大神Blog -3ページ目

おしまいは始まり

いまだに届くクリア報告のお便りに、毎日心を躍らせている神谷です。
「エンディングで泣いた!」という声を良く耳にしますが、物語を作った者としては、
これほどうれしい言葉はありません。「大神」をプレーして涙を流すことが出来る、
そんな優しい心をもった人がたくさんいるんだと思うと、僕も嬉しくなってきます!

さて、ついに今回で僕の順番はおしまいですね。
前回、終わりが近づくブログへ駆け込むように、慌てて大量の文章を
書いてしまったので、今回の最終回用の回想コメントがなくなってしまいました(笑)。
まぁ、そのお陰で今日はゆっくり落ち着いて最後のブログを書くことが出来そうです。

最後ということで、改めてこれまでこのブログを書きながら、
仕事をしてきた日々の事を思い返してみたのですが…。ブログを書いている間、
僕はトラックバックしてくれた方のブログを巡回したり(…トラックバックしていなくても、
「大神」について感想を書いているブログを探し回ったり)、毎日順位の上がり下がりに
一喜一憂したりしながら、実は一方的にこの「大神ブログ」を楽しんでいたような気が
します。誰かから「ブログ、読んでますよ!」なんて声を掛けられる事も特になかった
ですし、ユーザーの方から熱烈な感想が寄せられたりということもなかったので、
僕もあまり他人の目を気にせず、自由気ままに思いつく事を書いてきました
(もちろん、書くからには「ユーザーを第一に考えよう」と心に決め、毎回メッセージを
発信していましたが)。スタッフに対して何か物申したい時には、
良くブログで熱い思いを打ち明けたりしていたんですけどね…でもスタッフも、
実はそんなにこのブログを読んでいなかったようです(笑)。

まぁそんなわけで、みなさん暇つぶしに読んでくれているんだろうな…
そして特に盛り上がりもないまま、最後はひっそりと終わっていくのかな…
程度に考え、気楽に構えていたのですが…。

ところが、先週から皆さんからのコメントを受け付け始めた途端、
ビックリするほどたくさんの方からコメントを頂き、反響の大きさを思い知らされました。
公式ホームページの花のメッセージでも「ブログが終わってしまうのが寂しい」なんて
メッセージが届き始めて、まさかそこまで僕たちのブログを楽しみにしてくれていたとは…
と、今になって驚いています。
終わりを惜しむ皆さんの声には、つい目頭が熱くなってしまいました。

ここまで楽しみにしてくれている人がいたとなると、
僕ももうちょっと続けたくなっちゃいますよね(笑)。…それにいざ終わるとなると、
まだまだお話してないことがたくさんある事に気付いてきました。
ダイエット成功報告もしてないですし、「メタルギア」クリア報告もまだですし、
何より次に取り掛かる新しい作品の特ダネ情報の報告が出来てないじゃないですか!

「デビル」や「ジョー」の時は、いつも最終回のコラムで、次の作品の開発画面を
ちょっとだけお見せしてきたのですが、覚えているでしょうか?
丁度コラムが終わる頃には、既に次の作品の制作が始まっていて、
何かしら実験などが進んでいましたからね…。

でも今回は、本当に何も出来てないので、
お見せすることが出来ないんです。
う~ん…(勝手に)恒例行事にしてたのに、残念!

あ、でもご心配なく! 次の作品、まったく何もないわけではないですよ。
頭の中ではちゃんと考えているんです。
例のごとく、モヤモヤとしたものがボンヤリ頭に浮かんでいる程度ですけど。
「大神」の制作が終わって大分経ちますから、早いとこ形にしたいですね。
そして今度こそは、テキパキと作り上げて、早いうちに皆さんにお披露目したいです。
今までの作品すべて完成が遅れて、「あいつはスケジュールを遅らせる常習」なんて
イヤなレッテル(事実ですが…)を貼られていますし、小島さんにも怒られましたし…。
そして何より、僕自身ゲームデザイナーとして、これからどれだけ、いつまでゲームを
作り続けられるのか分かりませんから、限られた時間の中で、少しでもたくさんの
作品を皆さんにお届けするために、無駄な足踏みをすることなく、
ゴールに向かって走りたいのです。

