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大神の関連商品ご案内。

ども。
稲葉です。
ご無沙汰しております。

さてさて、予告したとおり大神関連商品の発売告知です!

まずは…
『大神設定資料集』

タイトル :大神絵草子 絆
発売予定日 :9月29日(金)
予価 :3,200円
体裁 :A4判288ページ

大神のキャラクターイラストはもちろんのこと、
開発者コメントが付いている設定資料や天道太子一寸画の天道絵巻。
この本のために描き下ろしたイラストや、初公開のお蔵出しイラストなど…
非常に盛りだくさんの内容となっております。

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表紙はこんなカンジ。
この表紙絵は、しまこがレイアウト案を作り、ヨッシーが最終フィニッシュを行いました。
使ってるアマテラスのイラストを書いたのはタケヤスというデザイナー。
つまり、この表紙は大神デザインチームの合作というわけです。

さてさて、もう一点。
ちょっと変わったグッズですが…

『大神お守りマスコット』を作りました。
こちらはまだ画像公開できないので情報だけですが…

種類 :3種(天照・ミカン夫婦・サクヤ姫)
価格 :会場特別価格800円

お守りの中には何だか素敵なモノが…買った人は中身も確かめて下さいね。
こちらは東京ゲームショウのCAPCOM物販ブースで購入できます。
ゲームショウ用に作ったグッズなのですが、
『幕張まで行かないと買えないのか!』
と怒られそうなので、ゲームショウ開催と同時にCAPCOM通販サイト
『e-CAPCOM』で購入することもできます。ご安心を!

実は、まだ他にもグッズの準備を進めているのですが…
それについては、次の機会に。
では、また!

予告。

ども。
稲葉です。

明日ブログ更新しますよー!

では、また明日。

おまけ:ホテルのベッドで眠りにつく、あまてらすクン。
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ウソ エイトオーオー。

ども。
お久しぶりです。
稲葉です。

ブログ更新終了したのに、まだ毎日たくさんの人が見に来てくれています。
最終回のコメント数は凄まじい数になり、スタッフ一同驚くと共に大喜びでした。
公式サイトのお花も増え続けていますし。(メッセージは読んでますよ!)
ホントにありがたいことです。

発売して4ヶ月ほど経ちましたが、『大神』関連の商品発売予定がまだあります。
xxxとかxxxとか。
今はまだ言えませんが、近々に情報を出せると思います。
そん時はブログに『ニュース』という形で書きますし、公式サイトにも情報を出します。

というわけで、一旦終了したこのブログですが…まだ目が離せませんよ(笑)
では、また!

We love you!


『ここで、この森で、たったひとりで死んだらどうなるだろう。
 彼の骨はどうなるだろう。砕けて地面に埋まり、そのまま保存され、
 ほかの種族の謎になり、やがて彼らが石を掘り返して謎を解くのだろうか。
 彼の人生にはまだやり残したことがある。
 彼が世界と---木の幹や、列になって行進するアリや、回転するように
 土から顔を出す緑の目と---分かちあっているものを、まだ目にしていなかった。
 それは生命だ。生命こそが、すべての生きものを日々世界に漕ぎ出させる
 最初の光だった。』

 (『シェル・コレクター』(アンソニー・ドーア著・新潮社刊)・“ムコンド”より)

『大神』は大自然という、捉えどころの無い大きなテーマを持って制作を開始しました。
鍛え抜かれたグラフィック制作のノウハウを活かして、
心癒される映像を持ったゲームを制作しようとしたわけです。

ゲームの映像というのは、小さなデータを集めて作るものです。
元はバラバラの『グラフィックの素』を指示通りに集めて、
0.02秒~0.03秒くらいの瞬間的な時間で絵を作り上げます。
その絵が平面のTVモニタ上に投影されて『ゲームの映像』の出来上がり。
こう書いてしまうと、味も素っ気も無いですよね。

では、『大神』と同じ『グラフィックの素』を使えば誰にでも
『大神』が作れるのかというと…そういうわけでもありません。
ウチのチームが特別だ、という事を言いたいのではなく、
僕達がヨソのゲームの『素』をもらっても、やはり同じモノを
作ることは出来ないでしょう。

昔、何かのインタビューで『デジタル農場』という言葉を使ったことがあります。
ゲーム制作は最先端の技術を駆使した人々が活躍するハイテク産業的なイメージが
ありますが、実態は非常に泥臭い。
確かに、職場で使うのは最先端のPCと最先端のツール類。
ゲームの開発機材の中には、非常に高価な物もあります。
しかし、やってることは『種を蒔いて芽を出させて雑草をむしってあげて…』
というような非常に根気と時間のいる作業です。
しかも、オリジナルコンテンツなどという誰も育てた事のないような
動植物を育成・栽培しようとすると、まさに手探りの状態。
芽が出るかもわからなければ、育つかどうかすらわかりません。
当然の如く…手を抜けば育つわけがありませんし、
間違った育て方をすればそれは結果に跳ね返ってきます。

