潤と高校時代楽しく過ごした、何処に遊びに行くのにも声を掛けて連れ出した
潤は最初は戸惑っていたが、何度か誘っているうちにお互い気を使わず、言いたいことも言えるようになり誘いを断ることもなく楽しそうだった
秋には俺は大学受験の為に図書館や自宅で勉強するようになった、勿論行きたい大学にはヘマをしないかぎり 入れる自信はあったが、やはり受験は水もの勉強を怠る訳にはいかない、そんな俺に付き合って潤も図書館や自宅で一緒に勉強をした
「俺も同じ大学に行く!」
と言って必死に勉強をしていた、可愛い奴だ
そして春、俺は無事大学に合格、一人暮らしを始めることになった
潤はとても寂しがっていた
勿論俺も寂しい、いつも一緒に行動していたから、この頃俺は、潤に恋心を抱いていた、しかし男同士、頭の固い俺は潤に想いを伝えることなく卒業した
遊びに来いよとは言ったものの、大学でテニスサークルに入り、休日は皆でテニスに飲み会、旅行と楽しく、潤に連絡も段々減っていき2年になる頃には全く連絡もしなくなった、勿論潤からも連絡は来なくなった
2年の夏休み、街で買い物をしていたら潤を見掛けた
潤は可愛いあどけなさがなくなり色気のある男に変わっていた、制服を来ていなければ大人のイケメン男にしか見えない
潤を見つけたことで蓋をした昔の感情が容易く開いた
話しかけようとした時、後ろから走ってくる奴が潤に抱きついた、潤は驚いていたが優しい眼差しでそいつを見て、そいつも嬉しそうに見つめていた
潤はアイツと付き合っているのか?!
「男だぞ!」
心の中で叫んでいた、そいつは潤の腕に絡み付いて一緒に歩きながらゲームセンターに入っていった
別に仲のいい友人かもしれない、でも見つめ合って笑い合っていた
「何だよっ!」
つい声に出してしまい、周りを見渡しその場を後にした、俺が連絡を絶やさなかったら隣にいたのは俺なのに、そんなことを考えてはかき消していた
本人に直接聞けばいい事なのに、疎遠になっているましてや自分から連絡もしなくなったのに、「あの男は何っ!?」なんて聞けない
彼氏でもないのに・・・
モヤモヤしたまま月日だけが過ぎていった