慣れない決意表明はこの辺にしておきましょう…守れなかったらカッコ悪いので…。

そんなところで、一応みなさんに次回作のお話をお伝えすることも出来たことですし、
そろそろ僕のブログを終わりにしましょうか。ブログを書くのも楽しいですけど、
僕はやっぱりゲームを作る仕事をしている時が一番楽しいです。
お別れするのは寂しいですが、これも次の作品への第一歩。
僕が裏舞台に戻って静かにしている間は、黙々と作品づくりをしていると思って、
みなさんゆっくり待っていて下さいね(出たがりなので、また何か物申したくなって
ひょっこり表舞台に顔を出すかも知れませんが…)。

というわけで、みなさん長い間、本当にありがとうございました。
次の作品も、「大神」に負けないくらい面白いものになるように頑張りますので、
みなさんもどうか、末永くゲームを愛し、楽しんでくださいね。

それではまた!!


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画像①:これは「ジョー」のコラムの最終回、
      丁度「ビューティフルジョー リバイバル」が発売になる頃にご紹介した
      カットです。この時にはもう「大神」の開発は大分進んでおり、タッチも
      和風で行くことも決まっていました。中々個性的なタッチが作れたので、
      早く世の中のみんなに見せてあげたい! と強く思う反面、このカットに
      映っているような小さい画像でも、もしもバレて他で真似されたらどう
      しよう…なんて事も考えたりしたもんです(笑)。
      そしてこの時は、その先に長く暗いトンネルが待ち受けているなどとは、
      みな知る由もなかったのです…。


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画像②:…というワケで、今回はこれでカンベンして下さい!

芸術って言うな。

ども。
稲葉です。

ずっと『GOD HAND』のプレイしてます!
連打とレバガチャのしすぎで両腕がプルプル震えてます!
アクション筋肉の衰えを感じてます!

さて。
『大神』アメリカ版の発売も迫り、海外の取材対応も増えてきました。
海外のメディアによく質問されるのが
『大神は芸術作品だと捉えられているが、
                  それについてどう思うか?』

というもの。

ホント毎回聞かれます。
まあ、絵に特徴があるというのが大きな理由でしょうが、
どうもそれだけだとも思えません。

何だかこう…容易に理解できないものを『芸術』だと
呼んでごまかしてるような気がします。
ちなみに、容易に理解できるモノとは…
アメリカならゴルフ・野球・アメフト・戦争。
ヨーロッパならサッカー。
要するに身近にあるものです。

作り手側は『芸術だー!!』などと思いながら作ってないわけで
(そもそも『芸術』の定義がわからん。これがわかるのは芸術家だけでしょう)
ゲームを表現する言葉で『芸術』という言葉を使われるのは
ものすごく違和感があって嬉しくない事です。

しかし、その反面
『音楽や映画といった他の文化と比べて
       低い位置にゲームという文化を置きたくない』

という気概も海外メディアからは伝わってくるのです。
これはもう、ヒシヒシと伝わってくるんですよね。
実際、海外に行ったときに『ゲーム』という文化が受ける評価は
国内と比べものになりません。

もう数年前になりますが、東京に出るべきだろうか?
などと悩んでいた事があります。
でも、その時に
『ゲーム作りを続けるために拠点を変えるんだったら、
         ロサンゼルスあたりに行かないと未来ないんじゃないの?』
などと思ったりもしたのです。
今だったらロンドンですかね。

ちなみに僕は日本が大好きなので、海外で暮らすなどという事は
考えたくもありません。
でも、日本という国の中で『ゲーム』というものが文化として・事業として
存在価値がどんどん下がってゆくようであれば、本気で考える時が
来てしまうのかも知れません。
願わくば、そういう日が来ませんように。
(コレばっかりはこちら側だけでどうしようも無い部分がありますからね)

では、また!

