江戸の武士の家に養子に出されたのですが、
その環境に耐えられず、
14歳のときに流浪の旅に出たそうです。
が、しょっぱなから詐欺に引っかかり
一文無しになってしまいます。
乞食の状態で旅を続けますが、
いつの時代でも親分肌の人は
いるようで、
そういった人たちに何度も助けられながら生き延びます。
(最終的には家族が自分を探していることを知り、
江戸に戻ります)
小吉はいろいろなところで一定期間
滞在し、かわいがられ、そのたびにそこの子にならないかなど、
根を下ろすよう請われるのですが、
夜中に忍び出るなどして
旅を続けます。
いつの時代もいい人はいるんだなということと、
親分肌の人のもとに居れば暮らしていけるということを
思ったのと同時に、
この人は自分の中に、
自立心と、本来武士であるというプライドがあって、
旅をつづけたのだなと思いました。
(情報源)
古人往来 (中公文庫)/中央公論新社

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