乳酸菌というと何を思い浮かべますか?
‟乳酸菌飲料”、‟ヨーグルト”など食べるものが多く
浮かんできますよね。
また、チーズも乳酸菌を利用して牛乳からつくられています。
普段使われていることばは、‟乳酸菌”なので乳酸菌は1種類
かと思いがちですが、乳酸菌は糖類を分解して乳酸を作る
細菌の総称です。
その種類は、諸説ありますが200種以上、500種以上
ともいわれています。
乳酸菌と呼ぶには形状も関係していて、
・桿状:棒状のもので乳酸桿菌と呼ばれています。
・球状:球状のもので乳酸球菌と呼ばれています。
その他の特徴としては、酸素があってもなくても増殖できる
ことなどが挙げられます。
●乳酸菌はこんなところにいる
乳酸菌はどんなところにいるのでしょうか。
・私達の腸の中(腸管系乳酸菌)
・ヨーグルト、牛乳やチーズの中(動物性乳酸菌)
・漬物、味噌、醤油など発酵食品の中(植物性乳酸菌)
私たちの腸内細菌の善玉菌の代表格が、乳酸菌ですが
その他にもたくさんいることが分かっています。
発酵食品の中でもとってもいい働きをしていますよね。
●乳酸菌の種類と分類方法
乳酸菌の種類は300種類以上もあるので、今まで説明した
乳酸桿状菌や乳酸球状菌、又は、腸管系乳酸菌、動物性乳酸菌、
植物性乳酸菌などの分類ではとても分類しきれません。
あとは、生物学的分類があるのみです。
分類の考え方は、「菌属」、「菌種」、「菌株」での分け方
です。
例えば、人間の腸内にいる代表的な乳酸菌を紹介しますと、
ラクトバチルス属、ガゼリ種、OLL2716株
などの表現になります。
ガゼリ種は、腸内だけでなく発酵食品の中にもいる代表的な
菌です。
なので、腸内にいる乳酸菌とヨーグルトの中にいる乳酸菌で
どちらにでもいる菌がヨーグルトなどに応用されています。
●善玉菌としての、乳酸菌の効果・効能
腸内細菌として、大きく分類すると善玉菌、悪玉菌、日和見菌
があります。
善玉菌で代表的なものが、乳酸菌とビフィズズ菌です。
腸内における乳酸菌の効果・効能をまとめてみると次のように
なります。
いろんなヨーグルト商品が開発・販売されているのお分かりか
と思いますが、乳酸菌の種類によっても働きが違います。
乳酸菌とビフィズス菌は、違うものですが働きについては、
広義にとらえビフィズス菌も含めているときもあります。
・腸内環境を改善
乳酸菌は糖分を栄養素にして、乳酸を作り出します。
また、ビフィズス菌は糖を栄養素にして、乳酸と酢酸を
作ります。
そのため、腸内は酸性の環境となり悪玉菌の増殖を抑制します。
また、酸性になると腸を刺激するためぜん動運動がさかんに
なり便秘や下痢が改善され便の排出がスムーズになります。
・発がんリスクが低減
乳酸菌の種類によっては、腸内でがんを導く物質を体外に
排出します。
また、次に述べる免疫機能が向上することなどにより、
発がんのリスクが低減します。
・免疫機能の向上
病原菌などの外敵から身を守る免疫細胞の70%は腸に
集まっているといわれています。
乳酸菌のもつ成分が免疫細胞を刺激するため、免疫機能
が向上します。
最近は、アトピー性皮膚炎や花粉アレルギーに対しても、
乳酸菌やビフィズス菌が有効という報告もあります。
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