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7月の中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)を受け日経平均の大幅な反発

今日(8月1日)は、日経平均は+337.45円と大幅な反発をした。為替も1ドル97円台と円高傾向だったのが急速に円安に動き今は1ドル99円台となっている。


このような乱高下の原因は、7月の中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)が投資家の予想ほど悪くなかったためのようである。また、アジア株も堅調であったことや為替の動き(円安)も日経平均を押し上げる方向に働いたようだ。


アベノミクスと関係なく日経平均は乱高下している。まだ、株価の乱高下は続くのだろう。夜間の日経平均先物が上昇しているから、明日も上昇して始まりそうである。


7月26日では下がると思っていたので、先週の予想は外れてしまった。



日経平均前日比-432.95 円の暴落

与党(自民党、公明党)の圧勝であった参議院選挙(7月21日)以降、日経平均がさえない。今日は前日比-432.95 円の暴落であった。


アベノミクスの効果が剥落してきたのではなく、海外(中国)の景況感の悪化が原因であると考えられるが、それでも、アベミノクスの期待はしぼみかけているようにも見える。


今後の日経平均がさらに下がり続けるならば、景気の先行きが不透明になり、消費税増税も難しくなり、消費税増税するならば、景気は落ち込みが大きくなるだろうし、一方、消費税増税を行わない場合でも財政の健全化の観点からさらに日経平均が下がる可能性がある。


安倍政権にとって、とても難しい状況になってきている。日経平均上昇や円安といった今までの楽観的なムードが安倍政権への支持率であったのだから、支持率の下落は当然起こるのだろう。


私はアベミノクスをあまり期待していない。むしろ、所得税の累進化の強化(税率50%以上)が望ましいと考える。当然、高額所得者には、それなりの社会的役割を演じてもらいたい。すなわち、日本での高額所得者は日本の財政問題についてもそれなりの負担をすべきであり、実際、所得が多いのだから、日本国内に住むことの恩恵を受けていることを自覚し還元してほしい。また、所得の多いことでより多くの国税を納めることは社会的にに評価されるべきであり、モラルの維持にもつなげてほしい。


安倍政権下での景気の改善は今後も続くとしても、大きな期待は持ちにくくなったことから、消費税の増税こそが最大の課題となろう。今後の日経平均の動きは、海外投資家がアベノミクスをどのように利用して利ざやを出すかに影響を受けるだろう(乱高下が続く)。グローバル経済下でアベノミクスにより、実体経済が浮揚するのか注目していきたい。


来週も日経平均は下がりそうである。

参議院選挙は与党の圧勝

7月21日に行われた参議院選挙は与党(自民党、公明党)の圧勝という結果になった。

まあ、大方の予想通りであった。


今後は、安倍内閣の経済政策であるアベノミクスの第三の矢である成長戦略が具体的に実施されていくことになる。多くの国民の期待は、実際に景気(国民全体の所得)が良くなることであり、賃金の上昇や失業率の低下などを期待しているはずである。だからこそ、自民党の一人勝ちの選挙であった。


期待が裏切られることがないことを望むが、「成長戦略(素案) 平成 25 年6月 産業競争力会議」(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/skkkaigi/dai11/siryou1-1.pdf )には以下の文面がある。


『今一度、攻めの経済政策を実行し、困難な課題に挑戦する気持を奮い立たせ(チャレンジ)、国の内外を問わず(オープン)、新たな成長分野を切り開いていく(イノベーション)ことで、澱んでいたヒト・モノ・カネを一気に動かしていく(アクション)。

止まっていた経済が再び動き出す中で、新陳代謝を促し成長分野への投資や人材の移動を加速することができれば、企業の収益も改善し、それが従業員の給与アップ、雇用の増大という形で国民に還元されることとなる。そうすれば、消費が増え、新たな投資を誘発するという好循環が実現し、地域や中小企業にも波及していくこととなる。 』


つまり、転職を促し、新しい成長分野に人材を移動させるとのことであろう。ここで、新しい成長分野がどのような分野であろうかということが問題になる。なぜなら、転職する際に新しい分野で求められる技術を持っていない人には転職先が見つからないことになるからである。また、一から学ぶには年齢的に問題が出る人もいるだろう。


一般的に、多くの場合、転職によって賃金が上がる人より、下がる人のほうが多い。経営者の立場からすれば、転職によって、新分野に参入してきた人はそれ以前の業績や成果などははあまり役立たたないと考えることだろう。つまり、アベノミクスにおいても、転職により新分野に飛び込む人の多くが賃金が下がると考えられる。


実際、経営者の側に立って考えれば、即戦力になるかわからない人材であり、異分野での業績はなかなか評価しづらいことだろう。すなわち、なるべく低賃金で雇いたいとなるのであろう。


