富山藩2代目藩主の
前田正甫(まさとし)(1674-1706)は、
いわゆる「富山の薬売り」を確立したことで有名だそうです。
1690年に、江戸城で、
他の藩主が突然の腹痛に苦しんでいたところに、
「反魂丹」という薬をあげます。
そうしたところ、たちどころに治ってしまい、
他の大名にどんな薬かと聞かれ、
富山の薬の名声は確固たるものとなったそうです。
また、修験者や山伏に薬を配らせることを禁止し、
商人だけに許したことが成功につながったそうです。
当時、農民が他の土地に逃げることを防ぐために、
移動を禁止するのが主流だったようですが、
他国に行商に出かけてよい許可証を発行したそうです。
これは、農民が農閑期の商売を得られるという
メリットにもつながりました。
また、先に薬を置いて置き、
使った分だけ精算する置き薬商法を確立したのも
前田正甫だったそうです。