会社のおカネを増やそう(11)最終的には、この部分のおカネを増やすわけです | 愛知県江南市の税理士・大塚高史です。

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みなさんこんにちは
前回まで、資産の適正額について御説明させて頂きました。
今日は結論になります。すなわち会社自体が保有するおカネのことを表わす、
自己資本(=資本の部。資本金と利益剰余金の合計)
を説明します。

会社の自己資本が、資産全体に占める割合を自己資本比率
といいます。
ドラマ「半沢直樹」などで聞いたことがある人もいらっしゃるでしょう。
自己資本の占める割合が低いということは借金などの負債(返済を迫られるもの)が多い、
つまり借金で首が回らない、自転車操業状態であることを示します。
逆に自己資本の占める割合が高いほど経営は安定している、というわけで、
自己資本比率は会社経営の安定性を表す数値であり、高いほどよいのです。

では自己資本比率がどのくらいなら安定した経営の会社といえるでしょうか。
全国の中小企業のデータバンクから抜粋したものによると、
優良企業の自己資本比率は平均50%以上
黒字企業の自己資本比率は平均25%~30となっております。
赤字でアップップな会社の自己資本比率はマイナスになっています。
(
自己資本比率がマイナスということは、赤字が資本金を食いつぶしているわけです。
この状態を債務超過といい、
資金繰りに行き詰ったら倒産につながります)

借入金に依存した経営を行っている会社(=自己資本比率がマイナス)
資金繰りが厳しく、
倒産して借入金が返済できなくなる危険性大なので
金融機関も追加融資してくれなくなりますが、
自己資本比率が高くなれば、会社の信用アップにつながるのです。

自己資本比率を高めるためには、利益の蓄積である利益剰余金を増加させること
(
つまり、毎年コンスタントに儲け続けること)
あるいは
固定資産や売上債権、在庫といった過剰資産を減らすことが必要となります。

借方項目 金額(単位:円) 貸方項目 金額(単位:円)
現金 100,000 支払手形 400,000
預金 1,000,000 買掛金 400,000
受取手形 500,000 未払金 400,000
売掛金 500,000 流動負債合計 1,200,000
棚卸資産 500,000 長期借入金 16,000,000
流動資産合計 2,600,000 固定負債 16,000,000
建物 10,000,000 負債合計 17,200,000
機械 5,000,000    
車両 1,000,000 資本金 1,000,000
器具・備品 500,000 利益剰余金 900,000
固定資産合計 16,500,000 資本合計 1,900,000
資産合計 19,100,000 負債・資本合計 19,100,000

ちなみにこの会社の自己資本比率は190万÷1910万で10%にも満たないので、
毎年の黒字を確保していくことが最重要課題です。
可能であれば自社建物を賃貸に変えて売却代金で借入を返すとかして、
自己資本比率を何とか上げていく
べきです。

「会社のおカネを増やそう」シリーズは次回の総集編
(索引ページ)をもって
一旦終了させて頂きます。

ここまで読んでくださいましてありがとうございました。

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