歩数:151,171歩  総所要時間:28時間01分

 

 

伊那松島駅先から辰野駅までのGPSログです(1/64,000)。

沢駅の手前からは国道を外れて歩きましたが、

農村風景がしばらく続くため、曲がらないといけない場所でも目標物が乏しく、

注意して歩かないと行きすぎてしまいそうな場所が何カ所かありました。

 

 

 

3日目の標高データです。

若干のアップダウンはありますが、

昨日ほど大きなアップダウンはなく、全体としては緩やかに登り続けました。

10km地点以降のアップダウンは、

敢えて段丘に登った場所を除いて、天竜川自体のアップダウンと概ね一致しています。

 

 

 

全区間のGPSログです(1/620,000)。

今回は前2回とは異なり、人里離れた秘境地帯を通り抜けたり、

荒れた道や激しい山登りが続いたりという「過激さ」はありませんでした。

正直なところ、同じような景色が続いて途中で飽きてしまわないか、少し心配でした。

 

しかし、電車に乗ってると単調に感じる場所でも、

歩いてみるとそれぞれに個性があって、飽きることはありませんでした。

人里には人里の良さがあります。

 

 

 

全区間の標高データです。

ゴールの辰野駅は、スタートの天竜峡駅よりも350メートル近く高い場所にあります。

 

段丘上の「天空の城」を目指した1日目、

川縁から高原地帯へ向かい、そして田切地形を横切った2日目、

天竜川とともに緩やかに登り続けた3日目。

それぞれの個性を足で感じた3日間でした。

 

 

[シリーズ全体データ]

歩行区間:豊橋-辰野  鉄道距離:195.7km

総歩行距離:306.8km  総歩数:483,499歩  総所要時間:84時間59分