日本では「大自然」イメージが強いニュージーランドだが、都市部のごみ問題、水質汚染、外来種問題などに直面しており、環境問題は対岸の火事ではない。
人口増と都市化、工業化に伴い環境問題は更なる広がりをみせている。
中には以前は予想だにしなかった問題も生じ始めている。例えば「砂の減少」。
砂もまた『限りある資源』だ。海岸に行けば一面砂浜だからそれが地球規模で減少しているなんて、にわかには信じられないのだが。
これは「海岸浸食」と呼ばれ、実際に世界の3分の2のビーチが砂の減少により後退し始めている。砂浜部分が狭くなると波打ち際から急深になってしまったり、波の威力を減少させるだけの距離が無くなるので、波が高いまま岸に到達する可能性が増す。高波や津波が生じると波は簡単に砂丘を超え街になだれ込む。
広い砂浜は人類や動物たちにとっても大切な生息地であるため「海岸浸食」は深刻な問題である。
ニュージーランド北島、コロマンデルの美しい海岸線
そんな中、ニュージーランドの大手ビールメーカーの『DB Export』は、ビール瓶を使った画期的な方法で砂の減少に歯止めをかけようとしている。
環境保護にはうるさいニュージーランドだが、海岸の砂が採取されバスレーンやオフィス、ショッピングモール建設のために使われている。ニュージーランドもまた「海岸浸食」の問題を抱える国の一つなのである。
この事実を知った『DB Export』は、ニュージーランドのビーチを守るため、ビール瓶を砂に変える方法を編み出した。
人口450万、静岡県程度の人口しかいないこの国で、毎年約6万トンの瓶が埋立地に埋められている。瓶を埋めるより、砂にしてビーチを守るのである、
このユニークなアイディアが『Beer bottle sand』だ。
https://youtu.be/p81Y1jM5u5w
飲み終わった空瓶をこのマシンに入れると小さなスチールのホイールにより、わずか5秒で瓶を粉砕し、ガラスの砂に変えてしまう。1本の瓶から200グラムの人工砂を作ることができる。
『DB Export』によると、このマシンでできる人工砂は、ビーチの砂と同じ1.0mm程度の粒子だという。その細かさから、コンクリートや道路、ゴルフのバンカー、造園などにも使用することができる。
これはニュージーランドの『キリン』ブランド。DBじゃないけど、きれいな砂になりそうだ…。
『Beer bottle sand』の特徴の一つは、瓶に貼られているラベルを取り除いてくれる点だ。
リサイクルというとラベルをはがしたり、洗う必要があったりと手間がかかるしコストも発生する。
その点、飲み終わったらすぐにリサイクルできるこのシステムは人々のリサイクルへのハードルを低くしてくれるに違いない。
こうした国を代表する大手企業が環境問題に取り組むことは、消費者にとっても大きな影響を与える。動画を見たらわかるが、楽しみながらリサイクルできることでより多くの人が継続的に活動に参加するだろう。
こうした企業や個人のアイデアや取り組みによって少しずつでも解決に向うことを期待したい。
日本のような国でこそぜひ導入してほしいシステムだが。
ニュージーランドの大手ビール会社に投資してるキリンさん、無理ですか?ト
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