以上から考えて、転職後賃金上昇する人(勝ち組)と賃金下がる(負け組)に分かれるが、アベノミクスの成長戦略でも、多くの転職者が負け組になるのだろう。


アベノミクスでの景気とは、企業の景気(利益)と考えられ、国民全体の景気(所得)が良くなった高度経済成長期のようにはいかないと思う。


実際、私はあまりアベノミクスを期待していないのであるが、企業の経営がしやすくなり、経営者の中にも投資する機運が見られるようになればと思ってはいる。しかし、それでも、経営の効率化を考えることが経営者的思考であるから、投資減税を利用して、産業ロボットの技術革新を行い、人減らしも進みやすくなるのではないかと危惧している。


まずは、成長戦略の具体化をスピード感を持って実施してほしい。海外の経済が悪くなり始めれば(例えば中国)、輸出産業も落ち込んでしまう、その前に内需を拡大させてほしいところであるが、アベノミクスは外需頼みのようにも見える(円安誘導など・・・)。




日銀総裁「前向きに循環」 家計の実感なき「景気回復」

今日(2013年7月12日)の朝日新聞朝刊1面左下の記事は、“日銀総裁「前向きに循環」 家計の実感なき「景気回復」”である。


全文を示しておく。


-----日銀総裁「前向きに循環」 家計の実感なき「景気回復」-ーーーーー


 日本銀行が11日の金融政策決定会合で、事実上の「景気回復宣言」に踏み切った。足もとの景気は「緩やかに回復しつつある」として、2年半ぶりに「回復」という言葉を盛り込んだ。ただ、賃金は改善しておらず、働く人たちの実感には結びついていない。

▼2面=今なの?、9面=総裁会見の一問一答

 「内需が底堅く、輸出が持ち直して、経済活動の水準が高まっている。前向きの循環メカニズムが働き始めていると判断した」

 黒田東彦総裁は11日の金融政策決定会合後の記者会見で、こう説明した。

 たしかに、企業を取り巻く環境は好転している。輸出は5月まで前年同月比で3カ月連続で増加。生産は5月まで4カ月連続で上昇した

 だが、雇用や賃金の改善が進んでいるとはいえない。完全失業率は5月まで3カ月連続で横ばい。残業代などを除く所定内給与は5月まで12カ月連続で前年同月比マイナスが続く

 給料が上がらないなかで、円安で輸入品の価格が上がり、食パンなどの値上げが相次ぐ。

 それだけに、消費者の財布のひもは固いままだ。5月の家計調査では、2人以上の世帯が消費に使ったお金は5か月ぶりに前年同月比でマイナスになった

 家計の実感を伴わないなかでの、日銀の「景気回復宣言」。安倍政権を後押しする意図はないのか会見で問われた、黒田総裁は「緩やかに回復していることは、経済指標から素直に引き出せる結論だ。政治的うんぬんということは全くない」と否定した。

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黒田東彦日銀総裁の発言は、参議院選挙中であることを考えると、与党(自民党、公明党)の追い風となり、さらに与党が有利なる。


しかし、貿易収支の悪化(貿易赤字の増加)について目を向けてみれば、アベノミクスが異なる見え方がしてくる。つまり、平成24年度同月と比べて平成25年度は輸出が増えいる月が多いが、輸入もそれ以上に増えているのである。


ここで、平成25年 1月から5月分までの貿易統計を見てみよう

(財務省貿易統計 Trade Statistics of Japan.htm;http://www.customs.go.jp/toukei/shinbun/happyou.htm


以下の1月から5月分までの貿易統計では、平成24年度同月と比べて平成25年度は貿易赤字が増えていることがはっきりしている。

例えば、平成24年度2月が25,894百万円黒字であったのに対して、平成25年度2月は△781,345百万円の赤字である。


平成25年 1月分貿易統計(確報)

総 額 (原 値)

(単位:百万円,%)

平成25年 1月 平成24年 1月 伸 率
輸 出 4,798,574 4,513,664 6.3
輸 入 6,432,116 6,004,339 7.1
差 引 △1,633,542 △1,490,675 9.6


平成25年 2月分貿易統計(確報)

総 額 (原 値)

(単位:百万円,%)

平成25年 2月 平成24年 2月 伸 率
輸 出 5,283,109 5,442,624 -2.9
輸 入 6,064,454 5,416,730 12.0
差 引 △781,345 25,894 -


平成25年 3月分貿易統計(確報)

総 額 (原 値)

(単位:百万円,%)

平成25年 3月 平成24年 3月 伸 率
輸 出 6,270,972 6,203,394 1.1
輸 入 6,637,916 6,285,229 5.6
差 引 △366,944 △81,835 348.4


平成25年 4月分貿易統計(確報)

総 額 (原 値)

(単位:百万円,%)

平成25年 4月 平成24年 4月 伸 率
輸 出 5,776,616 5,564,898 3.8
輸 入 6,661,451 6,083,326 9.5
差 引 △884,835 △518,428 70.7