武器

「大神」の楽曲の中では、そうですね…「オイラのテーマ」「神州平原」
「タマヤのテーマ」「ウシワカ登場」「ウシワカと遊ぶ」「スズメ組の親分」
「シャチ丸のテーマ」「両島原」「カグヤの旅立ち」「月の民のテーマ」
「Reset ありがとうバージョン」「大神 白野威」「太陽は昇る」「旅は続く」
「Reset」が好きな神谷です!
コメントで質問を頂いていて、答えるのを忘れてました。
まだまだ抜けてるかも知れませんけど、絞るのが難しいんですよね…。
僕自身、どれもサウンドスタッフと話し合いながら完成までを見届けた曲
なので、思い入れが一層強いというのもあるんですが、客観的に見ても
「大神」の楽曲は素晴らしいものが多いですから。iPodに入れて、ドライブ
しながら良く聴いていますよ。

さて200回以上続いたこの大神ブログ、僕の順番は次の一回でついに
おしまいです。長かった…と言いたい所ですが、実はブログを続けていた
時間の間隔が麻痺していて、よく分からないんですよね。つい先月始めた
ばかりのような気もしますし、最初の頃のブログを読んでみると、「ああ、
こんなこと書いたっけなぁ」と、はるか昔のようにも感じますし…。
僕はこれまでにも“コラム”という形式で「デビル」や「ジョー」の裏話を
カプコンのホームページで紹介してきましたが(「デビル」のコラムは、
今でもまだカプコンのホームページに残っていたと思います)、限られた
回数の中で、あらかじめ何を書こうか頭の中で決めていましたし、期間も
ギュっと凝縮されていたので、終わった時には「結構書いたなぁ」という
充足感がありました。でも今回のブログは、書き始めから長期更新を
視野に入れていたので、とにかく毎回思い付く事を我武者羅に書き続け…
そのせいか、気が付いたらアッと言う間に200回を超えていた、という
不思議な感覚が残っています。何かもっと言いたい事があったような
気もしますが、今考えてみても何も思いつかないので、言いたい事は
全部言い尽くしたのかも知れません。
僕は、こうしてゲーム作りについて考えている事を書くのが好きなので、
最初にブログの企画を聞いた時には「おっ、こりゃ色んなことを書ける
じゃん」…とワクワクしたのですが、いざ始めてみると、数回程度でネタが
尽きて…毎回書き上げるのに苦労しました。大体、今までの作品での
コラムは、ゲーム作りがほぼ終わる頃に書き始めていたので、これから
買う人への「ゲームの内容紹介」という意味合いが強かったんですけど、
今回はまだゲーム内容についてアレコレ試行錯誤している最中の執筆
だったので、チームスタッフの目が気になって、イロイロ気を使わなくては
ならない事に苦戦しました。…だって、話し合いでモメた日のブログに
「今日はムカつく事があったので…」
なんて、書けないじゃないですか(笑)。かと言って、「今日は気持ちの
良い一日でした」ってのもウソになりますし。…でも、ユーザーに真実を
ありのままに伝えたい、という気持ちを一番大切にしていたので、
なるべくその時その時の生々しさを表現しようと努めてきたつもりです。

…なんだか、いろいろ思い出しているうちに、〆の言葉のようになって
きてしまいました。こんな湿っぽい話はちょっとどこかへ追いやって…
今回はちゃんと書きたい事があるので、話をそちらに移しましょう。

ファンの方と直接話をしたり、また頂いたメッセージを読んでいたり
すると、「どうやったらゲームクリエイターになれるんですか?」という
質問をよく受けます。「ゲームクリエイター」というとあまりにも広義で
答えに詰まってしまうのですが、「ゲームデザイナー」…つまり企画、
もっと突き詰めて「ディレクター職」というところまで絞れば、僕にも
答えられるかも知れません。

…というところまで書いてから、一旦トイレに行って戻ってきたんですが、
やっぱり答えられないような気がしてきました。
まぁ、そんな風に話題を切ってしまったらブログがすぐ終わってしまい
ますので、またいつものように、思いつくまま書き出していってみようと
思います。

