脳祭り2 | カッサーノのニューロリハ〜脳卒中リハビリを考える〜

カッサーノのニューロリハ〜脳卒中リハビリを考える〜

特に回復期〜維持期にかけ、脳卒中リハビリを本気で考えていきます。私の目的は【脳卒中の方が障害をもった中でも、地域でいきいきと生活する】そのために機能改善〜生活、予防まで考えていきたいと思います。いろいろな方と情報交換ができたと思います。

こんばんわです


え~ある大先生から、ぐいぐい脳祭りのプレッシャーをかけられていますので、はよ整理整理 (笑/汗)




自分は脳を勉強して当たり前のことが重要だなと再認識できることが、脳を勉強してよかったなと思う1つです思っています。


患者さんのやる気だったり、病棟生活の様子だったり(リハなんてやっても数時間なんで)、表情や笑顔や、


そして患者さんが課題が分かるように説明する機会が増えたりと・・・



そんなの当たり前だよ~と聞こえてきそうですが


本当に当たり前ですが、自分らはできているのか重要視しているのかと言われたらどうでしょうか・・





そんなこんなで最近リハビリ関係でない友達に聞きました



「もし、自分の今の歩き方が悪い歩き方で、今後続けていると重篤な病気にかかるとして、いい歩き方を覚えなければいけないとしたら、どうやっていい歩き方を覚えますか?」



と。



簡単に言えば、今より効率的な歩き、身体にとって楽な歩きを新しく覚えることですが




やはり、歩行や姿勢は神経学的には無意識で学習されてきたので、やはり無意識下優位で、悪い所の身体の治療がベストでしょうか?








友達から返ってきた返事は


「いい歩き方を教えてもらって、意識して歩き続ける!」

「いい歩き方ができているときはしっかり評価してほしい!」


みたいな意見でした。




一般の人が考えると

・いい歩き方と悪い歩き方を教えてもらう(タスクの意味がわかる。いいと悪いの違いが分かる)

・いい歩き方を意識して(自分で主体的に行い、試行錯誤も大切)

・量をたくさんこなす(継続するためには報酬が分かっていることも重要。つまりやる気)

・できているか評価してほしい


ということです。



これって患者さんにも適応できることがありますよね?



患者さんも自分なりに動作を学習していくのです。その動作が異常かなんてあまり分かりません。

だって健常の時に自分の歩き方なんて知らないのですから。



そんな代償の多い学習した歩行

そして、さらによりよい歩行を学習していくリハビリ


それと


僕らが今からよりよい歩きを学習する過程



どちらも再学習ですよね?だから似ていることも多いかと思います。


ただ患者さんは機能障害によりうまく感じれなかったり、健常者のようにすっと学習できるわけではないです


そして前の身体の感じを参考にできる部分があるということです




今日言いたいのは


「学習」って考えたときに、昨日は脳のシステムから使える所を生かして戦略を立てる話でしたが


その前に根本的な


・やる気(やる気なんて人それぞれと思っていませんか?症状でやる気が起こらない人がいるのです)

・タスクの理解(セラピストが説明していますか?)

・主体性(患者さんが動く機会を十分に与えていますか?阻害していませんか?PT室入ったら何も考えずプラットフォームにいっていませんか?)

・量(歩行はリハ最後のちょっとだけ歩くで終わっていませんか?体力は十分にありますか?)

・試行錯誤(失敗も成功のうちです)



これらが自分の考える原則的な学習で、脳が予測をつくっていくうえで大切な要素と思います。



聞こえてきそうです。「当たり前やがな」と。

そうなんです、当たり前なんです。


しかし、その当たり前ができない方が目の前にいるのです。



脳卒中で鬱傾向になる人はいます。やる気なんて人それぞれと思わず、自分の2,3か月介入次第で変わる方もいると思いませんか!?


失語症や言語理解に時間がかかる人、難聴や認知面の低下している人はタスクの理解が乏しい可能性があります。ゆっくり丁寧にやることを伝えましょう。失語症の人は僕らよりも表情や目線、身振りに敏感になっている人もいるかと思います(言葉のコミュニケーションができない分)。


量にしても、たくさん動いたら代償が強まるからと言われそうですが、歩行を学習したいのに、準備運動がリハの8割で実践練習が2割・・・

普通のスポーツで考えたら異常じゃないですか?自分たちがサッカーを練習するとき、ストレッチと基本のステップ練習だけで終わって、はいサッカー上手くなりましょうね!ってみたいなもんじゃないでしょうか



量に関しては、ここは専門家らしく

Effects of Augmented Exercise Therapy on Outcome of Gait and Gait-Related Activities in the First 6 Months after Stroke A Meta-Analysis  2011 Stroke


という文献でも、発症後6M以内で歩行や歩行関連の動作の時間の増加が、歩行能力・歩行スピード・ADLの改善に軽度~中等度の優位な効果があることが分かっています。



量なんて当たり前ですけど、提供できていないから、歩行量増やしたらよくなったという結果が表れているかと思います。


個人的には今のリハビリの量を、少し意識して歩行量を増やす機会を提供することが大切かと思います。




なんて


コミュニケーションの取り方だったり、やる気の上げ方だったり、説明や教える方法であったりと、学習には意外にもそういうちょっとしたことが大切になるかと思っています





これも脳から考えても重要と言われているので、自分は再確認できました



やはりいかにして、患者さんが自分でやろう!という姿勢をつくれるか!!


それがあって、「質」の部分が大きく影響して


3か月たったら、歩けなかった人が歩けるようになるような改善が認められるのではないでしょうか




そんなこんなで、今日は終わりにします


最後まで読んで頂きありがとうございます!