ニュージーランドで暮らす者の想い。 | ニュージーランド半自給自足生活

ニュージーランド半自給自足生活

本職は移住留学のコーディネーターです☆移住留学のお問い合わせもどうぞ!
海があって、山があって、川があって。温泉も湧く国 ニュージーランド。
平日は会社員として働きながら自然の中での半自給自足生活を満喫しています。

昨日私が書いたブログに多くの賛同をいただきましたこと。心よりお礼申し上げます。

事件のことを伝えるニュースとともに、国中で今回の事件を悼み、そして全国各地で次々にニュージーランド人の心を伝える集会が開かれています。

 

タウランガのマウントマングノイビーチに集まった人々の想い。地元のテレビのビデオへのリンクを貼ります。英語のビデオですが、ぜひ再生してご覧いただけると嬉しいです。

※上記2枚のお写真は地元テレビ局OneNewsよりお借りしました。

 

テロ事件があったことで様々な憶測や、ニュージーランド人やニュージーランドと言う国そのものが誤解されてしまうのは本当に悲しいなと思うので、ニュージーランドで暮らすものとして、今この国で起こっている今を書きます。

 

今回の事件の犯人はオーストラリア人の白人至上主義者だと報道されています。その報道をきちんと理解されず、ニュージーランドに実際に住んでいない方が、ニュージーランドでも白人至上主義があるような間違った情報を書かれている他国ブログの書き込みを見て、本当に悲しい気持ちになりました。。。ニュージーランドの人々は、まさに白人至上主義とは真逆です。世界でも稀に見る平和な多民族国家を実現しています。

 

昨日のブログでご紹介した通り、ニュージーランドでは全ての国籍、宗教、文化、言語の人であっても、この国のコミュニティーの一員として、より良き社会を作り上げる『大切な一人』として移民を本当に大切に受け入れてくれています。

 

幼稚園の頃から、自分とは異なる文化に対して興味を持ち、知らないことを知り、相手の文化や考え方を理解することで、ともに共存してゆくすべを学んでゆくのです。他者への尊敬と敬意はニュージーランド教育の最も大切なキーワードの一つです。

 

ニュージーランドの誇る、幼児教育『テファリキ』。この国の教育がどれだけ移民のアイデンティティーに敬意を払った基準になっているかぜひ目を通してみてください。(すみません、英語ページなので翻訳機能を使ってとかでぜひ!)

 

留学の仕事をしている私は、日本からの中学生・高校生の留学生を連れて、地元の小学校に折り紙を教えるボランティアに行くことがあります。そんなボランティアで地元小学校に行った日、そのクラスには、お父さんがニュージーランド人、お母さんが日本人のハーフの女の子がいて、担任の先生が、Kちゃん今日は日本人のお兄さんお姉さんが来てくれているから、今日は特別に日本語で質問してもいいのよ。っとそのハーフの女の子に言うと、初めは恥ずかしがってモジモジしていたのですが、そのうちに『これであっていますか・・・?』っと折り紙の折り方を日本語で質問してくれました。それを見ていたKちゃんの親友は、はぁーーーーっと大きなため息をつき、Kちゃんは英語も日本語も上手に話せるのに、うちのパパとママは両方ともKIWI(ニュージーランド人)だから、私は英語しか喋れないの。。。とっても残念なの!!!私ももっと色々な国の言葉が喋れたらよかったのに・・・・っと、本当に残念そうに話してくれました。自分とは異なる文化背景を持つお友達をいじめたり排除するどころか、尊敬して、羨ましい!っと思ってくれていることに本当に感動しました。彼女たちのクラスはYear1(1年生)NZの教育制度では5歳の誕生日に小学校に入学するので、彼女たちはまだ5歳なのです。

 

もう少し学年が上がり、小学校高学年になってくると、『言語』の授業が選択で出てくるのですが、中国語を学ぶとき、ただ単に文法から学ぶのではなく、みんなで水墨画でパンダの絵を描いてみて、その横に中国語でパンダを意味する『熊猫』と言う漢字を書くと言う授業がありました。黒色のインク1色で絵を描くなんてできるんだね!とか、漢字の成り立ちとか、子供達にとっては興味津々!!!言語をただの言葉としてではなく、その向こう側にある文化や人々の営みをひっくるめて教えるのがニュージーランドの外国語教育に見学している私の方までワクワクしたのを覚えています。

 

そんなふうに、子供の頃から、自分とは異なる文化や国についての教育を多角的に行ない、自分とは異なるからこそ、まずは相手を知り、自分と違うところを理解し、その上で共存してゆくことを学びます。子供達自身が興味を持って多民族国家ニュージーランドの自分も相手も同じ『一員』なんだと言うことを、そして自分たちが所属している社会をより良くするのは自分たちの責任であると言う自覚と自信を学んでいるから、ニュージーランドの学生たちは若くても自分の考えをしっかり持った、『若き大人』として成長しているのだと思います。

 

今ニュージーランドでは、この国始まって以来のこの悲惨な事件を、国の痛みとして、宗教や民族関係なく、乗り越えようと必死に肩を寄せ合っています。宗教という垣根を超えて、様々な宗教や団体が次々に団結を表明し、ともにこの悲しみを乗り越えようと、心を寄り添わせています。こちらは再び地元テレビ局の動画です。宗教という垣根を超えて様々な宗教が団結していると報道しています。

※お写真は地元テレビ局OneNewsよりお借りしました。

 

この国の首相のジャシンダさんの発言も行動も立派でした。会見で首相が言った『They are US』(彼らは”私たち”の一人)っという言葉が、この国の社会の成り立ちをよく表してくれていると思います。悲しいテロで、国民みんなが悲しみに暮れていると思うけど、心を一つにして、決して憎しみが憎しみを生むことがないように。。。

※お写真は地元新聞社NZ HERALDよりお借りしました。

 

そして、私自身も、この国で暮らし、この国を愛し、この国の社会を支える一人として、ニュージーランドの今をきちんと伝えたいと思ってブログに書きました。拙いブログですが読んでくださってありがとうございます。

 

最後に、この事件の犯人がオーストラリア人であったことで、お心を痛めているオーストラリア人やオーストラリア在住の方もたくさんいると思います。私のブログの書き方が拙いばかりに、オーストラリアで暮らすみなさまにとって嫌な思いをされることがあっては決していけないと思っています。そんな意図は全くないのです。文化背景も政策も異なる国同士なのに、なぜか一色単にされてしまうことが多く、どこか親戚の国のようなところがありますが、国の抱える問題はそれぞれに違い、それに対する対応もまた違うのも当たり前だと思います。だけど、今回の事件の後、オーストラリアの皆さんがニュージーランド国民に対する敬意として、シドニーのオペラハウスへのライトアップでこのように哀悼の意を表してくれたこと、ニュージーランドのニュースでも報道されました。お心に感謝します。

 

南半球の小国ニュージーランドから、世界の平和をいつもいつも祈っています。

これからも、すべての国の人たちが平和的な解決を選ぶ世の中になることをずっと祈っています。

 

いつもはニュージーランドでの半自給自足的暮らしの魅力とか、私のマニアックな趣味の世界なんかを書き綴っているブログなので、明日からはまたいつも通りのブログに戻ろうかと思っています。私は私にできる情報でこの国の魅力をお伝えし続けてゆけたらと。それが今の私のすべきことじゃないかと私なりに考えています。

 

 

 

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