このブログでも何度か書いたと思いますが、僕はかなり早い頃から
「ゲームデザイナーになりたい!」という希望を持ち始めました。
なにせ、小学校低学年の頃からゲームが大好きでしたから。
親についてデパートに行けば、帰るまでオモチャ売り場かゲームコーナーに
入り浸り。中学、高校(…の前に予備校生活がありますが)と進んでも
ゲーム熱は収まらず、大学進学で一人暮らしを始めた時には、小うるさい
親がいない恵まれた(?)環境で、それはもう一晩中ゲームをやり続けました。
…ただ、どうすれば“ゲームデザイナー”になれるのかが分からなかったので、
ただ「英語が好きだから」という気持ちで、外国学部 英米語学科に安穏と
進学していました。

ちなみに、大学に進学出来たのは僕の力だけではありません。高校三年間
通しての担任だった細川先生がとても熱心で、僕を進学させようと個人的に
補習などをして下さったお陰です。この先生との出会いがなかったら、今の
僕はいなかったでしょう。

…さて無事大学への進学を果たしたわけですが、この時の僕はとにかく
視野狭窄で、ゲーム以外、周りのものがほとんど見えていませんでした。
他人とのコミュニケーションもロクロク図ることが出来ず、東京と言う
新天地で友人さえ満足に作れずに、ただひたすら部屋にこもり、テレビに
向かってゲームをやり続ける…それが僕の生活のすべてだったのです。

そんな生活が、あるきっかけで劇的に変化しました。ひとつは「ダイエット」。
当時、僕の体重は約80kg。高校時代からモリモリと食べ続けた結果、
顔がアンパンマンのようになるほどムチムチに太っていたのですが、
ある理由(早い話が、気になる女性に出会った)で16kgのダイエットに
成功した時、「あれ…もしかして俺ってイケてる?」
と勘違いし、大学デビューを果たしたのです(その後、気になる女性には
彼氏がいる事が判明…)。

そしてもう一つが、友人との出会い。ゲームのほかにこれといった
趣味を持たない僕でしたが、友人を通じて日々の生活を楽しむうちに、
「ゲーム以外にも楽しい事ってあるんだ…」と気付かされ、やっと広く
周囲に目を向けられるようになったのでした。この友人たちとは、今も
深い親交があります。

上に挙げた話は、皆さんの視点から見れば、どちらもつまらない事に
思えるかも知れません。しかし内向的で狭い世界に閉じこもっていた
僕にしてみれば、天地が逆転するような劇的な変化でした。これらの
出来事がなければ、僕はひたすらゲームの山に埋もれ続けて日々を
暮らす、ただのゲーム人間になっていたかも知れません。人との
コミュニケーションもままならなかったでしょう。「企画マン」なんて、
もちろん務まるハズがありません。

…という僕ですから、「クリエイターになるなら、色んな経験を積んで
おくべき」なんてエラそうな事は言えないんですよね…。
ただ、だからこそ、「もっと色んな経験をしておくべきだった…」という
深い後悔の念は、誰よりも強く持っています。小中学校の時、ちゃんと
勉強して基礎学力を付けておくべきだった…。英語力を高めるために
海外留学しておけば良かった…。好きな絵をもっと本格的に学んで
おけば良かった…。合コンも週3回はやっておくべきだった…と、
挙げ始めるとキリがありません。例えば、僕にネイティブ並みの
英語力があれば、「大神」の英語圏への移植の際には、すべての
テキストを僕自身の手で翻訳することが出来たでしょう。
現在、ローカライズスタッフが頑張ってくれており、クオリティも
保証済みですが、僕自身の手で、僕自身の言葉で海外版「大神」を
作りたかった…というところが、やっぱり僕の本音ですから。

そう言えば、昔あるドキュメンタリー番組で見て、驚いた事があります。
その番組は、「ゲーム音楽の作曲を職業にしたい」という一人の
専門学校生にスポットを当てて、その日常を取材したものだったのですが、
カメラが写したその生徒の部屋には、小さなラックにCDが20枚ほど、
それもゲームのサントラだけが並んでいたのです。

