いつもは混んでいる救急センター
この日は比較的空いていて、それほど待たずには診察室へ呼ばれた
足取りはしっかりしてるし、診察室から聞こえる医師とのやり取りの声もはっきりしていたから
軽く薬出して帰されて
「後日改めて専門科を受診してね」のパターンかな
と思いながら待っていると
診察室から出てきて
「レントゲン撮るって」
その後は診察室から出て来ては
「血液検査するって」
「エコーするって」
「何かヤバいかも CT撮ってこいって」
一通り検査が終わると
「ご家族の方、診察室へどうぞ」
と呼ばれた
診察室にの姿はなかった
診察室には若い医師が二人
モニターに映し出されたの腹部は、素人のにもはっきりわかるほど大腸がガスでパンパン
若い先生達は
腸閉塞をおこしていること
ガンの可能性が高いこと
を丁寧に説明してくれた
「本人はこのまま入院してもらうので、ご家族は朝8:30までに再度来院して下さい 専門医が診察して改めてご説明します」
日付けはとっくに変わってて、結婚記念日当日になっていた
救急病棟のベッドでモニターやら点滴やらの管を沢山装着したを残し一旦帰宅
ちょっとだけ仮眠して早朝再び病院へ🚗
この日は日曜日
消化器内科のベテランそうな先生
「肛門から近いとこだから、このまま大腸カメラやっちゃうから」
その後しばし待たされて、救急病棟でモニターを見ながら検査結果を告げられた
モニターには、またまた素人のにもわかる異様な腫瘍と潰瘍、そして塞がった腸管
大腸カメラやりながら検体も採取したとのことで、生検の結果も出ていた
「S状結腸癌だね」
「閉塞してる所にね、ほんのわずかだけど隙間があるから、絶食して溜まっている便やガスの排出を待って手術!」
「場合によっては緊急で手術もあるけど その場合は人工肛門になっちゃうからね」
「本人にはさっき伝えたから」
あっさりと言う
でも、今にして思えば
●救急センターの当番医が研修医とはいえ消化器内科の先生だったこと(見逃さなかった)
●いつもはひっきりなしにくる救急車が1台も来なかったこと(しっかり検査できた)
●翌日が日曜日でサクッと大腸カメラが出来たこと
●休日当番医が副部長先生だったこと(この後さらに迅速かつ適切な処置をしてもらった)
不幸中の幸いの連続でした
そしてここから68日間の入院生活が始まったのです
お読みいただきありがとうございました😊
ぶちまま