どんなに道具が立派でも、やってる事は本当に泥臭いのです。
そして、何かの結果が出るまでには数ヶ月かかることなんてザラ。
まさに農場です。

やりたい事を見失わずに、少しずつ手探りでノウハウを集める。
それを挫折することなく試し、全精力とも言えるだけの熱量を注ぎ込む。
そうやって初めて、コンテンツには生命が宿ります。
同じ『素』を使っても同じ物が出来ない。
それは
『このコンテンツを面白いモノに作り上げたい』
という熱量が、そのまま生命力になるからです。
たとえデジタルで組み上げられるデータの集合体であっても、
それに触れたプレイヤーが『何か』を感じられるかどうかは
この生命力の強さによって決まります。

『大神blog』という試みは、このデジタル農場の中で皆がさまよっている
姿をそのまま見せてしまおうというものです。
それによって何が得られるのか、という事すら手探りで始めたモノです。
後でまとめて苦労談にしてしまえば都合の悪い話はカットできますが、
リアルタイム性に重きを置いているのでごまかしが効きません。
農場の風景をリアルタイムで見ていた人たちにとって、
その栽培物である『大神』というモノに対しての見え方が普通とは
違っているでしょうし、より好き嫌いがハッキリ分かれたのでは
ないのかな…と思います。

『大神』に生命力を吹き込んだのは制作したチームですが、
『公式サイト&大神blog』というコンテンツに生命力を吹き込んだのは
応援し続けてくれた方々の力だと言えるでしょう。
さっきも書きましたが
『このコンテンツを面白いモノに作り上げたい』
という気持ち。
その気持ちは、公式サイトの植花やブログのトラックバックに表れていると思います。
興味を持って毎日ブログを見ている方や、毎週の更新を楽しみにしてくれた方々。
そんな人たちが見に来てくれていた、という事そのものがコンテンツの
生命力になっています。

今日で『大神blog』は最終回です。
これで、更新は終わりです。
200回を超える更新をしてきたコンテンツを終わらせる。
その行為そのものに物凄いパワーが必要だと言うことを、つくづく感じています。

『大神blog』に長い間お付き合いいただき、ありがとうございました。
何かプラスになったかどうかはわかりませんが…
それぞれの人にとっての、無駄と潤いに貢献できたのであれば嬉しいです。

では、またいつか!

2006年7月31日 稲葉敦志

大神blog

時計を何度見たのか、数え切れない。

何度見ても、時間が止まっているような不思議な感覚に襲われる。
緊張しているせいだろうか?でも、アガってる感覚は無い。

今から始まる事へのワクワクした気持ちと、程よいプレッシャーが身体を駆け巡る。
失敗は許されない。
自分自身の集中力を高めるために、他の皆には控え室から出てもらった。
既にスーツに着替えていた僕の目の前には、スタッフが用意してくれたお弁当がある。
こんな豪華なお弁当、そうそう食べるチャンスも無いよなあ。
そう思いつつも、殆ど箸をつけることはできなかった。

これから発表するのは、旗揚げされる新しいスタジオの名前。
そして、そのフラグシップタイトルとして開発準備を進めていた
新しいゲームが初めて人の目に触れることになる。
絶対に、失敗は許されない。

2004年4月。
渋谷セルリアンタワー東急ホテルにて行われた
『クローバースタジオ設立発表会』の最後の目玉として、『大神』は発表された。

ステージでタイトルの発表をする僕の背中には、冷や汗が流れる。
緊張感ではなく、まだ完成が程遠いタイトルを見切り発車で発表していること。
自信たっぷりに話す僕の姿からは想像できないだろうけれども、
この時の僕はポジティブな気持ちで喋っているのに、汗が止まらなかった。

月日はどんどん流れてゆく。
『大神』は制作発表されたにもかかわらず、全く発売される気配が無い。
世間が少しずつそのギャップに気づき始め、当初の話題性も冷え始める。
その時、制作チームは果てしない迷路の中でもがき続けていた。

発表から発売までの時間があまりにも離れてしまうことは、ある時に覚悟を決めた。
でも、その間に『大神』という存在を忘れ去られるような事はあってはならない。
『大神blog』を始めようと思ったのは、そんなキッカケからだったと思う。

最初の頃は、存在そのものが目にとまらない。
ブログのアクセスどころか、公式サイトのアクセス数だって悲惨な数字だった。
あの時はGoogleで毎日のように『大神』というワード検索をしていた記憶がある。
もちろん、ゲームのことなんて殆ど引っかからない。

そんな時期に、数少ないながらも『大神』の事を書いてくれてる
個人のサイトやブログをたまに見つけることがあった。
嬉しくて嬉しくて、何度も何度もそれを見る。
たったの1回しか書いてくれなかったとしても、何度も見ていた。
こうやって応援してくれてる人がいる。
数は少ないけれども、当時の自分にとっては宝物のようなサイトたちだった。
そんなサイトは、今でもこまめに見てしまう。
たとえ『大神』のことが書いてなくても。

さまざまなイベント出展や体験版配布などのおかげでアクセス数もジワジワと上昇。
そして、TVCMの放映をきっかけにブログも公式サイトもアクセスが急増した。
花のメッセージも、トラックバックもすごく増えた。
日々の仕事に追われる中、毎回のブログ更新ができたのは、
本当にこの応援のおかげだと思う。
開発の最中に200回を超えるブログを書くだなんて、ハッキリ言って異常な事だ。
でも、ここを通じて伝えたいことがあった。
そして、ここを通じて伝わってきたことがあった。

大神blog、あと一回。