「ディレクター」の仕事と言えば、企画やシナリオを考案する事だけが
注目されがちですが、グラフィックデザイナーやサウンドデザイナーなど、
各セクションの専門家と話し合い、提案をしたりされたりしながら、
自分の思い描くゲーム像を少しずつ組み上げていくこともディレクターの
立派な仕事です。むしろそれこそがディレクターの本分と言えるでしょう。
…そんな仕事をしていこうという時に、「僕、ゲーム以外のことは全く分か
りません」では、一本筋の通った作品など、到底作れるはずがありません。
例えばサウンドスタッフとの話し合いの中では、この場面ではこんな曲が
欲しい!という事を具体的かつ的確に伝える必要があります。
自分の知っている曲、好きな曲を例に挙げたり、映画などで聴いた
音響効果を参考にしたり…ありとあらゆる方法を駆使して、意思の統一を
図るのです。幸い僕は音楽を聴くのが好きなので、趣味で集めた
500枚以上あるCDも、そういう時に役立ったりします。
ともあれ「バイオ2」「デビル」「ジョー」の時、そして「大神」の時も、自分の
知っている知識を総動員して、作品のために必要なものを、各セクションの
スタッフに求めてきました。…スタッフもプロですから、僕の精一杯の情報を
受け止めて、そこに自身の持てる力を幾重にも織り交ぜ、僕の想像を遥かに
越える素晴らしいものを作り出してくれました。「そんなに細かいところまで
口出しをしなくてもゲームは出来る」という考え方もあるでしょう。ただ僕は、
細かいところにも神経を行き届かせて、作品全体の統一を図らないと気が
済まないので、こういうやり方をしてきており、これからもそうしていくつもり
です。そういう時に、自分の中に「知識」があればあるほど、作品への
働きかけが深く出来るのであり、「もっと知識を身に付けておくんだった…!」
という僕の後悔につながるのです。
冒頭に述べたドキュメンタリーの話ですが、音楽家を目指す人間がたった
20枚の、それもゲームという一ジャンルのCDしか持ってないというのでは、
どんなに音楽のセンスが人一倍あったとしても、色んな局面への対応が
求められる作品づくりの世界で生きていくには大変な苦労を強いられる
でしょう。これはある意味、僕の後悔と重なる部分でもあったのです。

…というわけで話が長くなりましたが、僕が言いたかったのは、
ゲームクリエイターを目指すなら、自分にしかない武器を磨いておくべき!
…ということ。服装でも、車でも、映画でも、食べ物でも、何でも良いです。
俺は絶対にコレ!と熱く語れるものを心に持ち、それへの知識を深く追求
しましょう。そういう気持ちが、作品づくりをする時に、こだわりのエネルギー
となるはずです。知っておいて無駄になる知識はありませんから、何にでも
貪欲に興味を持ち、吸収し、それを自分の中で磨いておいてください!
…あ、一つだけ例外があります。僕、作曲やデザイン、プログラムの
専門的な知識は持っていません。ですから、ちょっとした変更にどれだけ
大変な手間がかかるのか、イマイチ実感出来ません。
そのため、求めているものと違うものを提示された時に、気軽にやり直しを
頼んでしまうのです。無知もたまには武器になるかも知れませんね…
(スタッフのみんな、ゴメン…)。

pic205

写真:公表シリーズ! ゲーム中の会話(イベント)テキスト。
 こんなカンジでテキストと最低限の演出を指示。
  これをもとにイベントを作成していってもらいました。
  コンテを描いている時間がなかったので、あとは現場の
  イベントスタッフのセンスに任せました!

『GOD TRACKS!』

ども。
稲葉です。

今日は『大神』の話ではありません!