平成25年 5月分貿易統計(輸出確報;輸入速報(9桁))

総 額 (原 値)

(単位:百万円,%)

平成25年 5月 平成24年 5月 伸 率
輸 出 5,766,693 5,236,858 10.1
輸 入 6,763,091 6,144,789 10.1
差 引 △996,398 △907,931 9.7


以上から、平成24年度と比べて平成25年度は貿易赤字が増える可能性が高いと考えられる。もちろん、今後改善する可能性もあるが、まだ、平成25年5月貿易赤字は平成24年5月より9.7%も増えているのである。


しかも、さらなる円安で貿易収支は悪化する可能性も考えられ、外需頼みになる一方、内需が縮小することも考えられる。なぜなら、内需に投資するには、輸入する燃料・材料などのコストが高まるとともに、日本より人件費が安いところでの生産や販売現地での生産が今後も続くはずであるからである。


円安は、外国人旅行者の増加が期待でき観光産業にとって良いことかもしれない。しかし、海外投資家にとっても事業買収する良いチャンスでもある。


原発停止していることも貿易赤字を増加させている原因であるが、アベノミクスによる円安によってさらなる貿易赤字が生じている。財政再建が進まないなかでの貿易赤字の増加は、それ自体が通貨(円)の信用不安につながり、急激な円安を招くかもしれないというリスクが存在する。


選挙に行く場合は、アベノミクスについてのリスク(アベノリスク)も注意を払うべきであろう。









IMF アベノミクスを懸念

今日(2013年7月10日)の朝日新聞夕刊2面に『アベノミクスを懸念 IMF財政再建を求める』とある。


『アベノミクスを懸念 IMF財政再建を求める』の全文を示すと、


--------『アベノミクスを懸念 IMF財政再建を求める』-----------

 国際通貨基金(IMF)のブランシャール調査局長は9日の記者会見で、「アベノミクス」が世界経済の「新たなリスクだ」と指摘した。IMFはこれまでアベノミクスを支持してきた。リスクと言及したのは初めて。

 ブランシャール氏は、世界経済の新たな懸念材料として「中国の金融システム不安や成長の鈍化」「アベノミクス」「米国の量的緩和の縮小による世界金融の不安定化」の順で挙げた。

 アベノミクスについて、ブランシャール氏は、信頼できる中期的な財政健全策を伴わなければ「投資家が日本の財政の持続性を不安視し、日本国債に高い金利を求めることが心配」と指摘。「そうなると財政運営は困難になり、アベノミクスは難しい状況に追い込まれる」と語り、日本に対し財政再建の取り組みを強く求めた。

(ワシントン=山川一基)

-------------NEWS END----------------------



一般会計歳入歳出予算額の構成http://www.stat.go.jp/data/nenkan/pdf/z05-1.pdfを見てみよう。


まず、一般会計歳出予算額の構成である。

社会保障関係費と国債費だけで約50%も占めている。今後、社会保障関係費と国債費の増加が予想されるが、国債の金利が上昇すれば、さらに、国債費の増加が加速する(財政の悪化が急速に進む)NYのブログ-一般会計歳出予算額の構成



次は、一般会計歳入予算額の構成である。
2011年(平成23年)3月11日(金)の東北大震災の影響もあり、2011年(平成23年)度には公債金の増加がみられるが、それ以外の年度でもここ4年間(2009年~2012年)は公債金は約50%である。アベノミクスにより、2013年(平成25年)度はさらなる財政出動で公債金(Public debt)の額が増加すると予想できよう。NYのブログ-一般会計歳入予算額の構成

以上から、日本の財政はとても悪い(税収不足し公債金に依存しすぎている)ことが分かるが、これを改善する対策を日本はしなければならない。


一方、アベノミクスにより、長期金利の上昇が生じ始めている。このことからも、IMFのブランシャール調査局長の指摘は当然であり、それに対する政策を安倍政権は示していくべきであるが、企業には法人税減税、投資減税を行う予定であり、一方、国民には消費税の増税が待っている。このような状態では、消費税の増税後、景気が後退し始め、所得税、法人税の税収も減少し、財政健全化が難しくなるのではないか。


景況感は大手企業を中心に改善傾向とのことであるが、消費税増税前の駆け込み需要により今後も景気が上向くかもしれないが、増税後の消費は減少し景気の後退が起こるはずで、財政赤字が定着することになるだろう。円安による貿易赤字が増加すれば、日本の双子の赤字(財政の赤字と貿易赤字)としても注目され始め、リスクが雪だるま式に大きくなるのかもしれない。今後のリスクの説明も安倍政権は明らかにすべきである。


ネットラジオ(http://www.kickradio.nl/dnn/default.aspx )からは、EuropeのFinal Countdown流れていた。