デザイナーの松原です。
前回からすっかり時が開いてしまいました。
今回は7日目をお届けします。
この日は実は朝から大変な事になりました。
朝起きると、
というか昨日からほとんど寝る事ができませんでした。
というのもエアコンがまったく効いておらず、30度近い熱帯夜を苦しみながら朝を迎えていたのです。
これはおかしいと思い、とりあえずホテルにこの状況を伝えてどうにかしないといけません(あと3泊くらいこの部屋に泊まるので)。
とりあえずこの状況を伝えてエアコンを調べてほしいという英語を事前に考え、受付に向かいます。
受付に感じのよさそうなおにいさんがいたので、準備していた英語で「エアコンが動いていないので調べてほしい」と伝えます。
なんとか通じたのかスタッフのおにいさんが
「部屋で待っていてください。すぐにスタッフが調べに行きます」
みたいな事を言っているようです。
OKと言ってとりあえず部屋に戻ります。
これまでの流れは伝わっているのか、不安になりながら部屋で待ちます。
エアコンが効かず灼熱に近い部屋の中で、冷や汗や脂汗が入り混じった汗が吹き出てきます。
10分くらい待っていると、強めのノックが鳴りました。
ドアを開けるとかなり厳ついおじさんが「エンジニア」と言って部屋に入ってきます。
とりあえずプリーズと言っておじさんの動きを見守ります。
おじさんはエアコンの吹き出し口を軽く見て、その後操作パネルのところに向かいます。
操作パネルをON、OFF、ON、OFFと2回ずつ押して、ひと思案した後私に向かって一言、
「Air conditioner is not working 」
分かっとるわ!とつっこみたくなりそうでしたが、何されるか分からないくらい怖いので「OK」と返事。
ホテルから電話があるから部屋で待っていてと言って、そのおじさんは去って行きました。
5分くらいすると受付から電話がありました。
始めの方は「先ほどのエンジニアから事情を聞きました、こちらの不手際をお詫びします」みたいな事を言っているのは分かりました。が、その後は何を言っているのかほとんど分かりません。
部屋を変えてくれるみたいな事を言っているのはなんとなく分かったので、とりあえず受付に行きますと言って電話を切り、荷物をまとめて再度受付に向かいます。
ジェスチャー混じりでさっきの電話の事を伝えると、新しい鍵をくれようやく別の部屋に移る事ができました。
こんどの部屋はちゃんとエアコンが効いています。
しかも角部屋で少し広くなってる!
一騒動がようやく解決したので、今日の予定に沿って外出する事にしました。
この日は美術館めぐりです。
メトロポリタン美術館とMOMAに行く予定にしていて、先ずは地下鉄に乗ってメトロポリタン美術館に向かいます。
初めて一人で地下鉄に乗ります。
日本とはまったく勝手が違います。
販売機にお金を入れてもなかなか受け付けてくれません。
後で調べるとそういうものだそうです。
ようやく購入したカードをゲートに通そうとすると、なかなかチケットが入って行きません。
後で調べるとそういうものだそうです。
ようやくたどりついたホームで電車を待っていると、予定の時刻を過ぎてもなかなか電車が来ません。
後で調べるとそういうものだそうです。
日本の電車が如何に優れているか改めてわかりました。
朝からトラブル続きで途方に暮れていると、ようやく電車が来ました。
金切り声のようなけたたましいブレーキの音を立てて電車が止まります。
電車に乗ると中はきれいで、乗客も普通の人ばかりでした。
ただ、日本では電車で化粧している女性がいて常識的におかしいという話を以前にネットで見たのですが、こっちでも普通に女性が化粧していました。
自然史博物館前の駅で下車し、ここからしばらく徒歩で向かいます。
セントラルパークを横断するトンネルをくぐって東側に向かいます。
トンネルを抜けるとアッパーイーストサイドです。
ここは政治家や経営者が多く住む街だそうです。
目の保養をしながら北にしばらく歩くと、目的地のメトロポリタン美術館が見えてきました。
(続く)