金曜日のブログ『"GOD HAND"の仕事で東京に来てる』と書きましたが、
実はサウンドトラック(その名も『GOD TRACKS!』)の最終マスタリング
作業でスタジオにいたのです。
まだご存じない方も多いかと思いますが…
 
この『GOD TRACKS!』は製品同梱です。
予約特典でも初回限定でもありません。


そもそも何でこういう事になったのか…
『GOD HAND』 の楽曲制作はグラスホッパー・マニファクチュア という会社に
お願いしています。
そのおかげか、クローバー社内スタッフとはまた違ったテイストの曲が
仕上がってきたのですが…これがイイ。
『GOD HAND』 というゲームそのものが独特な味を持っているせいも
あるのですが、出来上がった曲の数々がとにかくイイ味出してるんです。
何かこれだけ聞いていてもイイよなあ。

そんなこんなで、
『後でサントラだすよりも、いきなり付けちゃえ!』
ってな話でディレクターの三上と盛り上がりまして。
予約特典でもなく、初回限定でもなく、完全同梱として『GOD TRACKS!』
作ってしまったのです。
曲の一部は公式HP で試聴もできますが、この『GOD TRACKS!』を先に聞いたとしても
楽しみがスポイルされることはありません。
買った方は、むしろ先に聴いておいて頂きたいです(笑)

今回はサウンド制作だけですが、こういう形で別のゲーム会社とタッグを組むのは
お互いにとってすごく面白いことだと思います。
刺激を受け合うことができますし、今後のゲーム制作にとってプラスになることは
たくさんあると思うのです。
商品を買うお客さんにとってみれば、一夜限りのセッションライブに行くようなもの。
その時間を逃せば味わえないような特別な感覚を体験できるわけです。
こういうのは、まだまだやりたいですね。

今日はホントに『大神』の話を書いてませんが…このへんで。
では、また!

大神ブログ=パンツ1枚。

ども。
稲葉です。

コメントいっぱいついてて嬉しいですねー。
思えばブログを始めたばかりのころはアクセス数も少なく、
トラックバックがつく事もあまりありませんでした。
読者数も4~5人で、
『このブログ、大丈夫かな?』
と思ったのは一度や二度じゃありません。
継続は力なり…と言いますが、続けて良かったなあと
今はしみじみ思います。

さて。
よく
『制作側の生の声が聞けて嬉しい』
というコメントやメールを頂きます。
まさにそれが狙いのブログやメルマガなどの活動なので
喜んでもらえているのはとってもありがたいことです。
本当に腹のうちを見せている行為でもあるので、あまり取り繕いが
効かないのも事実で…(笑)
雑誌などのインタビューが着飾った姿だとすれば、
このブログはパンツ1枚で歩いているようなもんです。
これから先にゲームを作るときに毎回こういう事をするのが
良いのかどうかはわかりません。
ゲームごとにいろいろと考えたいと思います。
でもお客さんとの距離感を近くに保つ努力はし続けたいですね。

今は『大神・アメリカ版』の制作はほぼ終了しました。
引き続き『ヨーロッパ版』の制作を行いますが、こちらも目処はついてます。
というわけで『大神』チームは落ち着いている状態なわけですが、
クローバーの中で今まさに最後の修羅場を迎えているのが
『GOD HAND』製作チーム。
ゲームはほぼ完成していますが、いま最後の調整を行っています。
どこかのチームが落ち着くと、どこかのチームが修羅場を迎える。
毎度毎度この繰り返しなので、実は社員全員そろってイベントごとに
参加するのは非常に難しいのです。
忘年会や新人歓迎会などに全員揃うことはなかなかありません。
今はラストスパートを猛ダッシュで駆け抜けようとしている
『GOD HAND』製作チームですが、おかげでゲームはメチャクチャ
面白いものになりました。自信を持ってオススメできます。
昨日と今日は『GOD HAND』の仕事で東京に来ているのですが、
出来上がったモノに非常に満足しています。
これ、ユーザーの皆さんにはかなり喜んでもらえるんじゃないでしょうか。
詳細は公式HP でまたお知らせしますね!

今日はあまり『大神』のことを書いてませんが…このへんで!