みなさんこんにちは。
デザイナーの松原です。
ここ数日の自動車業界のニュースで結構注目されるのはなんといっても、
フォルクスワーゲンによるイタルデザインの買収。
イタルデザインというのはイタリアにあるカロッツェリアというデザインや開発を専門にやっている会社の事です(カーデザインの大御所ジョルジェット・ジウジアーロ氏が設立した会社)。
有名どころではベルトーネとかピニンファリーナとかあるのですが、デザインだけでなくて工場も持っていて一部車種の生産まで請け負っていたりします。
昔欧州のメーカーは外部のデザイン会社に車のデザインや開発など委託している事が多かったのですが、最近はどうも社内でやっている事が多いようです。
今回のフォルクスワーゲンによるイタルデザインの買収にどのような目的があるのか、自分などには推し量る事もできません。
しかし気になるのは、他社へのデザインはどうなるのだろうという事。
イタルデザインは欧州のブランドはもちろん、日本の自動車メーカーにも多数のデザインを提供しています。
古いところではいすずの117クーペやピアッツァ、近年でもアリストやマーチ、ムーヴなど結構いろいろ関係が深いです。
VWのグループになったからといって、VWのデザインしかしないという事はないと思いますが、公平性の面で微妙にどうなのかなと思います。
それにしてもVWは、デザインの責任者にアルファロメオにいたワルター・デ・シルバを据え、さらに今回のイタルデザインの買収と、今後のデザインへの期待がものすごく高まります。