するとけっこう楽しいんですよ。
あ、この状況はあの時の(武田)勝頼っぽいヤバイかも…とか、この小田原評定みたいな会議で差し当たりあの人は(松田)憲秀だな…とか。
これには自分を客観視できる作用もあって、少なくとも煮詰まった心理からは解放されて落ち着く訳です。
ただ、この妄想は目の前の現実に当てはめるものですから、脳内で再現される歴史情景もリアリズムが大事で、より人間性あふれる人たちが登場しなくてはなりません。
例えば上杉謙信や直江兼続が愛と正義に満ちた素晴らしい人格者で、しかも強くてイケメンで女にもモテる…だったら、彼らと仲の良くない人々はだいたい愚人か悪者なわけです。
が、現実に自分のまわりを見回すとそんな単純な構図があるはずもなく、あるとすればマンガかNHK大河か、もしくはある種の信仰に基づいた世界観である場合がほとんどです。
このところ私は御館の乱(天正6年:1578)がやたら興味深く、勝手に記事をシリーズ化してのめり込んでおりますが、この乱の経緯には単に善玉と悪玉を色分けするだけの史観では見えない、実に人間臭い人々が登場します。それは現存する史料によって確認され、そこから再現できる珠玉のストーリーがあるからで、この点は乃至政彦氏の『関東戦国史と御館の乱』(洋泉社刊)や、今福匡氏の『上杉景虎』(宮帯出版刊)といった秀逸な解説書のお陰でもあります。
御館の乱を粗っぽく現代に例えると、大企業のカリスマ経営者が急死した跡目を、二人の若き後継者候補が争った状況でしょうか。
カリスマの親戚でガチ体育会系の景勝と、ライバル会社出身だけど人気のあるイケメン景虎。
当初はできるだけ対決を避けようとした二人でしたが、重役たちの思惑や周囲の状況にひきずられる形で結局は決裂。序盤は社外にも支援者の多い景虎が得意の外交戦で優位にたちますが、本社屋を押さえた景勝には鉄の団結を誇る出身派閥があって攻めきれず、景虎派は次第に切り崩されて…
みたいな流れでしょうか。
ふだん組織社会に身を置いてお仕事をさせて頂いている私としては、時に似たような状況を見かける気もしたりで、そういう意味では私にとって、今もって身近なリアリズムに満ちた物語と映るわけです。
おっと、前置きが長くなり過ぎました。
今回は勝手に続けている「御館の乱シリーズ」の箸休めに、ご当地グルメ情報をアップするつもりだったんでした(^^;
場所は荒戸城や坂戸城を訪れる際に立ち寄った、越後湯沢駅前の「CoCoLo湯沢」です。
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![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160912/01/o-tude/35/41/j/o0500033313746222021.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160912/01/o-tude/60/d7/j/o0500033313746222020.jpg?caw=800)
お酒のラベルって、各々意趣を凝らしてて面白いですねえ。
越後湯沢駅前すぐ。「CoCoLo湯沢」内にある「ぽんしゅ館」には、異様に充実度の高い地産日本酒の試飲コーナーがあって、500円で試飲メダルが5枚がもらえるようです。1枚あたりお猪口1杯分の試飲可。
ずらりと並んだこの中から品定めして、ときには一人寡黙にうなずきながら、ときに店の人とウンチクを交わしたりしながら飲む。こりゃ飲める人は楽しいだろうなあ。。
入口にはベロンベロンになってるマネキンのおっさん2名。
あんたら、いったい何枚メダル使ったんだ。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160912/01/o-tude/fd/88/j/o0500033313746222019.jpg?caw=800)
私はもともとあまり酒を嗜みませんし、クルマの運転があるんで試飲もできず、「ふ~ん」みたいに感心しながら眺めてたら、んんっ!?
何これカッケええ!
「越乃景虎」だって。梅酒?
この場合の「景虎」はたぶん御館の乱の三郎景虎じゃなくて、“軍神”上杉謙信の元服名のほうを意識してるんでしょうね。
これはちょっと飲んでみたい気もしたなあ。。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160912/01/o-tude/39/80/j/o0500033313746222018.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160912/01/o-tude/df/88/j/o0500033313746224385.jpg?caw=800)
魚沼と言えば日本有数、いや、日本一の米どころ。魚沼産コシヒカリはもはやブランドですね。
私はこちらをいただくことにしました。
ここの名物「爆弾おにぎり」は1個あたり米1合使用という大物。具もたくさん種類のある中から選べます。
食べかけの写真で恐縮ですが、これはぜひデカイ口開けてかぶりついて頂きたい。
ほんと米がおいしい。海苔と塩だけでもいけそうでしたけど、ここは定番の鮭にしました。
あーもう、これだけでお腹いっぱい。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160912/01/o-tude/65/0f/j/o0500033313746224384.jpg?caw=800)
と思ったら、その奥に「糀カフェ」なるコーナーを見つけ、無意識にデザートを注文してました。
「別腹」ってほんとうまい言葉だと思う。
このカフェは店の名の通り、糀を使用したスイーツが充実してるんですが、写真は糀ソフトクリーム柿ソースがけ。
写真を見たらなぜか飲み物のほうにピントがいってしまってますね。スイマセン。
肝心のソフトはねっとり濃厚なコクと甘さを、柿ソースがさらに強調。こりゃブラックコーヒーがよく合います。
糀の風味は後味にほのかにくる感じで、苦手な方でもあまり気にならないと思います。
落ち着いたイートインの奥には温泉入浴施設も併設してます。
土産も飲食も大充実。あるいはここで一日過ごせてしまうんじゃないでしょうか。
酒好きならずとも楽しめる。
すごいぞCoCoLo湯沢(´∇`)
![クローバー](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/054.gif)
【CoCoLo湯沢「ぽんしゅ館」】新潟県湯沢町湯沢2427-3 JR越後湯沢駅前すぐ